【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#250】「PINTOタイレストラン」

タイ料理店が数多く集まる場所といえば湯島、錦糸町、浅草などが有名ですが、浅草橋エリアにも意外と点在しています。そんな浅草橋エリアで2025年10月29日にオープンした「PINTOタイレストラン」。

2025年10月29日にオープンした「PINTOタイレストラン」

ビルの階段を下りて地下。扉を開くとリゾートカフェのようなおしゃれでリラックスできる空間が広がっていました。

店内はカウンター&テーブル席を用意

厨房もホールも全員タイ出身の方と思しきスタッフですが日本語もしっかり通じます。メニューは二次元コードから注文する形ですが、紙メニューにあるものがコードから読み取ったメニューには無いということも少なからずあり、店員さんに聞いてみると口頭で注文を受けてくれました。このあたりのおおらかさと優しさもマイペンライ(タイ語で「大丈夫」「気にしない」という意味)なタイの雰囲気で良いです。

「パネーンムー」

ランチメニューから「パネーンムー」 1,300円をいただきました。パネーンとはレッドカレーの一種で濃厚なものが多いのですが、こちらはシャバッとしたテクスチャの軽やかなもの。味はしっかりとココナッツとハーブを感じ、豚肉もたっぷり入っていてご飯との相性が良いです。辛さ控えめですがプリックナンプラー(刻んだ唐辛子をナンプラーにつけたもの)も出してくれるので好みの辛さに調節可能。

目玉焼き、具材もたっぷりでご飯が進みます!

ご飯の上にはカイダーオ(目玉焼き)ものり、スープ、生春巻き、デザートもついてくるので満足度も高いです。

現地の味そのままというよりは、良い意味で日本人向けにローカライズされた初心者にもわかりやすいタイ料理かなと思っていたのですが、後日夜に行ってみるとガラッとイメージが変わりました。

「クアクリンムー」

ディナーメニューにはマニアックなタイ南部料理もあり、僕の大好きな「クアクリンムー」 1,518円があるじゃないですか! クアクリンとはわかりやすく言えばタイ南部の激辛ドライカレー。そのまま食べるも良し、ご飯や目玉焼きと合わせて食べるも良しの一品で、タイ本国へ行くとクアクリンの専門店もあるくらいにポピュラーなのですが、日本ではこれを出しているお店はなかなかありません。それのムー(豚肉の意味)がクアクリンムー。

青唐辛子をたっぷり使用した激辛カレー

頼むと「とっても辛いけど大丈夫?」とタイのお姉さん。「大丈夫! クアクリン大好き!」と伝えると、にっこり。と言ったものの食べられるかどうかギリギリのレベルの辛さのものも現地にはあるので、保険で「プーニムパッポンカリー」 1,738円も注文。こちらはソフトシェルクラブの卵カレー炒め。日本のタイ料理店でもポピュラーなマイルドなタイカレーです。

「プーニムパッポンカリー」

まずクアクリン。辛い! うまい! そして辛い! ただ辛いのではなく辛いからこそおいしいという意味のある辛さ。青唐辛子をたっぷりと使っているので爽やかな香りもあり、それが味の決め手となっているオーセンティックなクアクリンです。辛さにつらくなったらプーニムパッポンカリー。こちらもソフトシェルクラブの仕上げが完璧で、卵の火入れもカレーソース自体のクオリティも申し分なく、レベルの高いものでした。

元々は宅配のタイ料理店としてスタートし、好評だったことからレストラン営業も始めたそうです。昼は日本人にわかりやすく、夜は現地人も納得の正統派タイ料理を味わえます。雰囲気も良いのでデートや女子会などにも使えそうなお店ですよ。

※価格はすべて税込

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文:カレーおじさん、食べログマガジン編集部

撮影:カレーおじさん