京都は創業からの技や味を守り続ける老舗が多い一方、現代のニーズに応じて柔軟に進化するお店も数多く見られます。特に最近では、代々続く和菓子店や名店仕込みの和食料理人などが、カジュアル路線のお店をプロデュースする動きが顕著。今回は「あのお店が!」と驚くような名店が手掛けるパティスリー、カフェなど5店をセレクトしました。
教えてくれる人

猫田しげる
グルメ誌、旅行本、レシピ本などの編集・ライター業に従事。現在はウェブライターとして関西を中心に活動。おいしい店はもちろん、それ以上に「クセの強い店」を愛してしまう。表向きは普通に会社勤めしているサラリーマン。あまり更新できていないブログ「クセの強い店が好きだ!」もよろしくお願いします。
1. 高級和食店によるサロン的洋菓子店|GION NISHI CAFÉ
祇園の日本料理店「祇園にし」2階にオープン。ご主人はミシュラン和食「日本料理とくを」で修業した実力派。カフェでは高級ホテルのラウンジのような小さなラグジュアリー空間で、フランス産チョコレートを使ったテリーヌなどの自家製スイーツを味わえます。
さすが料理人が手掛けるだけあって、盛り付けも繊細で一皿一皿に「ほお~」と感心してしまうほどです(笑)。特にモンブランのかき氷は上に金箔がトッピングされ、美術館に飾っていてもおかしくないほど端麗な姿。スイーツだけでなくランチには牛テールカレーもあり、本格和食店の味をリーズナブルに楽しめるのが魅力です。



同店では通販も行っており、牛テールカレーやプリンなどを購入できます。が、モンブランなどの生スイーツ系は実店舗でしか食べられません。ぜひ足を運んでください!
2. 錦市場の有名だし巻専門店によるスイーツ&サンド|三木鶏卵堂
くるくると手際よくだし巻を焼いている風景が名物の「三木鶏卵」。2022年4月に「卵のおいしさをもっと伝えたい」との思いから、だし巻を使ったサンドイッチや、こだわり卵のプリンなどがイートイン&テイクアウトできるショップを近くにオープン。
卵は平飼い有精卵をはじめ、さくら卵、もみじ卵、白玉などを厳選し、小麦粉やバターなど素材にもこだわっています。特にレーズンバターサンドは三木家の家紋(!)である桜の形をしていて、小ぶりで日持ちもするので手土産にも喜ばれます。




少し前から三木鶏卵の店頭でもパンを売っていましたが、ついに専門ショップをオープンしたか……と感慨深いです。両店は近いので、だし巻も一緒に買って帰ることをおすすめします。