後編は、新宿東口エリアの打ち合わせスポットとして親しまれている「珈琲西武」からスタートしましょう。

こちらは、1964年創業の老舗喫茶店です。JR新宿駅から近く、しかもWi-Fiや電源も使用可能なので学生やノマドワーカーのお客さんも多いですね。

そうです！ なかでも、「フルーツパフェ」1,300円（税込）か「プリン・ア・ラモード」1,300円（税込）の2択が良いと思いますよ。

リンゴ、メロン、ミカン、バナナ、キウイなど……バラエティー豊かなフレッシュフルーツを贅沢に使用しているので、見た目も華やかですよね。生クリームは乳脂肪分47％と濃厚ですが甘さ控えめなので、フルーツと合わせて食べるとちょうどいい感じです。グラス内はアイスが中心ですが、ミカンやキウイの酸味もあり、スイーツ好きな人なら割とスイスイいけるのではないでしょうか。

次は、新宿駅西口にある「甘味喫茶 時屋」を紹介します。創業1948年、70年以上の歴史を持つ老舗です。元々は時計店だったそうですよ。

実はこちらのお店、日本が生んだあるスーパースターと、とても関係が深い店なんです。誰だか分かりますか？

残念！ 正解は「ドラえもん」です。

ドラえもんって、どら焼きが大好きじゃないですか？ そのどら焼きのモデルがこちらのどら焼きというわけです。まあ、正確には作者の藤子・F・不二雄氏がこちらのどら焼きが好きで、ドラえもんの好物として設定したということですが。連載当初には、時屋のどら焼きも登場したという話もありますね。

こちらのどら焼きは、皮は両面きっちり焼かれており、しっかり食感で、香ばしく程よい甘さです。中のあんこは大納言小豆がぽってりとした感じに炊き上げられ、風味豊かな味わいです。

ドラえもんは大人のどら焼きが好みなんでしょうね（笑）。ところで、こちらには、ドラえもんもビックリの、凄いどら焼きがあるんですよ。

その名も「特大どら焼き」です！ ショーケースをご覧ください。左上にあるのが特大どら焼きです。直径25cm以上、重さは1.3kg以上あるそうですよ。

さすがに一人で食べるのは難しいでしょうね。お祝いや、イベントのサプライズのお土産として買い求める方が多いようですよ。

〆はちょっと趣向を変えて、バリスタの世界チャンピオンのカフェ「Paul Bassett 新宿」でゴールしましょう。 もちろんコーヒーがメインのお店ですが、スイーツやパンも充実しています。

なんといっても、バリスタ世界チャンピオンのポール・バセット氏によるカフェですからね。「豆」「焙煎」「バリスタ」に徹底的にこだわって、世界中から厳選されたコーヒー豆を店内に設置された焙煎機で自家ローストしています。ところで、「フラットホワイト」ってご存じですか？

オーストラリアやニュージーランドを中心に飲まれているもので、一言で表すなら「濃いカフェラテ」といった感じですね。日本ではまだそれほど認知されていませんが、エスプレッソ好きの間では徐々に浸透しつつあります。

お店によって作り方はずいぶん違いますが、「カフェラテ」の場合はエスプレッソに温めた牛乳と泡立てた牛乳を9：1ぐらいの割合で合わせるのに対して、「カプチーノ」は泡立てた牛乳の比率が高くて5：5くらいでしょうか。「フラットホワイト」は、混ぜる牛乳の量も少なく、表面にうっすらと泡立てた牛乳をのせる感じです。なので、エスプレッソの味わいを濃く感じることができるわけです。

こちらのお店では、フラットホワイトのさらに上をいく「マジック」というものがあります。こちらは、フラットホワイトよりも濃厚なエスプレッソを使用して作られるので、さらにコーヒー感が増すとともに、ミルクの層とのコントラストがより際立ったものになります。カフェラテやコーヒーが好きなら一度試してもらいたい一杯です。

マジックは味がかなり濃い目ですから、ケーキの味わいもそれに負けないしっかりとしたものが良いでしょうね。チョコレート系やモンブランもいいと思いますが、「バナナタルト」はいかがでしょうか？ シナモンを利かせたバナナペーストを練り込んだアーモンドタルトで、上にはヘーゼルナッツ入りのクランブル（クッキー生地をそぼろ状にしたもの）がトッピングされていて、しっかりとした甘さの中にスパイスも感じられます。

バナナタルトの上にのったクリームが、ちょうど口の中を中和してくれる感じがしませんか？ タルトもしっかりと旨味があり、相性がいいですよね。こちらのカフェは駅からちょっと離れていて、しかもビルの地下の入り組んだところにあるので、いつ来ても割とすんなり入れるのも魅力のひとつです。ビジネスマンの利用が多く落ち着いた感じで、本格的なコーヒーとスイーツをリーズナブルに楽しめるのでおすすめですよ。