〈New Open News〉

毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。早くもお店に訪問した食べログレビュアーのコメントも掲載!

代々木 鳥松(東京・代々木)

外観
外観   写真:お店から

2022年11月1日、代々木駅から徒歩3分、南新宿駅から徒歩2分のところにオープンした「代々木 鳥松」は、地鶏「天草大王」を中心に、厳選した銘柄鶏の熟成焼鳥をおまかせストップ制で提供してくれるお店。中央線沿いに数店舗を構える焼鳥店「けむり」をはじめ、渋谷の「魚きんめ」や三軒茶屋の「和食ごしき」「鮨かんてら」「三茶 貝介」など、和食や魚の業態を展開する「けむりグループ」の新店舗です。店名は、焼鳥の“鳥”と、日本に古くからある等級・松竹梅の“松”を組み合わせて命名しました。

写真:お店から

店で腕を振るうのは、大将の濱口雄太氏。焼鳥店「けむり」で修行を積み、オープンに伴って「代々木 鳥松」へ。近火の強火で仕上げるため、深さを重視した焼き台は濱口氏のこだわり設計で、炭を3段に組み、遠赤外線と高火力で一気に焼き上げます。

焼き台
焼き台   写真:お店から

焼鳥に使用する主なブランドは、熊本産の地鶏「天草大王」。昭和初期に絶滅したランシャン種を2001年に復元させた国内最大級の地鶏です。ミネラル分の多い阿蘇の伏流水とこだわりの餌で育てられた鶏は、肥育時間も長いのが特徴。通常のブロイラーが約40日で肥育されるところ、こちらは約130日を要します。
この幻の地鶏との出会いは、熊本県天草市に移住して「天草大王」の生産に携わっていた系列店の常連客からの一言がきっかけでした。「コロナ禍で1カ月に約200羽が行き場を無くしてしまっている」と。さっそく、サンプルを取り寄せて試作を重ねた濱口氏。熟成と脱水を施して焼き上げたところ、旨みが凝縮して納得のいく焼鳥が完成しました。オーナーの小松氏がかねてから構想していた“寿司屋のような内装でおいしい焼鳥を出したい”。そのイメージを形にできる焼鳥に出会えたのです。

むね生姜(手前)、包みねぎ間(中央)、かわ(奥)
むね生姜(手前)、包みねぎ間(中央)、かわ(奥)   写真:お店から

おすすめの焼鳥メニューは、しっとりと柔らかな「むね生姜」や、ねぎ間串を鶏皮で巻いて表面をパリパリに焼き上げた「包みねぎ間」、ドライフルーツなどを漬けてフルーティーな味わいに仕上げたたれに3度漬けした「かしわ」など。焼き物はおまかせストップ制なので、自分のお腹と相談しながら本数を調整できるのもうれしいですね。

写真:お店から

焼き物以外のメニューでは、季節感を楽しめる旬の野菜を取り入れた小鉢のほか、鶏ガラを6時間煮込んで旨みを抽出した濃厚なスープの「鳥そば」や、かつおと昆布の出汁を利かせたとろふわ食感の「親子丼」、生姜の風味がアクセントの「そぼろ丼」などご飯ものも充実しています。

写真:お店から

同店では焼鳥に合わせて楽しめるナチュラルワインを常時20種類ほどラインアップ。自他ともに認めるワイン好きの濱口氏が自らセレクトをおこなっているそう。ナチュラルワインのほかにも、ケンゾーエステイトのワインやクリュッグ、ドン・ペリニヨンのシャンパン、日本酒、焼酎、ビール、ハイボールなど、豊富なメニューを用意しています。

価格の目安は「お通し」+「焼鳥・野菜串7本」+「飲物2杯」で4,000円程度。食事のボリュームやアルコールメニューに応じて、1人あたりの予算1万円前後といった印象です。

カウンター
カウンター   写真:お店から

店内はカウンター16席と、テーブル6席。銀杏の木を使ったコの字形カウンターには付け台を設置して、かねてからの構想通り、清潔感と高級感溢れる寿司屋のような雰囲気に仕上げました。職人の手仕事を間近で見られるライブ感のある座席は、大切な人との距離を縮めるのにもピッタリ。座るだけで会話も弾みそうですね。

写真:お店から

テーブル席は、店名にもなっている松の一枚板を使用し、焼き場を眺められるような配置になっています。ハレの日の食事に利用したくなる、素敵なお店を見つけました。

食べログレビュアーのコメント

写真:お店から

『熊本県の希少で巨大な地鶏「天草大王」を使用した焼鳥は、硬すぎず柔らかすぎない絶妙な歯応え、弾力とジューシーさが特徴で大将の火入れと塩加減も丁度よく美味しかったです!!

焼鳥だけではなく一品料理もひと手間かかっており、特に親子丼、里芋のポテトサラダ、鳥スープが僕は好きでした!!』(seiji nomuraさん)

ハツ
出典:ハツさん

『焼鳥はおまかせコースがおススメ。約30種類の中からその日のおススメを焼いてくれ、ストップというまで出てくるというおまかせストップ制。
まずは、里芋のポテサラの上にキンカンの漬けが乗っていますよ。キンカンをつまようじでプチっと刺して、いただきます。

そして焼鳥のスタートです。かしわのタレからいただきます。
むね生姜は生姜醤油でさっぱりと味付け。しっとり食感が美味しいです。
ねぎ間は、中に葱を巻き込んで焼き上げ。パリッと表面が焼かれて香ばしい。
コリっと食感が楽しい、砂肝。塩加減もちょうどいい。
厚切りのズッキーニは削りチーズを乗せて。
ねっとり濃厚なレバー。
肉厚のシイタケ。かぶりつくとジューシー!
最後は弾力のあるつくね。ここでオーダーストップ。風味豊かなつくねは外は香ばしく、中はふわっと仕上げ。

ストップ制の焼鳥は初体験だったので、楽しかったです。焼鳥とワインで楽しむ大人のカウンター、また遊びに行きたいです』(ハツさん)

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。
※「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額等を掲載しております。 営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、最新の情報はお店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

文:斎藤亜希