〈New Open News〉
毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。早くもお店に訪問した食べログレビュアーのコメントも掲載!
Rossi(東京・外苑前)
2024年4月、外苑前駅から徒歩3分ほどの場所にある「青山グランドホテル」の20階にあったリストランテが、厳選食材にこだわったトラットリア「Rossi」としてリニューアルオープンしました。「青山グランドホテル」は、建物自体は婦人服専門店大手の鈴屋が建設し、ベル=鈴屋の鈴、コモンズ=人があつまる場所という意味で名付けられた、「青山ベルコモンズ」の跡地。ホテル開業時に、ファッションや流行のカルチャーが並ぶこの青山通りから、ホテルの中だけで完結するのではなく、外の人々との交流を持たせて進化し続けていく場所でありたいという思いでレストランを開業したとのこと。2020年8月の開業当初は、ホテル最上階の静謐な空間の「ANDREA ROSSI」という、記念日などのハレの日に、コース料理を中心に楽しめるレストランでした。立派なバーカウンターにシックなソファテーブルの設えが印象的で、多くの人から好評を得ていました。
今回「賑やかで動きのある空間にしたい! 王道にシンプルに“おいしい”を追求したい! ライブ感、シズル感を楽しんでもらいたい!」という思いの下、約2カ月の改装を経て、活気のあるレストランに生まれ変わりました。新たに備わったオープンキッチンでは、食材の香りや調理する音、火の温かさといったダイナミックさも感じられます。
窓からは東京タワーが眺められ、食後は隣接するルーフトップバーで楽しめるようになっています。客席は気軽に立ち寄れるカウンター席や、景色を楽しめるテーブル席など全46席。2名から利用できる個室も完備していて、プライベートを重視した会食などにも重宝しそうです。
看板メニューの「王様椎茸のアーリオオーリオスパゲッティーニ」2,200円は、王様しいたけという北海道・福田農園の大きな椎茸を贅沢にたっぷり使用しています。一般的な椎茸と一線を画す存在で、傘は大きく巻き込むように形成され、大変肉厚でジューシー。内側にびっしり並ぶ細かいひだに芳醇な香りが凝縮されています。香ばしいニンニクが椎茸のおいしさをさらに引き立てる、クセになる逸品。手間暇かけられて育てられる王様椎茸が食べられるのは10月下旬~6月です。
メインメニューのひとつ「神石和牛バベットのビステッカ ボーンマロー」5,200円は、広島県神石高原町で飼育されている黒毛和牛種を使用。神石牛は年間に約400頭しか出荷されていないため、「幻の和牛」とも呼ばれています。筋繊維が細く、余分な脂肪が少なめで赤身がきめ細かく、脂が赤身のあいだに緻密に入り込んでいるため、うまみが濃く食感がなめらか。脂肪はミルクのようにまろやかな甘みがあり、脂肪の融点が低いため、やわらかでとろけるような舌触りが特徴です。
他にも千葉県木更津のモッツァレラ職人の竹島さんが作る水牛モッツァレラチーズを使った「竹島さんの水牛モッツァレラとキウイのサラダ」2,700円や、その日届いた活けオマール海老を、注文が入ってから茹でてサラダにした「活けオマール海老のサラダ」4,800円など魅力的なメニューが並びます。オマール海老を丸ごと1尾使った豪快なサラダは見た目のインパクトもあって、テーブルが盛り上がること間違いなし。オマール海老のプリプリ食感と甘みを存分に堪能できます。
同店では、シェフ自ら全国各地の生産者を巡り、そこで出会った選りすぐりの食材を使用。ディナーはその日扱う新鮮な食材そのものを見て、食材のストーリーや、好みに合わせた調理方法など、スタッフとのアットホームなやりとりをもとに、ゲストに寄り添ったメニューを提供します。会話を起点に始まる食事の時間は、特別な記憶として残りそうですね。
料理に合わせるドリンクは、国内のクラシックワインや遊び心のあるナチュラルワイン、新進気鋭の酒造からもセレクト。新旧が交差するような、ここにしかないペアリングを楽しめます。
ハイセンスな青山エリアのホテルの最上階にありながら、肩肘張らず和やかな雰囲気で過ごせるトラットリア、注目の新店です。
食べログレビュアーのコメント
『山芋のゼッポリーニに生ハムというのは美味しさが容易にイメージできると思うけど、この山芋を使ってるっていうがキモで、独特の食感が初めての感覚に導いてくれた
ブルスケッタの会津馬肉タルタルは、予想の5倍くらいの質量で、歓びも比例して5倍増
シグニチャーともいえる活けオマールのサラダは、火入れもソースもエレガントで、ただただ素材だよりではない仕事っぷり
パスタは、王様しいたけのアーリオオーリオ スパゲッティーニと、地蛤のマリナーラはタリオリーニで
ドルチェは、サクサクのパイ生地が恋しくてミルフィーユを』(kyahさん)
『食材そのものをテーブルまで持ってきてくれてその日のメニューをウェイターの方と一緒に決めていきます。アラカルトなので、前菜、パスタだけで気軽に利用できます。シェフが食材へのこだわりが凄くて日本中の生産者に会いに行ってるから、美味しかったし説明を聞くのが楽しかった!メニューもたくさんあるので、一度では食べきれなかったのでリピートして全メニュー制覇したい。ワインもカーブドッチや余市の金田農enのthe dayなどを揃えるこだわりよう。
夜景も一緒に楽しめる大人のトラットリア』(マッキントッシュ1993さん)
※価格はすべて税込。