〈New Open News〉

毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。

Comme’N TOKYO 麻布台ヒルズ店(東京・神谷町)

写真;お店から

パンの国際大会「モンディアル・デュ・パン」で日本人初の総合優勝・世界一となった大澤秀一氏が代表を務めるベーカリーで、「食べログ パン TOKYO 百名店」にも選出されている「Comme’N TOKYO」が、神谷町に誕生した話題の複合施設「麻布台ヒルズ」に3月13日にオープンします。世界が認める技術を持ちながらも、あくまで目指すのは「日本人にとっておいしいパン」とのこと。店内に並ぶのは食パンやバゲット、クロワッサンなどの定番食卓パンから、惣菜パンや創作系のパンまで、約80種類。一つひとつのパンに思いを込めて向き合っています。

大澤秀一氏 写真:お店から

大澤氏は、群馬・高崎のベーカリーを営む家に生まれ、幼いときからパンが当たり前のように身近にある環境に育ち、おのずとパンの道へ進みました。

神戸「Ca marche」のオーナーでもある西川功晃氏のパン職人としての姿勢や考え方に感銘を受け、2012年より同氏に師事。その後、高崎市へ戻り念願の自身のベーカリー「Comme’N」をスタートしました。駐車場に建てられたプレハブ小屋という限られたスペースから、パンの世界大会「モンディアル・デュ・パン」を目指し、地元の方々の支えや連日にわたる猛練習の日々を経て、2018年国内予選で優勝。2019年には第7回「モンディアル・デュ・パン」世界大会にて、日本代表として出場し、6部門のうち3部門を制して、日本人初の総合優勝を果たし見事世界一の称号に輝きました。

水と粉など、かたちのないものに輪郭をつけていくパンづくりは、みずからの生き方を表現できる唯一の方法なのだとか。さまざまな出会いと発見を繰り返し、前に進んできた自身の経験から、後進の育成にも力を入れています。2020年8月、東京・九品仏に「Comme’N TOKYO」をオープン。2022年5月、東京・九品仏に「Comme’N GLUTEN FREE」を、2023年7月に「Comme’N MERINGUE」をオープン、そして今回の新店舗のオープンとなります。

つくり手の姿が見える店内 写真:お店から

同店で提供するパンは、フランスやドイツのいわゆる本場のパンではなく、日本やアジアの食文化に親しんだ私たちが求めている食べやすいもの。その食感を実現するために丁寧に工夫を重ねています。

生ハムとカマンベール 写真:お店から

おすすめは「生ハムとカマンベール」734円。姉妹店での購入者から「歯切れの良さが楽しく、食べ進めるのが楽しいバゲットのサンドウィッチは初めて」と喜ばれているそう。バケットは日替わりでさまざまなものを作っていますが、共通して言えるのは歯切れが良く日本人の方の口に合うような食べやすさです。バターは北海道産の発酵バターを使っており、本来は冷凍で届くところ、特別に冷蔵で仕入れているもの。「バターそのものがおいしい」と声をかけてもらうことも多いそう。生ハムはスペイン産で、フランス産のカマンベールチーズを使用しています。

「桜あんぱん」(324円)と「チェリーとホワイトチョコのプティトゥ」(980円)

日本語で「かわいらしい」という意味の、新しいコンセプトのギフトパン「プティトゥ」980円も、Comme’N TOKYOの看板商品の一つ。季節ごとに新しい味を用意しているため、その時々の味を楽しみに購入する方も多いのだそう。貴重な発酵焦がしバターをたっぷりと使用しており、冷蔵で1カ月ほど日持ちがするため、贈り物やお茶うけにもぴったりです。4月30日までは「チェリーとホワイトチョコのプティトゥ」を提供中。お茶ともコーヒーとも一緒に楽しめます。

こちらはグルテンフリーもあり、オンラインショップで購入も可能です。
(https://commen-online.jp/shop)

大澤氏が創り出す世界最高峰のパンを購入できる新店は、オープン前から話題を呼んでいます。

※価格はすべて税込。

※営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、最新の情報はお店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

文:佐藤明日香