ホルモンの神髄に触れるアテに最適な一品料理
焼きそばだけでもお腹いっぱいだが、自慢のホルモンを堪能できる「ホルモン煮」(300円)、「ホルモン焼き」(350円)などの一品料理も押さえておきたい。これらをアテにビールを流し込めば、まさに至福の瞬間だ。なかでも塩沢さんがおすすめするのが「ホルモン焼き(トマトソース)」。
塩沢さん
焼きそばでお腹いっぱいのはずなのに、オリジナルトマトソースの味わいで胃袋をリセットできます。トマトソースはオリーブオイル、ニンニク、白ワインでトマトを煮詰めた自家製。あくまで自然体のご兄弟ですが、随所に見え隠れするこだわりに驚きます。
スパイス香る一撃満腹のこだわりカレーうどん!
「がっつりお腹いっぱいになりたいならカレーうどんですね」と塩沢さんが語るカレーうどんは、まさにボリューム満点。うどんのつゆにスパイスから作り上げたルゥがたっぷりかかる。一見すると家庭的な味わいかと思いきや、実に複雑で上品な辛さの本格派カレーうどんだ。
塩沢さん
これがまずいわけがない! ただしお腹いっぱいになるので、オーダーのタイミングを見極めてほしい。柔らかな麺にカレールゥがよく絡み、旨みの中に優しい辛さが広がります。スパイシーな香りも絶妙。
つい飲み干してしまう優しい甘さのホルモンうどん
最後にご紹介するのが「うどん」だ。「うどんのつゆには創業時からつぎ足して使っているホルモンの煮汁を加えています」とは敏樹さん。
芳しいだしとほのかに甘い香りの煮汁が見事に調和し、その香りを嗅ぐだけでなぜかほっとしてしまう。これならお腹いっぱいでも胃にストンと落ち着きそうだ。
塩沢さん
ホルモンの脂の旨みが加わっただしがうまい! だしにはほのかな甘さもあって、ついつい飲み干してしまいます!
「最近はホルモンの仕入れ値も高騰して大変ですよ」と悩みを語る敏樹さん。しかし、リーズナブルな値段はそのまま。それでいて先代から受け継いだ技術と伝統のレシピを守り続ける兄弟二人の男気には恐れ入る。
飾り気のない無骨な店構えながら、そこに脈々と流れるのは「安くお腹いっぱいになって欲しい」という創業時からの理念。無駄な飾りよりも味と値段で客へ還元する姿勢に、老舗ホルモン店の誇りを見たような気がした。