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〈2023 食通が惚れた店〉
コロナ禍の制限もなくなり、みんなが日常を取り戻しつつ生活してきた2023年。イベントも復活し、飲食業界も賑わいを取り戻しています。
そんな2023年に、グルメ情報を熟知した有識者が惚れ込んだお店や料理についてアンケートを実施。「最も印象に残った店」をうかがいました。
食べログ グルメ著名人の浜田岳文さんが選ぶ、今年のベストは？
教えてくれる人
浜田岳文
1974年兵庫県生まれ。米国イェール大学在学中、学生寮のまずい食事から逃れるため、ニューヨークを中心に食べ歩きを開始。卒業後、本格的に美食を追求するためフランス・パリに留学。外資系投資銀行・投資ファンドに約10年間勤務後、独立。エンタテインメントや食の領域で数社のアドバイザーを務めつつ、フードテック関連スタートアップへの出資も行っている。今までに世界約127カ国・地域を踏破し、「OAD Top Restaurants」レビュアーランキングにて5年連続世界第1位にランクイン。地方のレストランに光を当てる「The Japan Times Destination Restaurants」の創設に携わり、選考委員を務めている。
2023年のベストレストラン
Q. 2023年、最も印象に残った飲食店とメニューを教えてください
A. 「出羽屋」の「シェフズテーブルのスペシャルコース」です
2023年1月のリニューアルを経て誕生したカウンターでいただけるスペシャルコース（要事前予約）は、冬場雪に閉ざされる厳しい環境を生き抜いてきた地域の人々の知恵に光を当てています。
昔は食用とされたきぶのり（ブナの古木にしか生えない苔）を盛り込むなど、失われつつある食文化の発掘にも取り込んでいて、その姿勢は世界最先端のイノベーティブレストランに通じると感じています。
アンダー2,000円のお手軽グルメ
Q. 2023年に食べた〈2,000円以内の感動の味〉を教えてください
A. 「Naughty By Nature」の「Real By Nature」1,870円です
沖縄にある「Naughty By Nature」は、日本最高峰のハンバーガーの名店である千葉「R-S」が監修するハンバーガーショップ。麻布十番「アルデバラン」の姉妹店的位置付けとなります。
看板メニューの「Real By Nature」は、パーツの一つひとつが上質で存在感を放ちつつも、全体としての一体感があり、まとまっています。構成要素が少ないのに、単調にならないのが素晴らしい。
「R-S」とも「アルデバラン」とも違うハンバーガーを目指しているそうで、バンズの頭のところだけタイガーブレッドにしたのもその工夫の一つ。「R-S」や「アルデバラン」とは異なるやり方でカリカリした食感を醸し出しています。
ちなみに、付け合わせのポテトも驚くほどおいしい。
東京にあったら行列ができるクオリティの高さですが、現時点では混み合っていないので、沖縄を訪れる機会がある人にとってはチャンスだと思います。
