室田拓人氏のおすすめ4軒

室田氏に行きつけの店を挙げていただいた。農園を構え、狩猟に出かける室田氏は「今も千葉に住んでいます」とのこと。都内の人気店や千葉の隠れた名店をリストアップ。

ディナーのおすすめ① 川菜味(船橋)

ディナー1軒目のおすすめは「川菜味」。シェフは陳建民の下で研鑽し「四川飯店」柏、船橋、六本木店の料理長を務めた蓑島誠氏。2021年に「食べログ 中国料理 EAST 百名店」にも選出された中国料理の店である。

Tokiya
四川料理の代表格といえば麻婆豆腐   出典:Tokiyaさん

「お腹がすいて、たまたま入ってみたところ、どれもおいしくて驚きました。特に好きなのは牛肉ピーマンたけのこ炒め。魚介のトウチ炒めも気に入っています」

グアルデリコ
絶妙な加減のトウチがコクをプラス   出典:グアルデリコさん
m-hammer
蓑島氏は2017年、厚生労働省が卓越した技能者を表彰する「現代の名工」に選出された。2019年には黄綬褒章を受章。日本の中国料理をけん引する存在でもある   出典:m-hammerさん

「一つひとつの仕事が綺麗といいますか、上品さが伝わってきます」と室田氏。町場の中国料理店に潜む匠の技に室田氏は惚れ込む。

・牛肉ピーマンたけのこ炒め、ライスなど 予算:~2,000円

ディナーのおすすめ② ウルフギャング・ステーキハウス 六本木店

ディナーのおすすめ2軒目はステーキハウスとして抜群の知名度を誇る「ウルフギャング・ステーキハウス」の日本1号店である。2021年、2022年と連続で「食べログ ステーキ・鉄板焼き 百名店」にも選ばれ、実力も折り紙付き。「赤身の肉が好きなんです」という室田氏は、ヒレとサーロインが一度に味わえるプライムステーキを好む。

表面はカリッと香ばしく、中はジューシー
表面はカリッと香ばしく、中はジューシー   写真:お店から

ウルフギャングでは店内の専用熟成庫で28日間ゆっくりとドライエイジングした熟成肉を900℃のオーブンで皿ごと焼き上げる。人の手では成しえない熟成という工程は、まさに奇跡の恵みといえるだろう。

直火焼き、またはスチームで豪快にいただくジャンボロブスター
直火焼き、またはスチームで豪快にいただくジャンボロブスター   写真:お店から

「鮪のグリル」「ジャンボロブスター3ポンド」など、豪快なシーフードメニューも用意あり。「お肉はもちろん、海鮮もおいしいので、家族と来ると喜んでもらえます」と室田シェフ。

エレガントな内装が非日常感を演出。「予約なしでふらりと訪れるのが好きですね」
エレガントな内装が非日常感を演出。「予約なしでふらりと訪れるのが好きですね」   写真:お店から

・プライムステーキ(2人前)、クラシックシーザーサラダ、アルコールドリンク 

予算:15,000〜30,000円 ※ディナーの予算です。

ランチのおすすめ① 海南鶏飯食堂

「以前シンガポールで仕事をしたことがあり、それ以来シンガポール料理が好きでして」と教えてくれた室田氏は、ランチのおすすめ1軒目に「海南鶏飯食堂」を推薦した。看板メニュー「海南鶏飯(シンガポールチキンライス)」は、シンガポールの国民食である。

モン0213
甘醤油、生姜、チリの3つのソースでいただく   出典:モン0213さん

香味野菜と鶏油で炊き上げたジャスミンライスと、低温でじっくりと仕上げた柔らかな鶏肉のコンビネーションがたまらない。ソースは出来合いのものは使用せず、厨房で一から手作りする。中国、マレーシア、インドなどアジア諸国の食文化がブレンドされたシンガポールの食文化を、できるだけ正確に、誠実に伝えることを使命としているのだ。

ブラックペッパーの辛さがクセになるペッパークラブ。こちらもシンガポールを代表する料理の一つ
ブラックペッパーの辛さがクセになるペッパークラブ。こちらもシンガポールを代表する料理の一つ   写真:お店から
日本では見かけることが少ない「カイラン菜」など、見知らぬ食との出合いを楽しもう
日本では見かけることが少ない「カイラン菜」など、見知らぬ食との出合いを楽しもう   写真:お店から

・ゆで鶏・ジャスミンライス・3種のソースのセットプレート、ドリンク類 予算~2,000円

ランチのおすすめ② ふなばし 稲荷屋

ランチのおすすめ2軒目は慶応元年創業の「ふなばし 稲荷屋」。かつて船橋が成田街道の宿場町であった頃より、日本料理とうなぎの名店として旅人を癒やしてきた。座敷でくつろげる割烹料亭部と、気軽に食事ができる和風れすとらん部の2部に分かれており、目的に応じて使い分けることができる。

割烹料亭部でいただける季節喰切料理は、関東の板前が房総の素材を伝統のコース料理に仕立てる。写真は竹コース
割烹料亭部でいただける季節喰切料理は、関東の板前が房総の素材を伝統のコース料理に仕立てる。写真は竹コース   写真:お店から

「こちらのお店は、うなぎを食べたいときに行きますね。お刺身や小鉢も手が込んでいておいしいですよ」

K66
出典:K66さん
団長
専門職人が1枚ずつ焼きあげるうなぎは、ふっくらとした関東風   出典:団長さん

老若男女問わず、世代を超えて愛される老舗のすばらしさを教えてくれた室田氏。

「これだけ長く続くお店には、味付けが良かったり、ホスピタリティがあったり、何か特別なものがあるのだと思います。ちょっと特別な日に伺いたいお店です」

・鰻定食、ビールなど 予算3,000~5,000円

※価格はすべて税込です。

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染対策を実施し十分にご留意ください。

※営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、最新の情報はお店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

取材・文:宇野美香子(フリート)