料理のクオリティで魅了するコッペパンの新潮流

北千住にオープンした「2538 kitchen DELI coupe」は、ビストロやバルを展開する2538グループの新業態。ビストロの人気メニューを具材にアレンジして作る、かつてないコッペで話題の注目店です。

パンは熊本の職人が作るオリジナル。粉は全粒粉を、仕込みには阿蘇の水を使用し、無添加のものを使用することで、素朴でありながらしっかりとした味わいに。「いろいろ試食した結果行き着いたのがこちら。パン自体のおいしさはもちろん、具材とのバランスもよく、料理の味をきちんと引き立ててくれます」と、店長の富井真介さん。

 

小ぶりなサイズ感も特徴のひとつ。これは「女性でも2個食べられるように」との配慮で、あれこれ食べたい欲張りな女子心を満たします。

店長の富井真介さん。近所の子供たちから“コッペのお兄さん”と慕われています。

 

食事系からデザート系までコッペのメニューは全13種類具材は全て一から手作り。厳選素材を贅沢に用い、手間暇をおしまず丹精込めて仕込むことで、完成度の高い味わいに。これも母体がダイニングだからこそできること。オーダーするとその場で具材をサンドし、作りたてを提供してくれます。

人気3大コッペはこちら!

厚切りローストポークコッペ 280円

 

三元豚の肩ロースを使ったローストポークをキャロットラペとシュールージュと共に彩りよくサンド。低温調理でじっくり仕上げたローストポークは、どこまでも柔らかくジューシーで病みつきになるおいしさ。紫キャベツをマリネしたシュールージュほどよい酸味お肉の脂とマッチし、ボリューミーながらさっぱりと楽しめます

ビストロ トリゴボウコッペ 350円

 

スモークチキンは大山どりを使った自家製の鶏ハムを桜チップでスモークし、完成まで3日間かけて作り上げるという自信作。ゴボウの竜田揚げを豪快にのせて。スモークチキンとゴボウの相性にファンを増やしているそう。当初は期間限定アイテムとして登場するも、人気ゆえ定番メニューに昇格。

ぜいたくカスタードコッペ 230円、ミルクキャラメル添え +20円

 

生クリーム、卵黄、きび砂糖、お酒で作る濃厚クリームをたっぷりサンド。どこまでも滑らかでリッチな味わいです

自家製キッシュのふわふわ食感にぞっこん

もうひとつの看板メニューが自家製キッシュ。平飼いの鶏の卵を使って生地から店内で焼き上げ、ふわふわとした食感。さらにこの春からリニューアルし、生地に使う小麦を国産100%に変更。同時に「自慢のキッシュを思う存分食べて欲しい」と、倍のサイズにボリュームアップを果たしています。

こだわりたまごとベーコン・タマネギのキッシュ 480円

 

ずっしりと重量感がありながら、ふわふわ軽やかな口あたりでペロリと食べられます。自家製フレンチドレッシングを付けると、爽やかな風味が加わりより味わい深く

 

高いクオリティに対して、コッペもキッシュも驚くほどリーズナブル。「子供からお年寄りまで幅広い方に気軽に楽しんでもらえたら」と富井さん。庶民の味・コッペパンをごちそうにした実力店。一度食べれば、その確かな魅力がわかるはず!

取材・文:小野寺悦子

撮影:森山祐子