ファッション誌『mina』や『SPRiNG』などで活躍するモデルでありながら、豪快な飲み方がなんとも男らしい! お酒好きを公言するモデル・村田倫子が、気になる飲み屋をパトロールする連載。「同世代の人にもっと外食、外飲みを楽しんで欲しい!」と願いを込めてお送りする連載23回目は、「すこぶる 日本橋店」をパトロール。

呑み屋パトロール vol.23「オリジナリティ溢れる和食にワクワクが止まらないの巻」

「すこぶる」と聞けば、東京・三軒茶屋で呑む機会が多ければ、知っているという人も多いはず。三軒茶屋の茶沢通りで賑やかな風を吹かせている人気店である。

そんな人気店の2号店となる「すこぶる 日本橋店」が、2019年3月に東京・日本橋にオープンした。駅から歩いて数分、路地の一角にある一軒家。1フロア5坪の2階建て。両フロアとも立ち飲みスペースとなっている。

1階はキッチンを囲む活気のあるカウンター席、2階はウッディベースの造り。

黒板には本日のお品書きがずらり。

おすすめドリンクには、なかなかユニークなサワーの種類が。「ほうじ茶ラムサワー」「養命酒サワー」と珍しい割り方だ。この辺り気になるけれど……。まずは「愛媛岩城島 島レモンサワー」で爽やかに乾杯!

「愛媛岩城島 島レモンサワー」550円

そして、湯気をまとって運ばれてきたのは、名物「煮込み」。

「煮込み」580円

本拠地・三軒茶屋店でも愛されている、ここのエースだ。

ごろごろっと豪快な牛すじ。見てくれはゴツいのに、口の中に入るや否や、ほろりほろりと解かれて、旨味を溢す。ほんのり甘いだしが存分に染み込んだ豆腐もたまらない。

さすがエース、初っ端から飛ばしてくれる。

「おまかせ3点盛り」880円

この色鮮やかな盛り合わせは、おばんざいシリーズの「おまかせ3点盛り」。

 

赤カブの千枚甘酢漬け、マカロニサラダ、焼き舞茸とせりのお浸し。つまみにちょうどよい量で、お酒のお供に心強い……そんな顔ぶれがワンプレートに勢ぞろいするのはうれしい。

これ、本当にいけるんですかね!? と、私が見つめているのは、ただのピーマンの肉詰めではない。「ピーマンの肉詰め 焼かない」だ!

「ピーマンの肉詰め 焼かない」530円

子供の頃から、ピーマン=苦いというイメージを植えつけられた世代。不本意に世間から“癖が強いやつ”というレッテルを貼られているピーマン。そもそも生で食べられるの?

 

半信半疑、いざ一口……。え、苦くない。シャキッとした食感、爽やかな生ピーマンの身のこなしは濃厚な味つけの肉あんと相性良し。むしろ王道の焼きより、こちらの方が好みかも。(あんなにビビっていたのに)

新たな境地を得た村田、なんだかレベルアップした気がするよ……。ありがとう「すこぶる」さん。

 

さらに私が衝撃を受けたのは、このドレスアップした銀杏たち。

「銀杏のパルメジャーノ」

ほくほくに揚げられた銀杏、旨味と塩気をまとったチーズと合わされば……。おいしいの掛け算の破壊力たるや! この組み合わせを考案した方への拍手が止まらない。和をベースに、面白い仕掛けと提案に満ちたすこぶるのメニュー。今宵はまだまだ終わらない。しっかり〆をいただこう。

 

見よ、この「信州ポークカツサンド」を!

「信州ポークカツサンド」970円

なんて麗しい断面、容姿からして尊い。しかも、おつまみ用にカツが単体でも添えられてるところがまた推せる。

 

カリカリに揚げられたカツ。噛みしめるとじゅわんと滲み出るだし、トーストされたパンがそれを柔らかに捕らえて吸って、口内では最高のハーモニーが奏でられる。

お腹は結構満たされていたはずなのに、カツサンドに伸ばす手は止まらない。〆にもなるし、エンジンにもなる、魅惑のフードだ。(そしてお酒もよく進む)

 

ちなみに、実はカレーもすこぶる 日本橋店の人気看板メニュー。

スタッフさんのカレー好きが高じて、ランチタイムはがっつりカレーを振舞っているのだとか。本格的なスパイスカレーを呑みの席でも味わえる。今回はカツサンドに浮気をしたが、次の〆は絶対にカレーにしよう。

オープン間も無く早い時間から人が集い、店を出る時には満席。早くもこの地のサラリーマンの心を掴み、憩いの場と化している「すこぶる 日本橋店」。立ち飲みではありながら、この居心地の良さとコストパフォーマンス、みんなが虜になる理由、わかるよわかる。だって筋肉量がありえなく少ない(体力が乏しい)私でさえ、楽しくて立っていることを忘れかけていたよ。

居心地のよい空間。疲れもスカッと飛ぶような、お酒と肴。これをご褒美に今年もお仕事頑張れそう。

 

みなさん、いつも「呑み屋パトロール」を愛読してくださりありがとうございます。今年も張り切っておいしい情報をお届けするので、どうぞよろしくお願いします。

 

 

文:村田倫子