【カレーおじさん\(^o^)/の今月のカレーとスパイス】2025年6月を振り返る

今年も半分が終わろうとしています。天候の変化も激しく、今年の夏も暑くなりそうですが、暑い時には暑い国の料理を食べるのがおすすめ。

今月はスリランカと南インドという暑い国・地域の料理を出すお店や、そこから一工夫した料理が支持されている人気店の新業態をご紹介しました。

  1. 池袋の裏通りにできた使い勝手の良いスリランカ料理店
  2. 神奈川の人気南インド料理店が激戦区神保町に登場
  3. 大阪スリランカを代表する名店が手がけるスリランカ居酒屋
  4. 奈良で生まれ東京でも人気となり惜しまれつつ閉店した名店が奈良で復活

以上4トピックス。

東京から2店舗、そして近畿圏から2店舗のご紹介となりましたが、話題の大阪万博で大阪へ行く方も少なくないでしょう。その際に寄るのにもおすすめなので、是非ブックマークしてくださいね!

【第1週のカレーとスパイス】現地系レストランが集う池袋に、注目のスリランカ料理とカレーの店がオープン!「CEYLONA(セイロナー)」

2025年4月15日、池袋駅北口エリアにスリランカ料理店がオープン

いわゆるガチ中華やタイ料理の人気店が多い池袋駅北口エリアですが、他の国々のさまざまな料理のお店も増えています。2025年4月15日にオープンした「CEYLONA」。はスリランカ料理のお店。セイロナーと読みます。

店内はテーブル席がメイン

店内はバーのような雰囲気。お酒も充実していますがソフトドリンクも面白いものがあります。個人的にも好きな「サマハン」400円もあったのでまずは注文。サマハンとは主にスリランカで愛飲されているアーユルヴェーダスパイスハーブティー。甘やかで心地よい香りです。

「サマハン」

メニューはオーセンティックなスリランカ料理を中心に独自のメニューも。その中で「チーズケサディア」940円が気になったので注文。

「チーズケサディア」

ケサディーヤとも呼ばれるメキシコ料理ですが、スリランカのロティを薄くしたようなパンでチーズを包んで焼いたオリジナルで、蜂蜜をつけていただくスタイル。ハニーチーズピッツァのような感覚もあり楽しい前菜となりました。

「デビルチキン」

続いてスリランカ料理から「デビルチキン」900円を。唐辛子の香りと味をダイレクトに感じられるドライなデビルでお酒が進みそうなテイストです。

「ブラックポークカレーセット」

〆は「ブラックポークカレーセット」1,450円で。メニューにはセットとありますが、カレーをメインにさまざまな副菜がのるスリランカ式ワンプレートとなっています。

辛さ控えめ&うまみしっかりのブラックポークカレー

ブラックペッパーの程よい刺激とスリランカの焙煎ミックススパイス「トゥナパハ」の香りをまとったポークカレーは、辛さ控えめでうまみをしっかり感じる仕上がり。

クリーミーな味わいのパリップ

パリップ(スリランカの豆カレー)はクリーミーで優しいテイスト。茄子のモージュ(スリランカの揚げびたし的な料理)はドライな仕上がりで甘みが強め。定番のポルサンボルはのっておらず、代わりに青菜炒めやにんじんのマリネなどがのるのが個性的。

日替わりで楽しめる副菜

副菜の内容は日替わりだそうで「今日は○○が付くよ」と注文の際に説明してくれました。トータルバランスの良い一皿で、それぞれ食べて良し、混ぜて食べて尚良しのスリランカ式ライス&カリーの魅力を十分に堪能できるものでした。

ここのところ各地にスリランカ料理店が増えてきていますが、モルディブフィッシュのだしを使うことも多く、だし文化のある日本人にもおいしく感じられる料理が多いです。野菜もたっぷりでヘルシーなスリランカカレー。こちらのお店のカレーは優しいテイストなので、まだ食べたことがないという方にとっての最初の扉としてもおすすめですよ。

【第2週のカレーとスパイス】南インド料理の名店がカレーの激戦区に! 「ルシ インドビリヤニ」が神保町にやってきた

2025年4月14日、神保町にオープンした「ルシ インドビリヤニ 神保町店」

神奈川・十日市場でスタートし、この地域としては珍しい南インド料理店でありながらそのレベルの高さで常連が増え、知る人ぞ知る隠れた名店的立ち位置となった「ルシ インドビリヤニ」。その後、蒲田にも店舗を増やしこちらも好調となり知名度を上げましたが、2025年4月14日「ルシ インドビリヤニ 神保町店」が開店。カレー激戦区・神保町の交差点という好立地で、神保町のカレーをさらに盛り上げる存在となりそうな気配です。

広い店内

地下にあるお店はかなりの広さで内装もシック。一人のランチ利用も、夜に宴会などでグループ利用することもできそう。

「南インドミールス」

まずはランチタイムに「南インドミールス」1,400円を。ミールスはノンベジかベジか選べる形でメニューに載るお店も多い中、こちらはミールス自体はこれ一つ。カレーとおかずのセレクトによって、ノンベジかベジかを選べる仕様となっています。

チキンドライとマラバールプローン

今回はノンベジ気分だったので選べるカレーはマラバールプローン、選べるおかずはチキンドライを選択。

デフォルトのおかずとしては豆カレー、サンバル、ラッサム、カード(無糖の自家製ヨーグルト)、ピックル、アッパラム(南インドの豆せんべい)、プーリ(南インドの揚げパン)にインディカ米のライスという王道のミールススタイルです。

色々混ぜて食べることで多層的なおいしさに

マラバールプローンはココナッツの甘みとスパイスの香りのバランスが良く、海老のうまみも加わって満足度の高いカレー。チキンドライは衣をつけて揚げた形。定番アイテムもそれぞれオーセンティックなテイストで、色々と混ぜて食べると変化も楽しめるという、これぞ南インド料理という仕上がりです。

「ベジキリパロタ」

夜はアラカルトでさまざまな南インド料理を楽しめるのですが、その中にキリパロタを見つけました。キリパロタとは南インドのパロタというデニッシュのようなパンでカレーを挟み、それをバナナリーフで包んで蒸し上げた手の込んだ料理。各地に増えた南インド料理店でもなかなか見かけないメニューです。ベジとノンベジがあったので「ベジキリパロタ」2,000円を。

具材たっぷりでボリューム満点!

にんじん、いんげん、パニール(インドのチーズ)などが入った南インドスタイルの野菜カレーを、挟んだというよりも混ぜ合わせたという表現の方が近い印象。バナナリーフの香りと共に渾然一体となったスタイルで、かなりのボリューム。野菜だけでも十分な満足感を得られます。

「マトンペッパーフライ」

肉好きな方には「マトンペッパーフライ」1,350円がおすすめ。骨付きマトンをブラックペッパーやカシアなどのスパイス、そしてたっぷりのカレーリーフと共に炒めた料理。肉肉しいおいしさであり、添えられた生野菜と一緒に食べると爽やかになって良いです。

南インド料理は野菜も多く北インド料理と比べると油分も少なくヘルシーなので、健康志向の方にぴったりだと常々感じています。神保町は昔からカレー激戦区であり、昔ながらの日式カレーや欧風カレーの人気店が多く、本格的な南インド料理のお店はこの界隈においては少数派なのですが、新たに実力店が中心部に登場したことによってその流れも少しずつ変わっていくかもしれません。

そのような意味でも要注目の新店舗だと言えるでしょう。