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新型コロナウイルスの流行により苦戦を強いられていた飲食店は、少しずつ元の活気を取り戻し始めています。私たちも我慢の連続から少し解放され、おいしいものを食べて明日への活力に、そして、飲食店をより盛り上げて行きたいですね。
そこで、グルメ情報に精通している方々に、最近訪れた新店に関するアンケートを実施。特に注目している「今月の新店」について教えていただきました。
今回は、関西を中心に活動するグルメライター・猫田しげるさんにお答えいただきます。
教えてくれる人
猫田しげる
グルメ誌、旅行本、レシピ本などの編集・ライター業に従事。現在はウェブライターとして関西を中心に活動。おいしい店はもちろん、それ以上に「クセの強い店」を愛してしまう。表向きは普通に会社勤めしているサラリーマン。あまり更新できていないブログ「クセの強い店が好きだ！」もよろしくお願いします。
今月のベストワン
Q. 直近で行った新店の中で、特におすすめしたいお店を教えてください
A. 「とんかつ豚料理 寿樹」です
最近とんかつブームが来ている気がしますが、ここは中でも特にマニアックなとんかつ専門店。店主のとんかつ愛が凄いです。
銘柄豚専門店、と謳っているだけあって、豚肉は林SPFポーク、氷温熟成豚姫、岩中SPFポーク、TOKYO X、京都産厳選銘柄豚を用意。すべて低温で長時間じっくり揚げるため赤身でも柔らか。パン粉はとんかつ専用パン粉で粗めのザクザク系、油は飲めるほど香り高い山田製油のごま油……と細部までこだわっています。定食には岩塩、琴引の塩、マスタード、かんずりなど味変アイテムがいっぱい付いてきて、飽きずに食べられるのがうれしいです。
店主によると「火入れが命」とのことで、提供後に予熱が肉に浸透していくことも計算して揚げ時間を調整しているそうです。ロースで1,800円～と少々お値段は張りますが「とんかつとは日本が誇る肉料理なのだ！」と唸る店です。
Q. 「とんかつ豚料理 寿樹」でおすすめしたいメニューを教えてください
A. 「氷温熟成豚姫ロース150ｇ」です
岩手県産のブランド豚「氷温熟成豚姫」。凍る直前の0～-3℃で15日間寝かせることで旨み成分や糖分が増し、しっとり柔らかい肉質になるのだそう。この分厚いロースを20分ほど低温で揚げ、中はレア気味、周りはソフトに、衣はざっくりとクリスピーに。脂身が程よくあり、噛むと溢れ出て来る肉汁がたまらん！ 衣が薄い色で味も控えめなので、肉の旨みが最大限に楽しめます。
セットの豚汁も白味噌を使っていてまろやかで美味。900円の追加ヒレも頼んじゃおうかな……と迷いますが、ここは金に糸目をつけず頼むべきです。行列店になるのは時間の問題かと。
