1958年に東大阪に誕生した「元禄寿司」から始まった回転寿司の文化。現在でも大阪には「スシロー」「くら寿司」の本社が置かれるなど回転寿司熱は高く、安さと遊び心にあふれた飲食業態として広く親しまれている。ある意味「回転寿司は100円!」という文化が根付いている地域ではあるが、今回はちょっとリッチな高級系の回転寿司を紹介したい。

「回転寿司 北海素材 八尾店」の本日の握りセット
「回転寿司 北海素材 八尾店」の本日の握りセット   写真:お店から

1. 「鮮度がごちそう」をテーマに世界の旬が大集合!「大起水産回転寿司 堺店」

「大起水産回転寿司」は、大阪を代表するグルメ系回転寿司店。水産会社の直営で産地直送の流通システムを自社で構築しているため、とにかく鮮度にこだわった寿司が楽しめる。回転寿司以外にもテイクアウトとイートインができる「街のみなと」という小売店を展開しており、こちらも人気だ。

オーロラサーモン(275円)

回転寿司業界でいち早くオーロラサーモンを取り入れたのがこちらのお店。まだ回転寿司ではトラウトサーモンが常識だった10年以上前にアトランティックの生サーモンに目を付けたのは流石だ。アトランティックサーモンの中でも自然環境に近い健康的な環境で育てられたオーロラサーモンは、きめ細かな脂のりとなめらかな味わいがたまらない。

ずわいかに身(440円)

大起水産の人気の理由のひとつが、大きめに切りつけられた寿司ダネにある。酢飯を覆い尽くすどっぷりとした寿司ダネは、海外からの観光客にも大人気だ。こちらの軍艦もサービス盛りと言ってもいいくらいの山盛り。時折、こういったサービス商品に出会えるのも回転寿司の楽しみのひとつだ。

本まぐろカマトロ(550円)
本まぐろカマトロ(550円)   写真:お店から

随時生本マグロの解体ショーを行なっているなど、1本まるまるマグロを仕入れているだけあってさまざまな部位がおいしい状態で提供されるのも大起水産ならでは。希少部位のカマトロは口に入れた瞬間の脂どけが絶妙だ。こういったレアメニューがグランドメニューにあるのはうれしい限り。

地元の方のみならず、海外からの観光客にも人気の回転寿司店。「鮮度がごちそう」をテーマにしているだけあって、いつでも世界の旬が味わえるのがなんと言っても魅力だ。

2. 旬のメニューは日本一! 「CHOJIRO 法善寺店」

大阪にもこんなに本格的に飲んでつまめる回転寿司店があるのか、と感嘆させられたお店。本格的なカウンターでは職人さんとの会話が最高のつまみとなり、趣のある個室も完備されている。

こちらのおすすめは2、3ヵ月ごとに入れ替わる旬のメニューで、完成度の高さは私が知る限り日本一と言ってもよい出来栄え。回転寿司とは思えない、と思わず唸ってしまうような本格的なメニューがずらりと並ぶ。

季節のお造り盛り合わせ(1,958円) 写真:お店から

6月7日から始まった「初夏フェア」の第2弾には関西の旬が満載だ。こちらのなんとも涼しげな刺身盛り合わせには、活鱧や中トロ、しまあじ、いさき、など6種類が並ぶ。盛り付けひとつをとっても丁寧さが滲み出ており、味わいもまた格別に感じる。

鮎の塩焼き(528円) 写真:お店から

鮎の塩焼きには欠かせない蓼酢(たでず)でいただく本格派。形よく塩焼きにされた鮎はすっと骨が外せるほどふっくらと仕上げられている。走りの鮎はぜひ食べておきたい。

おまかせにぎり(1,067円) 写真:お店から

「おまかせにぎり」には、関西の夏には欠かせない活鱧を筆頭にきびなご、剣先イカ、しまあじ、中トロに玉子焼きという初夏を彩る6貫が並ぶ。鱧の切り落としも店内で熱湯に通して氷水にさらすので、既成の鱧とは食感がまったく違う。あっさりと梅肉ソースでいただくのが幸せだ。

冷酒できゅっとやりながら刺身や一品料理をつまんで、〆に寿司をいただく。そんな楽しみ方ができるのも「CHOJIRO」ならでは。一人でじっくりと楽しみたい時、気の置けない仲間と一献傾けたい時にはぜひ訪れていただきたい。