【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#75】「石垣島カレー 南風」
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2022/08/5D8F70E3-12B1-43B9-A727-B828F3BF2F84-443-000003A0CA15204E.jpg)
石垣島に「ビストロスマイル」というお店があります。石垣島や沖縄の食材にこだわった様々な料理のどれもがクオリティ高く、オリジナリティのあるカレーもあって僕も大好きなお店なのですが、そんなビストロスマイルが東京・新橋で間借りカレー店を始めるということで行ってきました。新橋駅前ビル地下にあるバー「月夜見」の間借り。店名は「石垣島カレー 南風(ぱいかじ)」です。
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2022/08/E98A2000-ECFF-43BB-8A68-31CB6672BF57-443-000003A0CA33BDD5.jpg)
月夜見は宮古島に縁のあるバー。そこに石垣島のお店が間借りするという沖縄感満載の雰囲気。
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2022/08/BFC035D8-ABC0-49CD-B223-817D5F87C69C-443-000003A0CABCC849.jpg)
カレーは「島豚とピパーツのカレー」1,400円と「石垣島産和牛の欧風カレー」1,700円の2種。どちらも欧風カレーベースですが、スパイスの使い方が違うので食べた印象はかなり違います。
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2022/08/EA3E96A9-968D-40F6-A98F-F258A0DAB9D0-443-000003A0CA4AAF44.jpg)
島豚とピパーツのカレーは旬のパインを契約農家から1年分仕入れ、鮮度の良いうちにピューレにしたものを使用。ピパーツとはヒバーチなどとも呼ばれる沖縄の島胡椒なのですが、胡椒の刺激のみならず甘い香りも持ち合わせており、だからこそパインのフルーティーさと相性が良いのです。
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2022/08/F9AB8A90-4F2F-4E70-B3B1-DAE72EDF8184-443-000003A0CA612E4C.jpg)
島豚の甘みも相まって、甘さが強くなりそうなところですが食べた印象はむしろスパイシー。ピパーツが全体を調和させ、引き締めているからでしょう。
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2022/08/5B9643BC-3B6F-4075-A6A6-E9DD05D04CB3-443-000003A0CA7B689C.jpg)
和牛の欧風カレーは鶏ガラを焼き、炒めた玉ねぎと人参をコトコト3日間かけて煮込んだスープの奥深い味わいが前面に出ており、それに石垣牛のうま味が溶け込んでいる贅沢なカレーです。欧風カレーですが小麦粉不使用なので重すぎないのも良いところ。
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2022/08/113FA073-8199-4CC3-A362-36A1031D24ED-443-000003A0CA918722.jpg)
副菜もゴーヤなど沖縄感のあるものが使用されていて、雰囲気的にも味的にも意味のあるもの。水ではなくさんぴん茶を出してくれるのもさらに沖縄を感じることができて良いですね。
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2022/08/A0A23E63-1B6B-4CA3-8283-CAF9372EB4CD-443-000003A0CAA776A1.jpg)
ビストロスマイルは石垣島の魅力に心酔して移住したご夫婦が営むお店なのですが、石垣島の食材の素晴らしさをもっと沢山の方に知って欲しいという意気込みでこのお店を始めたそうです。食材もピパーツ、島とうがらしなどは自家農園で栽培しているというこだわりよう。店名の「ぱいかじ」とは幸せを運ぶ風と呼ばれているそうで、つまりこちらのお店は南から幸せのカレーを運んでくれているとも言えます。
カレーのお値段を見て安くないと感じた方もいるかと思いますが、この手間暇のかけ方を考えればその価値は十分にあります。東京にも欧風カレーの名店は数多くありますが、そのどこともまた違う仕上がりの個性派欧風カレー。欧風カレー好きにもスパイスカレー好きにも好まれる味わいです。お値段の価値がわかる方に、是非一度食べてみてほしいカレーです。