おしゃれフードトレンドを追え! Vol.29
冬は“粉もん”に惹かれる!かっこつけずにタコバル&お好み居酒屋へ
おしゃれ業界人のフードトレンドをリサーチして今回で29回目。やれ肉だ!高級食材だ!グルテンフリーだ!とトレンドに飛びつく移り気な彼らだが、皆が総じて好きなのが“粉もん”だ。気温がぐっと下がってきた近頃、ますますたこ焼きやお好み焼きを囲んでワイワイする姿をSNS上で見かける。そう、おしゃれな人は気取らない食べ物ナンバーワン“粉もん”が大好き。安くて、ちょっとジャンクでB級なおつまみこそがオシャレ!というわけである。特に男性陣にとって、カッコつけない店は必須ということ。都内にも“粉もん屋”はいろいろあるが、彼らが集まるのはお酒が飲めてつまみもあって、ワイワイ呑めるタコバルor粉もん居酒屋だ。
気取らないB級感がいい!居心地よく旨い“粉もん屋”はここ!
1. 芸能人・クリエイターの常連に愛されるお好み焼き!:お好み たまちゃん 青山本店
写真:お店から
名物!鉄板ホルモン焼き(写真:お店から)
なかでもファッション業界人やクリエイター達が集う店といえば、青山のお好み たまちゃんだ。“たまちゃん”ことオーナーの玉井哲雄さんが大阪で7坪のお店を始めたのが2008年。“超ミーハー”でコミュニケーション上手なたまちゃんの店にはミュージシャンやアーティストが夜な夜な集い、たちまち話題のお店に。おしゃれ業界人御用達の有名店になったお好み たまちゃんが、満を持して東京進出したのが2014年。東京のお店はbillsなどを展開するオシャレフード仕掛け人のトランジットジェネラルオフィスが運営しているというから、根っからのオシャレ系だ。芸能人やモデル、クリエイター達の溜まり場になっているのも納得できる。「名物!鉄板ホルモン焼き」(880円)や「トマトチーズ焼き」(600円)、「たまちゃんデラックス焼き」(1,250円)、「オモニの特製チャプチェ」(550円)など、鉄板料理、手づくりナムルの盛り合わせなどの韓国惣菜を中心に、お酒がすすむ料理が充実している。
2. たこ焼きの復活に期待!のカルチャー系代表“タコバル”:池坊
出典:タコヤキ部長さん
出典:タコヤキ部長さん
池尻大橋のたこ焼きバル「池坊」はスケーターやミュージシャン、スタイリストなどが集まるバースタイルのたこ焼き屋。オーナーのJohnさんはもともとフードケータリングやハンバーガーショップなど食の仕事をしており、ファッション&クリエイターまわりの人々が集まるイベントでは知られた存在だ。店内にはジャズやロックのアーティスト写真や絵画やストリートブランドのステッカーが貼られ、雑多に置かれたメキシコ雑貨も独特のおしゃれ感を出している。しかし、私が来店時には残念ながらたこ焼きを焼いておらず、完全にバーとして営業していた。スタッフのお兄さん曰く「焼かなくなって半年弱になりますが、近々必ずたこ焼き復活させますよ!」とのこと。Johnさんは私も愛用中の大人気スパイス「LOVEパクチーSAUCE」(アジアンな万能調味料、AKOMEYAやDEAN&DELUCAで売っている)の開発者でもあるが、近頃これが大ブレイク中。なのでそっちでお忙しいのかもしれない。ゆるりとした接客、お客同士が自然と繋がるメローなお店の雰囲気、どれをとっても気取らず都会っぽい。
3. 本場たこ焼きにおでん、うどん、つまみも充実!:たこ焼きバー福居家
池坊でたこ焼きが食べられないなんて!とガッカリした人は、三宿の「たこ焼きバー福居家」まで足を伸ばすといい。カウンター席にはご近所の常連さんもワンマイルウェアで飲みにくる居酒屋で、大将の和やかな接客や壁にかかったテレビなど庶民的でアットホームなザ・居酒屋感が“おしゃれに疲れた身”にじんわり効く。大阪出身の店主が焼くたこ焼きはフワフワとろ〜りとした本場の味が絶品! 店主は板前出身なので、たこ焼きだけでなく毎日市場で仕入れた新鮮な魚介を使った刺身やおでん、うどんの他つまみも豊富。何度でも通いたくなる。
4. 定番からトリュフ塩など変わり種まで!:蛸あざぶ
出典:30過ぎの道草王さん
出典:ミトミえもんさん
銀座線外苑前駅から歩いて10分ほどのところにある「蛸あざぶ」は、あのアンジャッシュ渡部建さんがブログで紹介したこともある絶品たこ焼き屋。ソースやおろしポン酢などの定番たこ焼きから、トリュフ塩などの変わり種まで楽しめる。ここのたこ焼きを食べたら、もう他のお店では食べられないという口コミもあるほど。コンクリート打ちっぱなしの外観がおしゃれ過ぎる感じもするが、店内はカウンター席、テーブル席、掘りごたつ席があり庶民的な空間なのでワイワイやりながらたこ焼きを楽しめる。
寒い日は仲間とハフハフ言いながら、粉もんを頬ばろう。気取らないのがかっこいい! 安くて美味しいたこ焼き、お好み焼きのお供はやっぱりビール、焼酎、ハイボール。粉もんの時くらいワインはお休みして、“気取らず旨い!”を十分に満喫しよう。
※価格は税抜