毎朝仕入れる新鮮なネタの数々

小鉢2品をゆっくりと堪能したら、次はメインの握り。シャリに使う米は新潟産のコシヒカリを使用。米酢をベースにしたすし酢に、やや硬めに炊いたご飯を合わせており、酸味や甘さのバランスがちょうど良い。


江戸前には欠かせないコハダは、塩味と酸味の塩梅を考慮しネタの状態によって変えている。


山本さん
この金額でトロも出てきて良いなと、さすがだなと思いました。



出世エビと言われる車エビ。10cm以下の小ぶりの状態のものを才巻エビと呼ぶ。芝エビのおぼろとわさびを添えて、エビのうまみをより濃厚に楽しめる。

シャコを軽く煮汁で炊いて下味をつけた、コクが深い甘だれが印象的なひと品。そして、後半のこのくらいのタイミングでお椀が追加され、しじみの出汁がきいた味噌汁をゆっくりと味わう。


客の中には「花菱」を注文し、昼飲みしながら舌鼓を打つ人も結構いる。

山本さん
ランチの6,500円のコースは、クオリティも相当高く、銀座ではなかなかないレベルのコストパフォーマンスだと思います。
今回紹介したランチの「花菱」は平日のみの限定メニューなので、土日祝は注文ができないのが残念だが、内容が少しグレードアップした「若松」(9,500円)も人気がある。また、初来店でディナーから訪れるのは、ちょっと緊張するという方は、ランチに一度足を運び、店の雰囲気を確かめてから行ってみてはどうだろうか。
※価格はすべて税込。
撮影:千葉英里
文:千葉英里、食べログマガジン編集部
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