台湾の味を超える台湾料理を作る!

「餛飩湯麺(ワンタン麺)」(1,200円)

メニューは他に、「豆千絲(干豆腐の冷菜)」(500円)、「鹹蜆仔(シジミの醤油漬け)」(600円)などの「小吃」と呼ばれる小皿料理や、「鹽酥雞(鶏肉とポテトのスパイシー唐揚げ)」(900円)「蚵仔煎(台湾式牡蠣オムレツ)」(1,000円)などの屋台料理や季節料理、そして「葱油拌麺(焦がし葱の和え麺)」(1,200円)「魯肉飯(ルーロウ飯)」(800円)などの麺と飯といった台湾でも人気の料理が並びます。

水のように無色透明ながらもうまみたっぷりのスープが細麺に絡み、やみつきになりそうな味わい

世にも美しい「餛飩湯麺(ワンタン麺)」は澄み切った透明のスープ、豚肉と玉ネギのワンタン、そして麺は台湾麺にいちばん近い「揖保乃糸」の手延べ中華麺を使い、仕上げに熱々のラードまたは鶏油をジュッと回しかけます。するとスープがほんのり色づくのです。それにしても感動的なこのスープ。大山どりの胸肉を挽肉にして昆布だしと炊いて味付けは塩のみとのことですが、どうしてこの3品だけでこんなにおいしくなるのか。一滴たりとも残したくないスープです。

「鶏肉飯(ジーロウ飯)」(800円)。お米は都立大学の米専門店「スズノブ」のセレクト

台湾のご飯ものと言うと「魯肉飯(ルーロウ飯)」ですが、白飯の上に低温調理でふんわりしっとりした鶏肉を割き、高菜、目玉焼きをのせて特製鶏肉ダレをかけ、仕上げにスパイシーな“魔法の粉”を振りかけた「鶏肉飯(ジーロウ飯)」の人気もジワジワあがってきているそう。卵を崩してすべてを混ぜると、この小さな丼の中で味わい、食感、香りの構築が完成されるのです。

器は江戸時代から昭和にかけてのアンティークがほとんど

台湾に行き本場の味を体で覚え、いまここで再現していると話す菊田さん。これからは本場の味を守りながらも、菊田さんのフィルターを通して台湾の味を超える台湾料理を作るのが目標だそう。オープンしてまだ数ヶ月しか経っていませんが、すでに近所に住むタイワニーズが毎週のように「滷味」を食べに来ているとのことなので目標達成できるのはそう遠くないかも?

※価格は税込です。

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文:高橋綾子
撮影:大谷次郎