巷には「予約困難」な焼肉店がたくさん存在している。口コミやメディアへの掲載など、予約困難となる要因はさまざまだ。本連載では肉バカ・小池克臣さんに早めに押さえておくべき「予約困難予備軍」の焼肉店を焼き方のポイントとともに教えてもらう。

「食べログ 焼肉 TOKYO 百名店」の赤坂「焼肉ホルモン金樹」が、中目黒に新規オープン!
安ウマで知られる大塚「焼肉冷麺だいじゅ」、いつも混んでいる赤坂「焼肉ホルモン金樹」と目の前にある「焼肉ホルモン金樹 はなれ」に続く新店舗が、中目黒の焼肉激戦エリアにオープンした。深夜3時半まで営業する使い勝手のいい新店に、早くも足繁く通っている小池さん。親しみやすい“町焼肉”的なお値打ちホルモンで予約困難になりそうな、新店の魅力を深掘りしていく。

向かいも並びも焼肉店が点在する激戦区にある店舗は、若手スタッフとおいしい焼肉を求めるゲストたちで活気づいている。ほどよく仕切られている落ち着くムードのテーブル席のほか、デートならカウンター席、奥の個室でゆっくりなど、用途によって使い分けも楽しめそうだ。新しいけれどなんだか気負わずに落ち着く空間が、ゲストたちをひきつける。肝心の焼肉はほぼ国産牛を厳選して使用し、クラシックな焼肉スタイルから、アイディアに富んだメニューまであり、バリエーション豊か。価格帯は財布に優しく、手の届く国産焼肉という点がみんなに愛される理由だろうか。


小池さん
オープンしてから2回すでに訪問していて、大好きなお店。焼肉超激戦区にオープンするのは、自信がないとできないこと。それだけ鮮度のいい素材が揃っています。町焼肉っぽいところがお気に入りで、アラカルトで頼めて使い勝手がよく、深夜まで営業しているから焼肉ホッピングの4軒目にも利用できます。いい焼肉店が並びにあることでハシゴもできていいですよね(笑)。
元ボクサーの店主が追求するホルモン焼肉に辿りついたルーツとは?
代表の金さんは、秋田生まれ。実家は創業40周年を迎える老舗焼肉店で、当たり前のようにおいしい焼肉を食べて育った。
家族をはじめ、人がつながる場所にいつも焼肉があり、ワイワイ楽しくみんなを笑顔にするツールに魅了され、高校卒業後に上京。あえて厳しい日本の経営者を選び、目黒の某老舗焼肉店で約2年半修業に励んだ。
その後、約10年ボクシングに専念。31歳の引退でセカンドキャリアを考えたときに、やはり理想の焼肉を目指したくなり、3年ほど修業し独立を果たす。韓国のアイデンティティを持ちながら、日本の文化も上手に取り入れ、「在日3世の僕が、古きよき焼肉の原風景をつなげていきたい」と語る。


小池さん
親しみやすく通いやすく、でもニーズに沿った新しい感覚のメニューもあったりして、バランスがいい焼肉店です。町焼肉っぽい路線は脱線せずに、自らおいしいと思った人気店からヒントを得た新しいスタイルの焼肉も、金さんならではのアウトプットとアレンジで、きちんとオリジナルに進化している。何を食べてもおいしいし、センスがいいです。