【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#76】「IndeesCurry」(インディーズカリー)
東京・神楽坂。路地裏などに隠れ家的なおいしいお店が多く存在し、探索しがいのある街です。カレーの名店も点在するのですが、神楽坂を上りきる途中にある、名店が多いエリアの路地裏で、新しくできたインド料理のお店を発見しました。その名は「IndeesCurry」。

IndiesではなくIndeesであるところに遊び心を感じますが、インド料理のお店です。雑居ビルの1階奥に位置するのですが、扉を開けるとインド料理店らしからぬ西洋風のビストロのような雰囲気。

メニューを見るとカレー、ビリヤニ、そして前菜おつまみ系の中に面白いものもあります。

例えば「冷製ジャルフレッジ」550円。ジャルフレッジと言えばインド料理で野菜の炒め煮的な料理のこと。それを冷製にしたことにより、ラタトゥイユやカポナータのような雰囲気となり、良い前菜です。

「カリフラワーブジア」530円はカリフラワー、ジャガイモ、オクラをスパイスで炒め煮したもの。シンプルでありながら満足感を得られる料理です。インド料理店では野菜料理のレベルが高いお店ほどシェフの腕が良いと言われていますが、こちらのシェフの腕もまさに腕利きだと言えましょう。

「ビリヤニ」1,580円はインドのスパイス炊き込みご飯。ライタ(ヨーグルトサラダ)、アチャール(スパイス漬物)、そしてコルマカレーもカトゥーリという小皿でついてきたのですが、このコルマがとてもおいしい。コルマとは本来乳製品を使用したマイルドなインドカレーを指すのですが、こちらのコルマは玉ねぎをしっかりと炒めて出てくる甘みが味の根幹となっている濃厚なカレーです。
ジャルフレッジ、ブジア、コルマときて「おや?」と気づいた方もいるかもしれません。老舗の名店「デリー」のジャルフレッジやブジアやコルマとかなり近いのです。聞いてみるとシェフはまさにデリーで働いていた方だそうで、だからこそこのおいしさなのかと納得。

とは言えデリーの料理そのままではありません。「カレーナンパン」600円という見慣れぬものがあったのでこちらを頼んでみると、ナンにキーマカレーとチーズを挟んで焼いたものであり、誰もが好きであろう、味のわかりやすいおいしさ。
トータルで見ると名店レベルのおいしさの料理やオリジナルの創作料理がビストロのような雰囲気で楽しめる隠れ家的なお店だということ。まだカレーマニアの間でもほとんど知られていないお店です。
実はこちら、淡路町の「Salamanca Bar&Restaurant」というスペイン料理店の姉妹店なんだそうです。そちらのお店でもランチ限定でカレーが出ることもあるんだとか。どちらのお店も新しいお店ですが、さらにまた違うジャンルの料理店を準備中とのことです。そこでもまた違うアプローチのカレーが出ると楽しいですね。

最初に書いたようにこちらのお店は、すぐ近くにインド料理の名店「想いの木」と、創作スパイス料理とカレーの名店「Tapir」がある場所。どちらもファンが多く、予約がないと入れないこともありますが、そんな時にはこちらIndees Curryを覚えておけばちゃんとカレー欲を満たしてくれますし、デリー系の料理が好きな方なら、ここ目当てで行っても損はしませんよ。