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3. 天神で60年以上。心に刻もう老舗の味|新生飯店
都市開発プロジェクト「天神ビッグバン」が着々と進み、変わりゆく天神の街。しかしその一角、2021年10月竣工の大型複合ビル「天神ビジネスセンター」の裏手には細い路地が残されており、その最奥に「新生飯店」はあります。1958(昭和33)年に創業し、1961(昭和36)年に現在の地へ。以来、天神のビジネスマンに愛され続けてきた中華食堂。現在の店舗はすでに立ち退きが決まっており「今後どうするのか、決まったら貼り紙をする」とのことですが……。
この場所での時間がもうあまり残されていないことは事実。「ちゃんぽん」620円と人気を二分する「皿うどん」620円の味を心に刻みたいものです。鶏と豚から取るチャンポンのスープをベースに、キャベツなどの野菜、豚肉、角天、蒲鉾が入る、王道の博多スタイル。スープの染みた麺とたっぷりの具材がよく絡み、食べごたえも満点です。
11時から17時までは1〜3階で「新生飯店」が営業。夜は、2〜5階で福岡を代表するもつ鍋店「楽天地 天神本店」が営業するという、ユニークなスタイルもそろそろ見納め……? 天神のど真ん中に残る最後の昭和の光景、といっても過言ではないディープで懐かしい雰囲気を味わってみてください。
4. 鴨専門店なのに昼は皿うどん!?|鴨猟理 まりも本店
創業1972(昭和47)年。下町の雰囲気を残す上呉服町に店を構える「鴨猟理 まりも本店」。「鴨の鋤焼き(すきやき)」や「鴨鍋」といった鴨料理を味わえる専門店ですが、昼は「皿うどん」の店として営業しています。
※夜は3日前までの予約制で、昼の皿うどんは売り切れ次第終了。
メニューは皿うどんのみ! 入店すると最初に人数と麺の量を聞かれます。注文の仕方は写真の通り。例えば2人で3玉をシェアして食べる場合は「3/2」というオーダーの仕方になるわけです。
1玉でもなかなかボリューム満点です。鴨料理専門店ですが、皿うどんには肉を加えず、アサリ、イカ、貝柱といった魚介と野菜の旨みで勝負。軽く揚げ焼きにされているような中太の麺は香ばしく、しっかりとスープを吸い込んでいます。魚介に加え、ちくわやキャベツの甘みも絡まり、なんともうまい!
ランチタイムはあっという間に満席となり、早々に売り切れてしまう日もあるので、来店はお早めに。豊臣秀吉が、石田三成や黒田官兵衛に命じて行った復興・区画整備「太閤町割り」の名残が残る、古き良き博多部の街。食後は、碁盤の目状に広がった街並みを散策するのも楽しいですよ。
鴨猟理 まりも本店
[福岡] 呉服町駅 182m / 鳥料理、鍋、焼肉
3.59 216人
¥10,000~¥14,999
~¥999
土曜日、日曜日、祝日
福岡県福岡市博多区上呉服町11-212
5. 名店のDNAを受け継ぐ人気店|博多らーめん・ちゃんぽん ひるとよる
福岡を代表するラーメン店「博多らーめん ShinShin」で10年にわたり店長を務めた、腕利きの店主が営む麺酒場。店名の通り、ラーメンとチャンポンを名物に掲げ、昼と夜でひと味違う楽しみがある人気店です。クリーミーなスープが格別なラーメン、チャンポンはもちろんですが、こちらの「博多皿うどん」770円も根強いファンを持つ一皿。
自慢のスープをしっかりと吸い込んだ麺はむっちりと弾力があり、まったりとコクのある旨みが広がります。焼き目の風味も香ばしく、プリッとしたエビやイカがたっぷり入っているのもうれしいポイント。「博多らーめん ShinShin」にも「博多皿うどん」はありますが、「博多川端どさんこ」の皿うどんをも思わせる、満足感のある食べごたえ(「博多川端どさんこ」の皿うどんもおすすめ!)。
店主は「博多川端どさんこ」でも修業されたそうで、どさんこの大将直伝の焼きめしといったサイドメニューも充実。平日の昼(11〜15時)はお得なセットが登場し、夜は一品料理もズラリ。ランチから夜のちょい呑み、シメの麺までしっかりと楽しめます。
博多ラーメン・ちゃんぽん ひるとよる
[福岡] 赤坂駅 165m / ラーメン、ちゃんぽん
3.49 277人
¥1,000~¥1,999
~¥999
日曜日
福岡県福岡市中央区大名2-2-41
博多らーめん ShinShin 天神本店
[福岡] 天神駅 234m / ラーメン、居酒屋、餃子
3.58 2075人
~¥999
~¥999
水曜日
福岡県福岡市中央区天神3-2-19
博多川端どさんこ
[福岡] 櫛田神社前駅 305m / ラーメン、ちゃんぽん
3.56 480人
~¥999
¥1,000~¥1,999
火曜日
福岡県福岡市博多区上川端町4-229
6. 西の穴場! 古き良き町の中華食堂|龍飯店
創業1976(昭和51)年。糸島にもほど近い西区エリア、JR筑肥線・今宿駅そばに店を構える昔ながらの中華食堂。寡黙な店主夫婦が作る実直な味わいを求め、常連は遠方からも訪れます。人気No.1は、王道スタイルの「皿うどん」。ノーマルの「皿うどん」600円もありますが、おすすめは「特製皿うどん」700円です。
「特製皿うどん」には、エビやイカが入り、旨みもぐんとアップ! コクのあるスープをしっかりと吸った麺はもっちりと食感が良く、時折感じる焼き目の香ばしさもたまりません。厨房から聞こえる、“カンカンッ! ジュワーッ!”と響く調理の音も、味わいの一つ。軽快な音から巧みな中華鍋さばきが伝わりますが、それもそのはず。なんとこちらのご主人は、かつて福岡・中洲で7階建てのビルを有し名を馳せた中華料理店「鹿鳴春」で腕を振るっていたのだとか!
皿うどんだけでなく「餃子」10個480円、「みそうどん」700円、「スブタ定食」「豚天定食」各680円といったメニューも評判です。かつての中洲に思いを馳せつつ、今宿の平和な街並みにほっと和みつつ……。これぞ下町の中華!博多の王道皿うどん!ともいうべき一皿を味わってみてください。