これが「ひやし」の作り方!

ひやしは3年くらい前に開発したメニュー。細麺にしたことで、麺がくっついてしまう課題があったため、冷たい出汁につけようと決めた。ただ、冷かけだと出汁が薄まるので、つけ出汁も一緒に提供している。また、ざるうどんと言ってもそれほど冷たくないのが現状なので、器もだしもキンキンに冷やし、冷たさを実現。細麺にコシのある食感をもたらせた。実際に、ひやしを作ってもらった。

寝かせておいた生地を麺切機にかける。うどん屋勤務歴20年の店長の今崎慎さんが調理
5mm幅で切っていく
切りたてのうどん
たっぷりの湯でうどんを5分茹でる
くっつかないように、時々混ぜる
茹であがった麺を水でしめる
1人前ごとに計量
冷凍庫に入った器に、うどん・出汁を盛り完成。器を冷やしておくことが、うどんの食感を出すポイント

これが門上さんおすすめのうどんだ!

ひやしv900円

キンキンに冷えた出汁とともに細麺をすすると、想像以上のコシと噛み応えに驚く。つけ出汁につけてみると、昆布、サバ、ウルメ、メジカのしっかりとした出汁の風味や醤油の香りが感じられ、また違った味わいに。お供に鶏天やちくわ天をオーダーして、このつけ出汁で一緒にいただくのもおすすめとのこと。

 

門上さん

うどんは細麺なのに食感がきちんとあるのは驚異。出汁の味わいとのマリアージュ、そこに加えてつけだれの存在の大きさを感じました。つけ麺にすることでこれまでの冷やし麺とは全く異なる印象と味わいを得ることができたと思います!

完成度の高さを味わって

冷かけうどん×つけ出汁のスタイル。あるようでなかった新しさがある。「大阪つけ麺として広めようと、いろんなお店に声をかけたんですけど、反応がイマイチで……」と木田さんは笑う。最後のひと口まで味が鈍らず、温度感を保ったままという完成度を味わいに、ぜひ、訪れてみて。

外国人観光客も多いエリアに、ひっそりと店はある

※価格は税込。

撮影:東谷幸一
取材、文:木佐貫久代