見た目ではわからない激辛料理に驚くこと必至!

「世界一周弱激辛コース」は、7品で3,300円。さまざまな唐辛子を使った世界中の激辛料理を一度に楽しめる、激辛好きにとっては夢のようなコースだ。さらに辛さのグレードを上げることも可能だが「弱激辛」といっても、決して控えめな辛さではないので、初来店時はこちらからオーダーすることをおすすめする。

世界一周弱激辛コースの一例。「キャロライナジャークチキン」

世界一周弱激辛コースのメインディッシュは「キャロライナジャークチキン」。ジャマイカのミックスシーズニングに1日漬け込んだ鶏肉をキャロライナリーパーとともに焼き上げている。下味にも盛り付けにもキャロライナリーパーが入り、輸入物の唐辛子よりも慎み深い辛さで、ジューシーな鶏肉のうまみを引き立てている。

 

金さん

「弱激辛」というネーミングから辛さに対して油断してしまいますが、ギネス世界記録で激辛唐辛子に認定されたことがあるトップクラスの唐辛子を使用しています。1皿目は大丈夫でも7皿もあると、徐々に辛みの効力が増して感じるはずです。牛乳などの乳製品を飲んでから挑むことをおすすめします(笑)。

ラスボス感MAX! 弱激辛コースの〆とは?

世界一周弱激辛コースの〆の一つ「ワールドエンドウフ」は、豆腐が入っているが麻婆豆腐ではなく、香辛料で煮込むけれどカレーでもない一風変わった料理だ。もともと牛スジ煮込みのような「ジャニ丼」というメニューがあり、それをタイのハーブ、レモングラスやバイマックルそしてワイン、さらにあの弱激辛ジャムまで加えて煮込んで激辛にアレンジ。さらに韓国のスンドゥブを辛くするイメージで、激辛調味料カプサイシンソースも入っている。しかし、この料理には、2時間煮込まれた牛すじのうまみとタイの黒醤油“シーユーダム”という醤油の甘さもあるため、一瞬甘さを感じた後すぐに辛さが追いかけてくるという不思議な体験をすることができる。

世界一周弱激辛コースの一例。「ワールドエンドウフ」

世界一周弱激辛コースのもう一つの〆は「弱激辛タコライス」。市販のタバスコで辛く味変できるお店はよくあるが、こちらのは激辛ソースまで手作りだという。ひき肉にチリパウダー、ホールスパイス、シャープな唐辛子ハラペーニョ、フルーティーなハバネロそして弱激辛ジャムを使い、卓上にもある弱激辛ジャムドレッシング(弱激辛ジャムをオリーブオイルと酢で薄めたもの)までかけている。また、パクチーや南米のマリネソースのぺブレ、日本のたくあんを使って、世界を周遊した気分が味わえる味に仕上げた。激辛調味料が染みついているひき肉の部分は、一口で完食を断念したくなるほど辛い。でも、たくあんやご飯を食べると、ハードな旅から日本に帰国したように落ち着く。

弱激辛タコライス 単品1,100円
 

金さん

お皿を通じて食文化と唐辛子の勉強になります。それぞれの国へ旅行する往復の交通費を考えたら、3,300円で各地の料理を味わえるのは、お得ですよね!

店主が世界一周で食べ歩いた経験から、それぞれのローカルフードに合う香辛料を組み合わせてメニュー化され、経験がものを言うコース料理。同じ船に乗ってみたい食の冒険家よ、「Are you ready to start your journey?」。 

※価格は税込です。

撮影:片桐圭
取材、文:金成姫、食べログマガジン編集部