【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#170】「とんかつ 九六喜」
日本一のカレー激戦区、神保町エリアに要注目のカツカレーを出すお店が誕生しました。「とんかつ 九六喜」、2024年5月20日の開店です。
店舗オーナーの生まれ故郷である栃木県産のヤシオポークと霧降高原豚に徹底したとんかつ専門店。
ヤシオポークはまだ知名度はそれほど高くないものの、他の人気ブランド豚にも引けを取らない柔らかさと程よい甘み。霧降高原豚も栃木産できめ細かな肉質の豚。どちらもとんかつの名店でも使用されている、知る人ぞ知る上質な豚肉です。
それぞれを使用したとんかつはもちろんなのですが、カツカレーにも要注目。神保町エリアにカツカレーは数多くありますが、こちらの「謹製スパイスカツカレー」1,500円は神保町においては珍しくグルテンフリーのスパイスカレーを使用しています。当然カツ自体はグルテンフリーではありませんが、カレーはシャバッとしたテクスチャでカルダモンが華やかに香り、程よい辛さが食欲を増進させる他にないタイプ。
副菜も日替わりで、それぞれスパイスカレーに合うもの。これはとんかつのみならずスパイスカレーの造詣が深い方が作るカレーだと、マニアなら気づくことでしょう。
それもそのはず。こちらのお店は高田馬場にある「フィクションスパイス」の姉妹店であり、カレーもフィクションスパイスとの共同開発。九六喜のとんかつに合うようにと考えられたオリジナルカレーで、フィクションスパイスにも無いカレーです。
カツの半分にカレーをかけ、半分にはあえてカレーをかけない盛り付けにもこだわりを感じます。
卓上のごまをすり鉢ですり、ユニオンの栃木工場から取り寄せたという生ソースと混ぜてみたり、グラインダーで削るレモン塩にごま油を合わせたものにとんかつをつけてみたりするのも変化が出て楽しいです。
付け合わせも秀逸。キャベツの千切りにかけるドレッシングも自家製で、玉ねぎベースでワインビネガーとマスタードの風味が良く、野菜をモリモリと食べられるもの。
豚汁は甘みのある味噌を使用しているからこそ、辛さのあるカレーとの相性が絶妙です。
「カツカレー、昔は大好きだったけど最近はどうも重くて食べきれない」という中高年の方も少なくないのではないでしょうか。僕自身もまさにそうなのですが、ここのカツカレーは重くなく、それでいて満足度は高く、味変も可能で付け合わせもすべておいしいということもあり、食べきった時にちょうどお腹いっぱいになるような絶妙な仕上がり。
グルテンフリーのカレーは野菜を沢山使用した自然なとろみもあり、豚汁、漬物なども含めると自然と野菜もしっかり摂取していることになるのもうれしいポイントです。
神保町エリアのみならず全国的に見ても秀逸なカツカレー。1,500円という価格はむしろ安く感じるほどですが、6月29日まではお店のInstagramアカウントをフォローすることで500円引きになるというお得すぎるサービスも実施中。
大人気店となるポテンシャルを秘めたお店です。気になった方は早めに行くことをおすすめします。
※価格はすべて税込