〈極上のうま辛グルメ〉
グルメな人が愛してやまない“うま辛”な逸品を紹介する「極上のうま辛グルメ」。刺激的な辛さのその先にあるうまみこそが食べ慣れた大人たちの心をとりこにする秘訣なのかもしれない。
グルメライターの金成姫さんのおすすめは、世界一周旅行気分で激辛料理を楽しめる人気店だ。
教えてくれる人
激辛料理専門家 金 成姫
調理師免許やフードアナリスト1級等の資格を取得後、さまざまな商品開発に関わり、イベントやメニュー監修などを手掛ける。特に、得意ジャンルのうま辛・激辛料理やお店についてテレビ等のあらゆるメディアでコメントし、活動の場が広がっている。
秋葉原に激辛マニア歓喜の人気店あり!
家電、アニメ、メイドカフェなど、さまざまなマニアが集まる街、秋葉原。そんな賑やかな街の中心地から少し離れた閑静な路地裏に「秋葉原旅食ダイニングJourney×Journey」は佇んでいる。
店名には「自分の冒険と自分以外の誰かの冒険との掛け算でありたい!」という店主の気持ちが込められている。そんな思いからできた同店では、世界各国の料理をアレンジした独創的なフードメニューと、30種類以上のビールなどのお酒を用意している。
金さん
私は、海外旅行が好きなので、30カ国ほどに行ったことがあります。こちらに来ると、旅の懐かしさと未訪の地への好奇心から、また旅行したい欲を掻き立てられます♪
世界一周旅行を経て、さらなるステップへと進む!
店主の山本さんは、さまざまなジャンルの飲食店経験や調理師、フードコーディネーターの資格を取得。その後、2011年11月から世界の「食」をテーマにした1年間の世界一周旅行をはじめた。その旅で食べた料理はなんと合計1,165皿。そして2015年に同店をオープンし、これまでに食べて感動した世界中の料理を再現して提供している。
「世界一周した弱激辛ジャム」とは、お店が開発した辛味調味料のこと。ジャムと言うと甘い味を連想するが、その真逆で激辛な調味料なのだ! 液状ではなくペースト状に塗れることからジャムと名付けられた。昨今の激辛ブームにおいて、激辛を謳っていても実際は物足りなかったり、逆に極端に辛すぎたりと「ちょうどいい激辛」が数少ないように感じた店主。そこで、試行錯誤して生まれたのがこの「弱激辛ジャム」だという。
「弱激辛」を“健康で、文化的で、最低限度の激辛”と定義し、おいしいけれどしっかりと辛い調味料を目指した。またこちらが多国籍料理店であることから、世界中の唐辛子をブレンドすることも特徴の一つだ。ジョロキア、ハバネロ、プリッキーヌ、バーズアイ、キャロライナリーパー、トリニダード・スコーピオンなど、世界中の激辛唐辛子や辛味調味料をブレンドし、また果物の成分を加え、辛さの中にあるうまみと多国籍感も同時に楽しめる。店頭や通販で購入可能だ。
使用される本格派唐辛子の迫力たるや!
ニンニクやパクチーといった風味豊かな食材をテーマにしたコースなど、世界各国の料理を多数用意。その中でも「世界一周弱激辛コース」は、余すところなく激辛を楽しむことのできる、魅力的なコースだ。
激辛メニューが増えたきっかけは、店主の父が千葉県市原市で栽培した激辛唐辛子をお店のイベントで使ったこと。今では、その千葉産の激辛唐辛子キャロライナリーパーをはじめ、黄色唐辛子、ジョロキア、ハラペーニョ、ハバネロ、ドラゴンズブレスなど多種の唐辛子まで惜しげもなく使用している。