看板メニューは「プリン」。手土産にぴったりのオリジナルスイーツも
そんな2/2の看板メニューはプリン。スタンダードな「バニラ」、あとのせするナッツの食感がアクセントになる「ピスタチオ」のほか、期間限定のフレーバーも用意されています。
この日、定番と並んでいたのはパイナップルとオレンジ。パイナップルのコンポート、オレンジのジュレがそれぞれにのっていて、見た目にも華やかです。「どのスイーツも、フレッシュな食材を使うことを大切にしています。プリンの限定フレーバーも、そのとき旬の食材を使っているんです。これまでに、マンゴーや桃が登場したこともあります」と友美さん。
さっそくいただいたのは、バニラビーンズが贅沢に香る定番の「バニラ」。こだわりは、とろ〜っとクリーミーで、滑らかな食感。蒸し焼きで仕上げるプリンは、種類や日によって焼く時間や温度を変えています。また、パイナップルには黒糖を、オレンジにはレモンをと、食材との組み合わせも異なるので、ぜひ食べ比べを楽しんでみてくださいね。
また、店名を冠するロールケーキ「2/2roll」もおすすめ。卵黄を使わずに焼き上げた白い生地が印象的です。卵黄を使わない生地はぱさつきがちですが、2/2rollはしっとり、そしてもっちり。一口食べると、クリームで使われている華やかなアールグレイの香りが鼻に抜けます。
プリンの賞味期限は翌日、ロールケーキは当日と少し早め。もう少し日持ちする手土産があれば、という方はオリジナルスイーツ「CCB（キャラメルチョコレートバター）」はいかがでしょう。生チョコともケーキとも言えない、ねっとり濃厚な新感覚スイーツです。いただくときは1cmほどの厚さにスライス。口の中に含むと、体温でじわりと溶けていき、香ばしいカカオとキャラメルの濃厚なうま味が広がっていきます。このほか、2022年秋には、新商品として、麦茶を使ったチーズケーキも登場予定。TV番組で多くの著名人が絶賛した味の商品化とあって、期待せずにはいられません。
カフェメニューの域を超える。グルマン必食のカレーも
さらに食事メニューとして、「カレー」も登場！ トアヒスで余った牛肉や豚肉を使ったカレーは、うま味とまろやかさが特徴です。「カレーには、手作りのマヨネーズを添えています。僕は料理を作るとき、“酸”を大切にしていて。マヨネーズも酸味を利かせたもの。でも、黄身のコクも残して、まろやかさもある。カレーだけでなく、マヨネーズを混ぜてみたり、目玉焼きと一緒に食べてみたり、いろんな味を楽しんでもらいたいです」と泰史さん。
繊維が感じられないほど、ほろほろに煮込まれた肉がたっぷりのカレーは、食べ応え抜群！ スパイスの香りはありながらも、辛味よりうま味を感じる仕上がりです。カフェのカレーの域を超えた味は、カフェ好きな若者たちだけでなく、名店を知り尽くした美食家の皆さんにもぜひ味わっていただきたい味です。
誰もが安心して働ける場へ。山下夫妻が目指す未来
ファンのあと押しもあって誕生した2/2ですが、それだけでなく、オープンには山下夫妻のある夢が隠れています。
「将来的には、障がいがある方が安心して働ける就労支援施設として機能していけたらと思っているんです。カフェのスタッフとしてはもちろん、食材となる野菜や果物を作ったり、デザートを梱包したり。どうやったら誰もが一緒に働ける環境になるのか、模索している最中なんです」と友美さん。
これまで、トアヒスでも支援学校に通うお子さんたちを迎えて料理教室を開くといった取り組みを行なっていた山下夫妻。2/2のオープンを機に、障がいがある人たちが、それぞれのレベルに合わせて働ける場づくりに向け、新たな一歩を踏み出しました。
「就労支援施設だからと、味やサービスを大目に見る傾向ってやっぱりあると思うんです。でも、それって悔しいじゃないですか。そんなことは関係なく、かっこいいから、おしゃれだから、おいしいから訪れたい。そんなお店を作っていきたいですね」と力強く話します。
人気レストランの味を気軽に楽しめる2/2。これからも進化を続けるその姿が楽しみでなりません。
