〈New Open News〉

毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。 早くもお店に訪問した食べログレビュアーのコメントも掲載!

茶寮哲心(京都・丸太町)

2024年4月27日、京都・丸太町に「茶寮哲心」がオープンしました。創業40年になる宮崎の老舗そば店「そばや哲心」の新たなチャレンジです。

店舗入り口 写真:お店から

今回のチャレンジの立役者である、2代目の小田 哲(さとし)さん。哲さんは京都の老舗和菓子店「末富」で5年間修業をし、その後、宮崎に戻り、初代の父親と共に「そばや哲心」を盛り立てます。

「そばや哲心」は伝統的なそばだけでなく、哲さんが作る、創意工夫あふれる独創的なそばも大人気に。各界の著名人がわざわざ遠方から訪れ、サウジアラビアの王族に招待されるほどの評判で、国内外の多くのファンを魅了します。

規模は小さいが本格的な日本庭園。店奥の大きなガラス窓から眺めることができる 写真:お店から

元々、京都生まれで、京都に店を出すことを考えていた哲さん。母方の実家、築100年の町屋を改装し、さらに大きく世界にはばたくために「茶寮哲心」のオープンに至ります。

エントランスから客席へ。奥行きのある店内 写真:お店から

場所は京都市営地下鉄・丸太町駅から徒歩3分。有名デザイナーがデザインした店舗は、アールのついた格天井、和紙のカウンター、デザイナーズ家具、滝のある日本庭園などラグジュアリーでありながら、和の美しさにあふれるもの。

カウンター前の金箔絵「親子虎と二羽兎の遊戯図」 写真:お店から

中でも圧巻は、エルメスやバカラの広告などを担当する河原シンスケ氏に依頼し、カウンタ―前にしつらえた金箔の絵。そば店の概念を超えた非日常的な空間を演出しています。

「醍醐蕎麦」2,500円 写真:お店から

営業は朝8時からで、朝ごはん、ランチ、ティータイム、ディナーとオールデイで楽しめるようになっています。

メニューのおすすめは、宮崎店の頃から名物として有名な「哲心」のシグネチャー「醍醐蕎麦」。醍醐とは古代の日本でチーズを指していた言葉で、そばの上に36カ月熟成パルミジャーノをたっぷりとふりかけ、その上からブランド卵「龍のたまご」の黄身をトッピング。まるで降り積もった雪の上に満月のような黄身がのり、絵画のようなビジュアルです。

チーズ好きにもそば好きにも愛される人気のそば 写真:お店から

チーズはカツオだしのカエシと相性抜群。信州産そばを石うすでひいたそば粉十割で打った、香り豊かなそばはチーズに負けない存在感があります。チーズとカエシ、そばのバランスが絶妙で病みつきになる人が続出です。

京都ならではのメニューは「京あげ鴨南蛮」。1日5食限定の、京都のおいしいとこどりの一品です。京鴨のうまみがカツオのだしと合わさり、そこにジューシーな京揚げにアクセントの九条ねぎ。調和の取れた味わいに深い余韻が楽しめます。

6月からスタートした「おとなのひととき」3,000円。土日祝限定、2部制 写真:お店から

そば以外に楽しんでほしいのがスイーツ。若女将が作るフィナンシェは、余った「龍のたまご」の白身とそば粉、和三盆、発酵バターで焼き上げています。焼き立ては格別で、バターの豊かな香りがたまりません。京都の和菓子屋で修業した店主が作る、作り立てのわらび餅も絶品。オールドバカラで提供されるのも贅沢ですね。スイーツは土日祝限定の「おとなのひととき」で楽しめるので、ティータイムを茶寮哲心で過ごすのもおすすめです。

夜も風情のある景色が楽しめる 写真:お店から

築100年の町家を再生し、さらに100年、和の伝統を繋げていきたいと考える哲さん。唯一無二のラグジュアリーな空間で絶品そばを食べに、出かけてみてはいかがでしょう。

食べログレビュアーのコメント

のぶどんどん
「醍醐蕎麦」   出典:のぶどんどんさん

『三度目の訪問してしまいました。

どうしてもこちらのお店の名物「醍醐蕎麦」を食べてみたい欲が我慢できず笑。

パルミジャーノチーズ、オリーブオイル、龍のたまごに鰹出汁でいただきます。

!!!!!!

想像とは全く違う味わいに衝撃を受けました。もっと洋風なのかと思ってましたが、しっかり和風に仕上がっているのにびっくり。私、このお蕎麦大好きです。美味しすぎます。

とろろ蕎麦、京鴨南蛮も衝撃的に美味しかったのですが、醍醐蕎麦のあまりの美味しさに感動がとまりませんでした。茶寮哲心さん、京都に来てくださりありがとうございます!

接客もいつもあたたかく、金屏風の虎さん(エルメスのデザイナーさんが描かれたそうです)もお庭の錦鯉さんもすごく素敵。居心地が良すぎてついつい長居してしまいごめんなさい』(のぶどんどんさん)

喘息男
「醍醐蕎麦」   出典:喘息男さん

『蕎麦屋の名物「醍醐蕎麦」

鰹出汁×36ヶ月熟成パルミジャーノ×龍のたまご
一見奇抜に見える蕎麦ですが、意外とチーズを食べてますって感じはなく、不思議と味のまとまりがすごかった。
焼き海苔の風味、エキストラバージンオリーブオイルの爽快な薫り、卵黄の濃厚さがたまりません。
ほんまにクセになりました。

食べ終わるとタイミングばっちりで蕎麦湯登場。
とろみのある熱々の蕎麦湯を入れるとチーズが溶け出して又別の楽しみができました。

特別な雰囲気の中で味わう蕎麦。
口福とはこの事か〜格別でした』(喘息男さん)

※価格はすべて税込。

※「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額等を掲載しております。 営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、最新の情報はお店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

文:小田中雅子、食べログマガジン編集部