〈New Open News〉
毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。
マシガネータ(東京・小伝馬町)
2024年6月24日、地下鉄・小伝馬町駅A3出口より徒歩3分のところに、南イタリアの郷土料理とナポリピッツァの店「マシガネータ」がオープンしました。
人形町にあるイタリアン「Osteria Bubbino」「Manzovino」の系列店です。
店主であり運営する株式会社ヴァン・ドゥーフの代表を務める日髙哲博氏は、大学卒業後、都内のイタリアンレストランに4年間勤務したのちイタリアへ。南部のプーリア、北西部のピエモンテで修業し、26歳で帰国。数店舗でシェフを務め、29歳で独立しました。
料理人になって20年以上。クリエイティブな料理を追求した結果、歳をとるにつれてシンプルでストレートなイタリア料理が、舌にも心にもしっくりくるように。自分たちがイタリアで学んできたものをストレートに提供したいとの思いからオープンに至りました。
15年住んで愛着のある日本橋浜町の近場で探していたところ、小伝馬町の物件に出会い、出店を決めたそうです。
シェフの小出剛史氏は、調理師専門学校卒業後、自由が丘のイタリアン「TAVERNA MESSINA」(※現在、閉店)でキャリアをスタートさせます。シチリア料理や和食店で修業を積み、2011年に日髙氏のレストランに入社。うち1年間、イタリア料理を探求しに南イタリアへ。帰国後は、料理長として日髙氏のもとで腕を振るい、マシガネータのオープンに伴い、料理長に就任しました。
店内のメニューに並ぶ、手打ちパスタの数々にも注目です。サルデーニャ島伝統の包みパスタ・クルルジョネスやリング状パスタ・ロリギッタスのほか、プーリア州のショートパスタ・カプンティやオレキエッテなど、日本ではまだまだ珍しいものを揃えています。
イチ押しメニューの「プーリア風ニュンマレッディ」1,800円は、日高氏の修業先プーリアで愛されていた下町料理。仔羊の内臓にニンニク、パセリ、ペコリーノチーズをのせて網脂で巻き、豚腸で結んだものをじっくり焼き上げました。現地では、フォルネッロで炭焼きして出されていたとか。
カラブリア州の伝統的なソースとともに供される「気仙沼直送メカジキの香草パン粉焼き 羊飼い風」3,300円もおすすめです。生クリームに辛いサラミ、トマト、ペコリーノチーズ、リコッタチーズを合わせた、南イタリアでは珍しいクリームのソースをトッピング。口内でほろほろくずれる脂がのったメカジキも、気仙沼から週2回直送しています。
南イタリアといえば、ナポリピッツァ1,700円〜もはずせません。短時間に高温で焼き上げる生地はもちもちで旨みたっぷり。
ピッツァやパスタのほか、前菜やデザート、コーヒーまでつくコース料理(4,500円、6,000円、7,000円)も用意しています。
ワイン(グラス800円〜、ボトル3,600円〜)は、イタリア産を厳選してラインアップ。南イタリアらしい明るい雰囲気の店内でゆっくりいただけます。
座席はカウンター19席と、個室1室(4〜8名)があります。居抜き物件をDIYで改装した外装と内装は、手作り感のある温かみあふれる空間。イタリアの像や新聞、料理本などのディスプレイも、現地らしさを演出しています。
ランチはパスタランチ、ピッツァランチともに1,200円から、ディナーの予算は6,000円〜。気取らない雰囲気で楽しめる本格イタリアンの新店に、訪れてみてはいかがでしょうか。
※価格は税込。