〈New Open News〉

毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。

レストラン ローブ(東京・神谷町)

2023年6月、六本木一丁目駅から徒歩5分、神谷町駅から徒歩8分のところに移転オープンした「レストラン ローブ」。2016年に東麻布で開業して8年目を迎えるタイミングでの移転となります。

新天地に選んだのは、アークヒルズ仙石山森タワー。麻布台ヒルズの開業も年内に迫り、再開発が著しい虎ノ門、六本木、麻布台エリア。近隣住まいの方をはじめ、その他のエリアからの来客や海外からのゲストなど、多様化するニーズに対応できる場所であり、仙石山という土地が持つ荘厳な空気感に魅力を感じ、決められたのだそう。

店名の「L’aube」は、始まりや夜明け、誕生を意味するフランス語。“その瞬間にしかないおいしさ”にこだわり、店内すべての要素で驚きと感動を生み出すことをテーマに、進化を重ねているお店です。

オーナーシェフの今橋英明氏は神奈川県出身。横浜の「霧笛楼」で料理の世界へ入り、2006年に渡仏。ブルゴーニュの「Hostellerie du Vieux Moulin」やニースの「KEISUKE MATSUSHIMA」、パリの「Chez L’Ami Jean」にて研鑽を積み、2008年に帰国。「ラリアンス」や「レストランアイ」(※現在は閉店)のスーシェフ、シェフを歴任した後、自身のレストラン「レストランローブ」を立ち上げ、2018年以降、ミシュラン一つ星とゴ・エ・ミヨの3トックを獲得し続けています。

パティシエールの平瀬祥子氏は熊本県出身。ホテルニューオータニ熊本(現:ザ・ニューホテル 熊本)に勤務した後、2003年に渡仏。パリ最古の「Pâtisserie Stohrer」で研修後「Pâtisserie Pascal Pinaud」でスーシェフ、「Restaurant Le Jules Verne」「Restaurant TOYO」でシェフパティシエを務めました。2011年に帰国後「Édition Koji Shimomura」や「レストランアイ」(※現在は閉店)でシェフパティシエを務めた後、2016年に夫であるシェフの今橋氏とともに「レストラン ローブ」を開業。2020年にゴ・エ・ミヨのベストパティシエ賞を受賞。2022年には夫婦で金沢の「パティスリー ローブ 花鏡庵」を開業するなど、近年注目を集めているパティシエールです。

土佐あかうし

メニューはランチ・ディナーともに各3種類のコースを用意。中でもおすすめはアミューズから料理、デザートまでシェフのスペシャルメニューを組み合わせた「デギュスタシオンメニュー 」(全8品・25,300円)。移転とともに調理場スペースと設備の拡充を行い、東麻布の店舗でできなかった調理法や使用できなかった食材を中心にデギュスタシオンメニューとして提供。より洗練されたローブの世界観を堪能できるメニューの数々に注目です。

また、国内外のコンクールで数多くの賞を受賞しているベテランソムリエ・石田博氏のセレクトによる「ワインペアリング付きメニュー」(全8品・35,000円※サービス料込)もおすすめです。料理ごとにサーブされるワインは、フランスのみならず、新世界の南アフリカやアメリカ、ジョージアなどワールドワイドなラインアップ。シェフの今橋氏、パティシエールの平瀬氏、ソムリエの石田氏の奏でる三位一体のハーモニーが楽しめるコースメニューです。

また、店内のワインリストには、愛知県岡崎市の老舗ワイン専門店「ワインセラーウメムラ」が参画。3,500種、4万本を優に超えるセラーから、もはや入手が極めて困難となったブルゴーニュ・グランヴァン、それも飲み頃を迎えたヴィンテージが届けられています。

店内は32席。移転前に比べて座席数も増え、最大8名まで利用できる個室も完備されています。東麻布の店舗同様、シャンパーニュの泡をイメージしてくり抜いた壁など象徴的な部分は踏襲しながら、上質で落ち着いた空間に仕上がっています。大切な人と、大切な記念日に訪れたい、非日常を味わえるとっておきのレストラン。宝石箱のように、ときめくひとときを演出してくれそうな予感がします。

※価格はすべて税込、サービス料別

※「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額等を掲載しております。 営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、最新の情報はお店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

写真:お店から 文:斎藤亜希