3. アットホームなTHE地元回転寿司「回転寿司 喜楽 岡本店」

高槻市でもっとも地元の皆さんに支持されている回転寿司店がこちらの店ではないだろうか。昼時ともなると店の前にはたくさんの自転車が並んでおり、ご近所感覚の存在であることをうかがわせる。

鯛皮湯引き(135円)

大阪の回転寿司では定番だが、他の地域で見かけることはほとんどない。皮にうっすらとのった脂が面白い食感を生み出しており、ヘナヘナな風体もなんだか愛おしく感じる。旨味が凝縮している皮がおいしいのは当たり前なのだ。

活ほっき貝にぎり(280円)

ボイルほっき貝と活ほっき貝は、味わいで言えば個人的には天と地ほどの違いを感じるので、活ほっきがあることがとてもうれしい。

活くるまえびおどり(330円)

水槽から取り出したばかりなのかまだ身がプルプルと震えていた。動く魚介が苦手な方も多いかと思うが、こういう時は「命をいただきます」という思いが強くなる。

ランチ時には多くの方がセットメニューを頼んでおり、限定20食の「お得ランチ」はなんと550円。ファミリーの他にも女子高生のグループや父親と娘さんという組み合わせの客も来ていたが、本当に回転寿司を楽しんでいるんだなという思いがひしひしと伝わってくる。気取ることがない、とてもアットホームな店だと思う。

4. 昼飲みにも最適な一品料理が充実「回転すし 海幸」

鶴橋と言えば焼肉激戦区として有名だが、回転寿司でも日本一短いレーンの店「うをさ」とこちらの「海幸」の2店がしのぎを削っている。どちらも常連が多い老舗酒場の雰囲気がぷんぷんと漂っており、一品料理も充実していることから、昼から飲んでつまんでいる方が多いのも特徴のひとつだ。

なっちゃん72
ミニうどん (135円)   出典:なっちゃん72さん

初めて大阪の回転寿司に来た時に最初にうどんを頼む方が多いのにびっくりしたことがある。〆ではなく最初に食べるのか……と実践してみたところ、なるほどこれには一理あると感じた。そこそこ腹が膨れるので、寿司を食べる量が少なくて満腹になる。財布に優しい食べ方なのだ。

しまあじ(308円)

本日のおすすめも10種類近く揃っている。価格は143円、203円、308円の3種類で、143円の寿司が多いのはうれしいところ。

上鰻白焼(308円)

関西では穴子よりも鰻の人気が高く、常時メニューにあるのがうれしいところ。シャリなしでつまみで楽しんでいる人も多い。

鶴橋駅のガード下にあるため、ガタゴトと電車の音が響いているが、それもまた心地よいリズムに感じる。レーンは動いてはいないが、ホール係のみなさんの愛想の良い対応と元気になんだか励まされる。とても大阪らしい店だと思う。

5. 列車の待ち時間にふらっと!「回転寿司 がんこ」

大阪で「がんこグループ」と言えば、いまや知らない者はいないと言われる存在だが、もともとは「がんこ寿司」という小さな寿司店が出発点だ。回転寿司業態は3店舗あり、どこも駅近でちょっと寿司をつまみたい時にはとても便利な立地にある。

よこわ(260円)

一昔前まで、関西で「マグロと言えばヨコワ」と言われていたくらい、関西の方はヨコワが好きだ。ヨコワとはマグロの幼魚のことで、関東ではメジマグロと呼ばれている。最近では大手チェーンでも本マグロが手軽に食べられるようになったので、ヨコワ人気もやや落ちたか。濃厚な赤身から比べるとかなりあっさりとした味わいで、薄味が浸透している関西で人気なのも頷ける。

他人にぎり

親子にぎりがサーモンといくらなら、他人にぎりはサーモンとウニ、という洒落っ気のきいた寿司。親子の相性もいいけど豪華さなら他人か。テーマ性がある寿司は面白い。

potsufood
がんこ鯛(300円)   出典:potsufoodさん

愛媛県宇和海で天然に近い状態で育てられた養殖真鯛で、もっちりとした味わいや風味などが絶品。マグロやハマチなどもそうだが、宇和島の養殖技術は本当に素晴らしいと思う。

新大阪駅の改札の近くにあるので、新幹線の待ち時間などにふらっと立ち寄ってみてはいかがか。

※価格はすべて税込です。

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

※営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、最新の情報はお店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

文・写真:米川伸生