〈これが推し麺!〉

ラーメン、そば、うどん、焼きそば、パスタ、ビーフン、冷麺など、日本人は麺類が大好き! そんな麺類の中から、食通が「これぞ!」というお気に入りの“推し麺”をご紹介。そのこだわりの材料や作り方、深い味わいの秘密に迫る。

訪れたのは、ラーメン王・小林孝充さんがおすすめする「六厘舎」ブランドの「らぁめん 舎鈴」。今回は、同店のみで食べられる夏季限定「冷しラーメン」を紹介する。

教えてくれる人

小林孝充
TVチャンピオンラーメン王選手権第8回・第10回優勝。歴代ラーメン王によるラーメン大王決定戦で優勝し初代ラーメン大王に。ラーメンの食べ歩きは全都道府県に及び、これまでに食べたラーメンの杯数は14,000杯を超える。ラーメンに限らずうまいもの好きで、他のジャンルも積極的に食べ歩く。ラーメンWalker百麺人。TV・雑誌登場多数。

「六厘舎」のセカンドライン「舎鈴」とは?

つけめん界の大御所「六厘舎」ブランドのひとつとして2010年に誕生した「舎鈴」。コンセプトの「毎日食べても食べ飽きないつけめん」の通り、小麦の風味香る特注中太麺に、大量の食材を長時間煮込んだ動物系濃厚スープ、動物系の旨みと野菜の甘み、醤油のキレを利かせて、重すぎない絶妙なバランスのつけめんは、一度食べたら癖になる味わい。また、1杯1,000円超えのラーメンも珍しくない中、懐を気にせず食べられる価格設定も「舎鈴」の大きな魅力。

数ある「舎鈴」の店舗の中でも異彩を放っているのが、神田駅・大手町駅ともに徒歩約5分のサラリーマン街に立地する「らぁめん 舎鈴」だ。

山形の「ケンちゃんラーメン」へのリスペクトから生まれた中華そば

「中華そば(並盛)」690円

元々「孫鈴舎」としてこの地で営業していた「らぁめん 舎鈴」。2022年にリニューアルオープンした際に、山形県酒田市に本店を持つ「ケンちゃんラーメン」リスペクトをコンセプトに従来の麺やスープからガラリと方向転換したのだ。ラーメン通からは「再現性が高過ぎる。インスパイアのレベルを超えている」と賞賛の声が集まっている。

特徴のひとつ「縮れ麺」

「ケンちゃんラーメン」と言えば、数種類の厳選小麦粉をブレンドした手もみの「極太縮れ麺」と高品質の煮干しをベースにしたコクのあるスープが特徴。山形県を中心として、東北地方に10店舗以上を展開している。この中華そばを求めて全国各地からラーメン通が押し寄せるが、交通費などを加味するとどうしてもハードルが高いというイメージはぬぐえなかった。しかし「らぁめん 舎鈴」の中華そばの出現が、そんなラーメン通たちに希望の光を与えた。

肉厚なチャーシューもたまらない!

なんでも「ケンちゃんラーメン」に惚れ込んだ「六厘舎」創業者・三田氏が、この中華そばを完成させるために何度も山形県へ足を運び研究したという。その情熱を見事に実らせたのが「らぁめん 舎鈴」の「中華そば」というわけだ。