トマトソースやハチミツを隠し味に使った「ヤンニョムチキン」

「ヤンニョムチキン」(半羽1,900円)

そんなこだわりのフライドチキンをアレンジしたのが、有野さんもおすすめする「ヤンニョムチキン」だ。揚げたてのフライドチキンを、コチュジャンやトマトソース、ハチミツなどさまざまな調味料を混ぜ合わせた韓国直送の特製ヤンニョムソースで和えている。

 

有野さん

衣がザックザクで、ダマになった部分が弾けるほどクリスピーな食感がたまりません。甘辛タレがしっかり絡んで、やわらかいお肉との相性抜群。手が止まらなくなります。トリ乱さないように注意。

作り置きではなくこちらもでき立てが提供されるため、ヤンニョムソースで衣がふやけることなく、ザクザクと香ばしい食感はそのままだ。本場韓国よりも少し甘めだというヤンニョムソースの甘辛しょっぱい味わいに、トッピングされたクラッシュピーナッツの香ばしいうまみがアクセントになり、衣だけでもツマミになるほどおいしい。

 

有野さん

まずは見た目、次に香りを楽しみます。一口目はやけどしないように様子を見ながら。骨の周りはうまみ成分が多いので、特にしっかりと味わいます。

キャベツの千切りサラダと大根の酢漬け

ちなみに各種フライドチキンには、大根の酢漬けとキャベツの千切りサラダがついてくる。大根の酢漬けは焼肉の時にキムチを食べるように、フライドチキンの良いお供として活躍するはずだ。

「ニンニク醤油チキン」とキンキンに冷えたビールで最高の“チメク”を決め込む

「醤油ニンニクチキン」(16P 2,880円)
 

有野さん

あまりにおいしすぎてウットリ。ニンニク醤油の香りが食欲をそそります。白米にもお酒にもぴったりの濃いめの味付け。

有野さんがもう一つおすすめするのが「醤油ニンニクチキン」だ。こちらは国産若鶏の手羽先のみを使用。スパイス不使用で、衣もフライドチキンとは異なりきめの細かい特殊なブレンド粉を使いサラダ油で揚げ、仕上げに特製の醤油ニンニクダレを刷毛で塗っている。辛さがないため子どもや辛いものが苦手な人でも食べやすく、とはいえしっかりフライドチキンを食べる満足感がある一品だ。

「醤油ニンニクチキン」は食べ進めたら、韓国ブランド「Ottogi」のブラックペッパーをふりかけてスパイシーに楽しんでほしい。力強い辛さと香り高さがより食欲をそそり、生ビールをグビグビ流し込みたくなるはずだ。

「kayaチキン」はジョッキグラスをキンキンに冷凍庫で冷やし、ビールサーバーの管理も徹底されているなど、生ビールのおいしさにも定評がある。ちなみに銘柄はアサヒスーパードライだ。

本場韓国では、チキンとビール(韓国語で「メクチュ」)を一緒に楽しむ“チメク”という文化があるが、「kayaチキン」は日本ではかなりレベルの高い“チメク”が叶う店だ。本場仕込みの揚げたてフライドチキンと、キンキンに冷えた生ビールで、最高の“チメク”時間を楽しんでみてほしい。

※価格は税込。

文:中森りほ、食べログマガジン編集部
撮影:佐藤潮