食、文化、伝統を巡る旅へ!「イタリア館」
筆者が最も感動したパビリオンは「イタリア館」かもしれない。
「芸術が生命を再生する(L’Arte Rigenera la Vita)」というテーマのもと、イタリアの時空を超えた新たな世界を表現している。

注目すべきは、およそ1800年前に作られた大理石の彫刻「ファルネーゼのアトラス」や、レオナルド・ダ・ヴィンチのデッサン。さらに、館内のバチカンゾーンに掲げられた、カラヴァッジョによる絵画「キリストの埋葬」ほか、イタリア各地を旅しないと出会えない歴史的名作を、間近で見ることができるのだ。
それらだけでも圧倒的なのだが、レストランこそが“イタリア旅気分”に浸れる場所。

パビリオン最上階にあるレストランが「イータリー」。こちらではイタリア18州の地域の、代表的な郷土料理が週替わりで登場し、エピソードの深いイタリアワインと共に楽しむことができる。
まずは、イタリアパビリオンの公式スプマンテ「フェッラーリ・オマージュ」で乾杯! このボトルは、イタリア最高峰のスプマンテとして名高い「フェッラーリ」のスペシャル・キュヴェ。
イタリアの最北トレンティーノ・アルト・アディジェ州の州都、トレントにある名門・フェッラーリが、日本に向け、長年の友情に感謝と敬意(オマージュ)を込めて造られた、日本限定品だ。

トレントの山々が育んだ品質の高いシャルドネ100%を使用。「メトド・クラッシコ製法(シャンパーニュ製法)」で、いつもの「フェッラーリ・ブリュット」より16カ月長い、40カ月の瓶内熟成。柔らかくキメの細かい泡立ち。昼からするする行きたくなる、飲み心地の良さが実に魅力。

料理はアラカルトが主体。定番メニューであれば、南イタリア・プーリア州発祥のフレッシュチーズ「ブッラータ」をフレッシュトマトと共に。生クリームと細かく刻んだモッツァレラチーズを包んだチーズは魅惑の味わい。また、リグーリア地方の伝統的なねじれパスタ「トロフィエ」を使ったジェノベーゼなど、トラディショナルな料理が落ち着く。
また、5/18〜24はラツィオ州、6/1〜7はマルケ州、6/8〜14はシチリア州など、週替わりの郷土料理を目当てに訪れるのもオススメ。
イタリアパビリオンは激戦すぎて予約が取れないという噂もあるが、屋上のレストランはイタリアパビリオンの予約をせずに利用が可能。ただレストランは予約不可のため、時間に余裕をもって訪れたい。