歴史ある人気の2店が移転復活

コロナ禍を経て、店舗の移転・復活が目立つ中、人気の2店が再オープンしました。

タンメンが人気の町中華が再スタート

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「盛運亭」タンメン   出典:ff626445543さん

まずは1983年創業の中華「盛運亭」です。以前の店は白金高輪と麻布十番の間にあり、タモリさん愛用の店としても有名でしたが2023年10月に閉店。それが1月6日に明治通り沿い、広尾のもんじゃ「天現寺亭」の隣で再スタートを切りました。閉店時の貼り紙によると、創業者である出山社長監修でこれまでのスタッフが切り盛りとのこと。清潔感がありながら、町中華の雰囲気を残した店内は入りやすく、ご近所さんや広尾病院のお見舞い帰りと思しきファミリーなど、老若男女で賑わっていました。人気のタンメンは昔ながらの中毒性のあるおいしさ。新たに「台湾丼」850円や「中華に合うスパークリングワイン」6,500円なんていうメニューもあり、42年目の新路線、楽しみです。

本場のシンガポール料理店が復活

「シントンキー・ボタニカル」

2020年、コロナの影響などで閉店したシンガポール料理店「エビス新東記」は「シントンキー・ボタニカル」として、以前の場所の斜め前で12月25日に復活です。2005年にオープンし、シンガポール政府観光局の日本国内認定第1号店として高い人気を得ていただけに、このニュースに喜ぶ人も多いのではないでしょうか。オーナーのパトリシア・チアさんも健在。本場の味を伝えたいと、ラクサはもちろん米麺で提供。ココナッツミルク、エビ出汁、サンバル、自家製スパイスで作られるスープの甘辛いうまみがたまりません。ランチ時にはチキンライス、ラクサ、肉骨茶の3大名物が食べられる「マーライオンセット」もあります。

カレーは毎月のように注目店が登場

中目黒にオープンの話題店

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「Patta Nakameguro」Pattaカレー   出典:ゆっきょしさん

カレーは安定的に注目店がオープンするイメージがありますが、昨年末の話題をさらったのが、中目黒に12月23日にオープンした「Patta Nakameguro」です。オーナーは「カレーハウス横浜ボンベイ」で修業し、昨年7月に間借りカレー店「横浜ボンベイ六本木」を開いたばかりの浅田英司さんで、こちらは実店舗となります。デリーとボンベイの系譜を引き継ぐという有名な「カシミールカレー」は私には辛いので、看板メニューの「Pattaカレー」をオーダー。極限まで玉ねぎを炒めたというだけあって、酸味と苦みを感じるコク、そして鼻からスーッと抜けていくようなスパイスの香りで夢中になりました。オーナーと店長の接客も丁寧でしたし、ハンバーグが妙においしそうだったので、ふらっと寄ってしまいそうです。

スター出張料理人が手掛ける実店舗

「ICONIC STAGE marunouchi」ポークビンダルカレー&レモンライス
「ICONIC STAGE marunouchi」ポークビンダルカレー&レモンライス   写真:お店から

また違った絶品カレーが楽しめるのが12月19日、新丸ビルの地下にオープンした「ICONIC STAGE marunouchi」です。プロデュースはスター出張料理人としても有名なマカロン由香さん。実は以前、オンラインでこちらの「ポークビンダルカレー&レモンライス」を取り寄せて感動したのですが、それが都心の実店舗でいつでもいただけるとは。

「ICONIC STAGE marunouchi」7種の野菜スパイストマト煮込みとダブルソース

このレモンライスを活かすべく、メニューも拡大。先日は7種の野菜スパイストマト煮込みとのダブルソースを堪能しました。東白楽の本店で栽培された、無農薬の12種のハーブサラダもセットになっていて、早くも界隈の働く女性に大人気でした。「キューブケーキ」などパティスリーメニューも充実です。

空間も気持ちのいい人気店の系列3店

人気居酒屋の富士屋グループ新店

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「富士屋本店サクラステージ」魚介のカルパッチョ   出典: Aki_0309さん

1月9日、Shibuya Sakura Stageにオープンしたのは「富士屋本店サクラステージ」です。まずこの11月30日に開業した複合施設、山手線沿いに恵比寿方面へ向かって伸びる巨大な高層ビルです。お店はその恵比寿寄りにあり、1階がコンパクトな立ち飲みワインバル、地下は高い天井で開放感があるカウンターとテーブルで50席ほどのレストランです。ちなみに富士屋本店というと、あの居酒屋形態を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、ワインバーやグリルバーも展開していて、こちらはそのラインの新店になります。地下にうかがいましたが、“スライサー界のフェラーリ”ことベルケルで削られる生ハムから魚介のカルパッチョ、和牛ロースト、パスタまで60種以上の多彩なメニューが手頃な価格帯で並んでいます。「立呑 富士屋本店」も含め、桜丘の夜は、用途ごとに富士屋グループだけでも満足できそうです。

夜景も素敵なオールデイダイニング

「TWELVE ON THE PARK BAR&GRILL」
「TWELVE ON THE PARK BAR&GRILL」   写真:お店から

同じく渋谷で、MIYASHITA PARK奥のホテル「sequence」5階に12月2日にオープンしたのが「TWELVE ON THE PARK BAR&GRILL」。赤坂の人気レストラン「TWELVE GARDENS BAR&GRILL」の姉妹店で、朝7時から23時まで営業のオールデイダイニングです。15時過ぎのティータイムに訪れましたが、この時間帯でもゆったりした店内でワインや軽食を楽しめました。

「TWELVE ON THE PARK BAR&GRILL」
「TWELVE ON THE PARK BAR&GRILL」   写真:お店から

デートならぜひパーク側の窓際席を。屋上の公園から続く、スクランブルスクエアなどの高層ビル群が眺められる絶好の夜景スポットです。

人気イタリアン系列のバー

「and Svolta」

12月26日、外苑前にオープンしたバー「and Svolta」も特徴的なお店です。人気イタリアン「マルカ」の系列で、同じビルの1階にある路面店。マルカのウエイティングバーとしての役割もありますが、もちろん単独でも使えますし、カフェ利用もできます。さらにゆったりしたギャラリーのような店内では、レストランで使用している黒ニンニクや藻塩などの食材や食器なども販売。リラックスできる空間です。

※価格は税込。

写真:大木淳夫
文:大木淳夫、食べログマガジン編集部