【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#74】「マリニ 南インド&フュージョン」
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カレー激戦区であり、特に南インド料理の名店が集まるエリアとして知られる武蔵小杉。その隣駅である元住吉駅近くに今年6月、また新たな南インド料理が開店しました。
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「マリニ 南インド&フュージョン」というお店なのですが、実はこちらは伝説のシェフ、ヴェヌゴパールさんの親戚にあたる方のお店なのです。ヴェヌゴパールさんは東京で古くから南インド料理を提供し、現在は福岡県へ移転した名店「ダルマサーガラ」のシェフとして活躍し、その後「ヴェヌス サウス インディアン ダイニング」を立ち上げた名シェフであり、古くからのファンも多い、日本の南インド料理界におけるレジェンドシェフの一人と言える方です。
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南インド定番の定食であるミールスは、ランチタイムだとベジタリアン仕様のものがAセットで900円、ノンベジがBセット1,050円と、まずその安さに驚きます。Bセットは日替わりの2種カレーにサンバル、ラッサム、サラダ、パヤサム(南インドのスイーツ)、ワダ(南インドの甘くないドーナツ)、バスマティライスに選べるパンまで付いているという充実の内容。
この日のカレーはチキンココナツカレーと魚カレーだったのですが、かぼちゃマサラと豆カレーまでサービスで付けてくれるという大盤振る舞い。「これ本当に1,050円?」と心配になるほどです。しかもこの値段でありながらどれを食べてもおいしいのですから、さらに驚きが重なります。
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ブラックペッパーの刺激が心地よいラッサム、マスタードシードが印象的に香る魚カレー、カルダモンの芳醇な風味がインパクトあるかぼちゃマサラ。それぞれスパイスの立たせ方に迷いがなく、単体で食べて完成していながら、スパイス感のベクトルがそれぞれ違うため、混ぜてもおいしいという以上に、混ぜるとおいしさのレベルが上がるという、ミールスの楽しさが見事に詰まったものとなっていました。
ワダは小ぶりでワイルドなのが良く、プーリ(揚げパン)も油切れが良くて食べやすく、とにかくおいしい! 素晴らしい!
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「マサラドーサ」1,100円は米粉のモチッとした食感と、焼き具合の良さからくるサクッとした食感が共存。中に入るじゃがいもマサラもシンプルで良い味付けであり、サンバルとココナッツチャトニをつけるとさらにおいしくなります。特にここのココナッツチャトニは濃厚でありながらしつこくない絶妙のバランス。これまた素晴らしい!
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テンションが上がって「ハリヤリティッカ」720円も。ミントやコリアンダーの爽やかな香りで、かなり量を食べているにもかかわらずいとも簡単に胃袋に収まってしまいます。
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食後には「マドラスコーヒー」300円。目の前でエアブレンドしてくれるパフォーマンスも見事。柔らかく泡立った甘いコーヒーがゴージャスなランチを締めくくってくれました。
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ホールを取り仕切る方もヴェヌゴパールさんの親戚で「(店名の)ヴェヌスはお父さんの名前、マリニはお母さんの名前」と教えてくれました(実際には子供ではなく姪にあたるそうです)。マリニのシェフもヴェヌスで腕をふるっていた方であり、レシピも基本的に同じものを使用しているそうで、だからこそのおいしさなのだなと納得。
僕のようなマニアが食べても感激する味であり、そしてお昼時の客層は地元の方と思しき老若男女多種多様であり、どのような方にもおいしいと思える料理だからこその盛況なのだなと感心しました。南インド料理マニアも、興味を持っている初心者の方も、行って損はないお店ですよ!
※価格はすべて税込