日本全国! 話題のシェフの味をイベントだけのお得なコースで味わえる

「話題の名店でフレンチ」なんて、記念日や気合の入ったデートぐらいのもの、という方も多いでしょう。芸術品のように美しく、味わい深いフランス料理を“何でもない日”に食べるというのは、たしかに尻込みしてしまいがち。ですが、気軽に予約が取れて、しかも普段よりお得にコースが楽しめるなら……絶好の機会だと思いませんか?

そのチャンスというのが、食通たちの秋の風物詩「ダイナースクラブ フランス レストランウィーク」(以下、FRW)。2011年の初開催から今年で10年目、記念すべき節目となる日本最大級のフランス料理イベントが、9⽉25⽇から始まりました!

昨年開催の17⽇間、全国700店以上の参加店に足を運んだのは延べ6万⼈以上。「お気に入りのお店を見つけることができた」という方も多かったはずです。今年は新型コロナウイルスの影響で、さまざまな業界が苦境に立たされているなか「フレンチを通して少しでも日本を盛り上げたい」と544店舗が参加。過去最⻑となる20⽇間の開催、10⽉14⽇ (⽔)まで日本各地の人気シェフたちがスペシャルコースを用意します。

なかでも注目なのが、次世代を担う料理人である「フォーカスシェフ」に選ばれた15名。今回は北海道、関東、中部、近畿、九州の5つのエリアから、それぞれ1人のシェフをクローズアップして紹介します。

【北海道エリア】「アグリスケープ(AGRISCAPE)」

吉⽥夏織シェフ

まずは北海道エリアから。札幌にある「アグリスケープ」の吉⽥夏織シェフは、料理人という視点から食材の生産も行う農園・家畜責任者。元々は玉ねぎ農家だったという約1.5ヘクタールの広大な敷地で、貴重な在来品種の玉ねぎ「札幌⻩」をはじめ、約100種類の野菜を種から厳選して育てています。

さらにフランス原産の⿊⽑鶏「プレノワール」や日本三大地鶏として有名な「名古屋コーチン」を健康的な平飼いで飼育。キッチンから出た生ゴミを鶏の飼料や野菜の肥料にする、循環型農園レストランの立役者としても吉⽥シェフは評価を集めています。

鶏肉や卵、野菜だけでなく、蜂蜜までもが自家農園で採れたばかりのもの。これ以上の鮮度はない最高の食材を、カジュアルなフレンチに仕上げる吉⽥シェフの腕前も確かです。「イル ギオットーネ 丸の内店 (IL GHIOTTONE)」をはじめ、札幌を代表するフレンチレストラン「ル・ミュゼ(Le Musee) 」や「シオ(SIO)」で培った技術を駆使し、FRWでは自社農園産「北海道の⼭わさび」にフォーカスしてコースを提供します。

提供メニュー:「フランス レストランウィークコースランチコース」「フランス レストランウィークコースディナーコース」各8,000円(税・サービス料込)

【関東エリア】「オトワ レストラン(Otowa restaurant)」

音羽元シェフ/撮影:Haruko Amagata

関東エリアの注目株は、宇都宮にある「オトワ レストラン」の料理長、⾳⽻元シェフ。料理界のダ・ヴィンチこと故アラン・シャペルに日本人として初めて師事した父親に育てられ、ご自身もシャペルの後継者フィリップ・ジュッスの薫陶を受けています。

岐阜「ラーモニー・ドゥ・ラ・ルミエール (L’harmonie de la Lumiere)」、東京「ボン・ファム (Bonne Femme)」、宮城「シェヌー(Chez Nous)」など、全国各地にあるフレンチの名店で学んだ経験も活かし、地元の食材をふんだんに使用した“栃⽊フレンチ”を探求。土地に根ざしたグランメゾンを目指し、スイス、マレーシア、タイでイベントも行うなど、世界を股にかけて活躍中です。

FRWでは地元の野菜をはじめ、⽇光市⼟呂部「⼤滝のヤシオマス」や那須⾼原「今牧場チーズ⼯房のナチュラルチーズ」などを使い栃木の四季を表現します。

提供メニュー:「フランス レストランウィークコース(ランチ)」「フランス レストランウィークコース(ディナー)」各8,000円(税・サービス料込)

【中部エリア】「リリアーヌ(Liliane)」

⼤脇有⼈シェフ

中部エリア唯一の選出者は、岐阜県可児市にある「リリアーヌ」の⼤脇有⼈シェフ。高校卒業後イギリスに留学し、その後はオーストラリアを拠点に世界約50カ国を巡ったという異色の経歴の持ち主です。海外周遊後には東京の調理師学校を卒業。フランスやスペインの星付きレストランでも修業を積んでおり、食材のおいしさをシンプルかつ独創的に引き出した料理に定評があります。

「100kmの料理」をコンセプトに掲げているように、多用するのはお店の半径100km以内でとれる食材。自らも狩猟免許を持つという⼤脇シェフだけあり、シカやイノシシといったジビエを扱う料理も評判です。

FRWでは東白川村にある土の子農園にて無農薬、無化学肥料で育てられた野菜にもフォーカスします。 木曽川沿いの雄大な自然を一望できるお店には、なんとヘリポートも併設。ヘリコプターのフライトと合わせてフレンチを堪能するといったセレブな体験も可能です。

提供メニュー:「フランス レストランウィーク2020(ランチ)」「フランス レストランウィーク2020(ディナー)」各5,000円(税・サービス料込)

【近畿エリア】「キョウ ガストロノミー コウゾウ(Kyo gastronomy KOZO)」

野⽥耕三シェフ

近畿エリア、京都にある「キョウ ガストロノミー コウゾウ」の野⽥耕三シェフが駆使するのは、分子ガストロノミーの技法。液体窒素や瞬間燻製といった目にも楽しい分子調理法を展開しつつ、料理のベースは和食というのだからユニークです。京都らしく、だしを使用するのはもちろん、味噌、醤油、みりんなども取り入れて“和×フレンチ”のスタイルを貫いています。

そもそも野⽥シェフの祖父は、京都の老舗珍味店「野田屋」の創業者。高級珍味に幼いころから慣れ親しんでいるだけあり、カラスミや粒ウニといった食材の扱いもお手の物です。

FRWでは「伏⾒唐⾟⼦」や黒大豆の枝豆「紫ずきん」をはじめ、京都府産京野菜にフォーカス。秋に食べ頃を迎えるという若狭湾でとれるアカアマダイ「若狭ぐじ」、フォアグラや白味噌を苔むした岩に見立てたスペシャリテ「苔テラリウム」も一緒に堪能できます。

提供メニュー:「おまかせランチコース」5,000円、「おまかせディナーコース」8,000円(ともに税・サービス料込)

【九州エリア】「okas(オーカス)」

林謙児シェフ

九州エリアの選出者、林謙児シェフが料理長として腕を振るうレストラン「オーカス」があるのは、屋久島のスモールラグジュアリーホテル「sankara hotel & spa 屋久島 (サンカラ)」。世界自然遺産として知られる島だけあり、天然記念物の苔やシダを食べて育った「屋久シカ」やフジツボの仲間である「⻲の⼿」など、取り扱う地元食材も非常に個性豊かです。

同じ鹿児島県内、屋久島より南にある徳之島出身の林シェフ。屋久島出身という奥様の影響もあり、島内に自生する山野草に対して造詣が非常に深く、味わいだけなく生態や分布まで把握しています。

そうした豊富な知識と、世界的に活躍するフレンチの名手、武井智春シェフの右腕として磨き抜いた技術を結集し、皿の上に“屋久島の自然そのもの”を再現。ゲストが島で見た大自然の記憶と味を連動させ、この土地ならではの感動を生み出しています。

提供メニュー:「天からの恵み(ディナー)」8,000円(税・サービス料込)

行きつけのフレンチレストラン候補を見つけよう!

以上、今年のFRWは「トレ・ボン! ⽇本のテロワール」がテーマなだけあり、日本全国津々浦々、本当に個性豊かな料理が盛りだくさんです。テロワールという単語はフランス語特有のもので「気候や土壌、文化も含めた土地の性質」という、日本語ではなかなか表現しにくい言葉ですが、FRWのスペシャルコースを楽しめば、きっとその個性を体感できるはず。

この機会にトレ・ボン(とってもおいしい)な体験をしつつ“何でもない日”でも通い詰めたくなるような、行きつけのフランス料理店を見つけちゃいましょう! 「ダイナースクラブ フランス レストランウィーク 2020」の参加レストランや予約方法の詳細については、公式サイトをチェックしてみてください。

文:佐藤潮