厳選素材を使ったパテが楽しみ! 店のアイコンになりそうな「Rio’sバーガー」
八寸の後にフレッシュトマトのパスタを挟んで、次にお出まししたのはハンバーガー! こちらは同店のスペシャリテ的な一品で、和牛と豚の合いびきハンバーグのゴリゴリした肉々しさを楽しめる「Rio’sバーガー」です。
ソースは炒めタマネギを醤油や赤ワイン、バルサミコなどで仕上げ、ハンバーグの上にはアボカドのペーストとスイカの漬物を刻んで混ぜたフィリングをアクセントに。
肉は極粗びきで弾力がありつつ、和牛ならではの香りがしっかりあり、小ぶりながら「肉食べた!」という満足感は十分。このハンバーガーだけで専門店開けそう。
猫田さん
パティは月によって変わり、和牛ハンバーグ以外にフィッシュフライなど厳選素材を使って工夫を凝らすとのこと。訪れるたびに楽しみですね。
この後に「真田の出汁とかぶら」など季節の一品と、めちゃめちゃパリジュワな手羽先が登場し、ラスボス的なメイン料理が目の前で仕上げられます。
神戸ポークの酢豚です。豚肉は小麦粉と片栗粉と卵の衣でフリッター状に揚げ、外側をカリッとアツアツの衣で閉じ込めることで、中を蒸し焼き状態に。さすが揚げの名手!
ソースは黒酢や中国のたまり醤油を合わせほんのり酸味が利いています。甘酸っぱいソースに包まれた豚肉を口に入れると周りはサクッ、中はジュワッ。上に散らしたタマネギのシャキシャキ感もたまりません。
そうそう、なんとこのコース、ドリンク1杯が無料で含まれているのです。こちらはお店イチオシの「Rio’sレモンサワー」。氷の代わりに凍らせたレモンを浮かべており、レモンで蓋をしてある強烈なビジュアル。好きなだけレモンを搾って爽快感を楽しめます。
猫田さん
ドリンクは、ビール、濃いめの角ハイボール、ワイン、ソフトドリンクなど色々選べます。
〆はカレー、卵かけご飯、ラーメン……「全部ください」もOKです!
〆は、「ライス」「あっさり醤油ラーメン」「カレーライス」「韓国風たまごご飯」から選べるのですが、なんと「全種類ください!」もOK。ここまででおなかいっぱいですが、「どれも一口サイズなので大丈夫ですよ〜」との言葉に、ライス以外の3種をオーダー。
おお、詐欺でした(笑)。どこが一口やねんというポーションです。カレーは神戸牛のスジ肉を軟らかく炊いて、野菜も別鍋でハーブを利かせてじっくり煮込みます。朝から晩まで3日間炊き続けてつぎ足し、5~6日かけて完成させる名作です。
「天ぷら料理 花歩」「麻布十番 真田」でも使うため神戸牛を一頭買いしているので、端肉を活用することができるのだそうです。じんわり辛いながらリンゴとハチミツの甘みが利いていて、ビーフのコクもしっかり。隠し味に白味噌を使うことでとがりのない口当たりに仕上がっています。オープンの1カ月前から仕込み始めた究極の一品だそうです。
韓国風たまごかけご飯は、ごま油が香ばしい韓国海苔がライスの上に。“韓国風”と言うからには卵にも仕掛けがあります。
卵液には胡麻油が混ぜてあり、海苔の塩気と相まって一気にコリアンな味わいに。家でもマネしてみよう!とひそかに思いました。
ラーメンも専門店並みの手間をかけています。スープは鶏ガラの出汁に、ゲンコツやモモ肉、ネギなどの香味野菜を加えてコトコト12時間ほど炊きます。「濁った白湯にならないよう、透き通った状態を保ちます」とのこと。
特注のストレート麺もコシがあって喉越しが良い!「天ぷら料理 花歩」でも使う食材を活用して出汁の材料にしているため、原価率が相当高いでしょうね……(とまた下世話なことを)。ラーメン屋を超えた一杯です。
まだまだ若い織井さん。料理は全て真田さんがレシピを考え、指揮を執っていますが、織井さんの個性も加わりながらどんどん進化していくのでしょうね。楽しみです。
ちなみに、オープン当初はコースのみだったのですが、20時以降はアラカルトのみでの注文もできるようになったそうです! Rio’sバーガーやカレーを単品でお酒とともにサクッと……なんて使い方もできるというから、2軒目使いにも良さそうです。
猫田さん
そういえば店名の由来を聞いたら、 オーナーの娘さんの名前が「莉央(りお)」さんだそうで、「花歩」も娘さんの名前「佳穂」からだそう。いよっ、子煩悩パパ!