ランプライスとは

「ランプライス」とは、青々としたバナナの葉に包まれたスリランカのお弁当のことです。「ランプ」は結ぶという意味で、バナナの葉に結ばれ(包まれ)ていることから、ランプライスと呼ばれるようになった、またはオランダ語の「Lomprijst」に由来し「ライスのポケット」という意味があるとも言われています。バナナの葉には殺菌作用があるので、お弁当には最適だそうです。日本でも昔から防腐性や吸湿性のある竹の皮で包んだお弁当があるので、親近感が持てますね。最近では、おいしさはもちろん、見た目のインパクトでもSNSなどで人気になっています。今回は都内近郊で人気のランプライスやバナナリーフカレーが食べられるお店をご紹介します。

通いたくなる! 東京都内のお店

スパイシービストロ タップロボーン 南青山本店 

スリランカ人オーナーが経営する「スパイシービストロ タップロボーン」は、オーナーの実家でつくられたアーユルヴェーダスパイスを使った、こだわりの本場スリランカ料理店です。2011年に南青山に1号店を出店し、現在は門前仲町神保町にも支店があります。スタイリッシュな店内にはスリランカの置物や壁画などがバランス良く配置され、青山にいながら、スリランカの風情が感じられます。内臓脂肪を低減させると言われるココナッツ油で調理された料理は、身体にも美容にも良いと人気だそうです。

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ランプライス   出典:ナマダさん

ランチの「ランプライス」(1,650円)は、バナナの葉を開くと香りの良いバスマティライスの上に、チキンカレーやフライドエッグ、レンズ豆のカレー、メレーピクルスなど、色々なおかずが盛りだくさんにのっていて、どこから食べ進めるか迷ってしまいそう。25種類のスパイスを使っているため、味もバリエーションに富んでいて、最後までおいしく堪能できます。

夜は「ランプライス&パパダムセット」(2,000円)があります。

■食べログレビュアーのコメント

『ランプライスは、スリランカ版お弁当。バナナのの葉の中にインディカ米を盛り、
その周りに色んなおかずを盛り付けて蒸したもの。周りのおかずはスパイシーに味つけられたチキンをメインに、スリランカで一般的に食べられている鰹節のおかずやトロンと炒められた玉ねぎやマリネされた野菜やパイナップルなど、とにかく食べる場所によって、いろんな味が楽しめるお弁当。はじめての味なのにどこか懐かしい。おかずの味付けもあったり。ご飯の上に乗せたインド料理のミールスのようですが、スリランカのお作法はまぜまぜしないのがマナーなのだとか。おかずとその周辺のご飯を少しずつスプーンでいただきました。』(おたふくみかんさん)

アラリヤランカ(五反田)

2020年3月に五反田駅から徒歩6分の場所にオープンした「アラリヤランカ」は、明るいカフェのような雰囲気のカジュアルなスリランカ料理店です。テーブル席の他、カウンター席もあり、女性一人のランチにも気軽に入りやすいです。ランチではすべてのメニューに、週替わりのアーユルヴェーダティーとデザートがつくのもうれしいですね。

2020年10月に丸の内にも「アラリヤランカ 新東京ビル店」がオープンしています。

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ランプライス(チキン)   出典:yagi-572さん

ランチのランプライスはチキン、ベジタブル(共に1,500円)の2種類あります(ベジタブルランプライスは、動物性食材・小麦粉不使用)。スパイスとココナッツの香りが食欲をそそり、刺激的な辛さのカレーで身体も元気になるような気分になれます。味のバランスも、アクセントになる酸味や辛さも丁度良い加減で、甘酸っぱいジャックフルーツも面白い組み合わせ。月ごとの限定メニューで、4月は山菜や鯛が入った「サクラ」、5月は初鰹や天豆が入った「フジ」など、日本の旬の野菜をメインに使用した日本式ランプライスがあるそうで、季節感を味わえるランプライスは日本ならではですね。

■食べログレビュアーのコメント

『バナナリーフを開けて早速食べてみる。開いた瞬間香る魅力的な匂い。
この瞬間と匂いがクセになってきた。カレー・ライス・周りの副菜を一口ずつ食べてそれぞれの個性を確かめてみる。良き個性だ。
次に少しずつ混ぜながら食べてみる。カレーはチキンらしくお店で一番辛いものなんだって。実際結構辛くてちょっと刺激的。刺激が強い分カレーが目立ったランプライス。周りの副菜は甘味とか酸味・苦味のある、ライスと混ぜて安心する美味しさ。特にジャックフルーツかな。これが好きだった。ここのランプライス食べて「なるほど」って思った。やっぱりお店によって表現する一皿の個性が全く違うから面白い。』(かとうですよさん)

アプサラ レストラン&バー(面影橋)

西早稲田駅から徒歩6分の場所にある「アプサラ レストラン&バー」は、スリランカの高級ホテルで経験を積んだシェフの本格スリランカ料理が味わえるお店です。本場のスパイスと国産野菜を使用したカレープレート“アーユルヴェーダ”はおかずとお米を混ぜて食べるのが現地流だそうで、何十種類ものスパイスがクセになる味わい。お料理に合った世界各国の多彩な銘柄のビールなども揃っているので、お酒好きの方にもおすすめです。店内はコンクリート打ちっぱなしでスタイリッシュ、地下のフロアはソファーがあり、お洒落な異国のカフェバーにいる気分になれます。

スリランカカレーのバナナリーフ包み
スリランカカレーのバナナリーフ包み   写真:お店から

お店一押しのメニューは「スリランカカレーのバナナリーフ包み」(1,760円)で、数種類のカレーや具材が入っています。約40種類のスパイスを使ったおかずを、香りの良いバスマティライスや、パリパリの食感のパパダムと一緒に食べることで、様々な味を楽しむことができます。辛すぎない優しい味つけのカレーと、1品ごとに丁寧に作られたおかずは、個性的で飽きのこないおいしさです。

■食べログレビュアーのコメント

『葉っぱで包まれたお弁当みたいな熱々のカレーが到着。
葉っぱを開くと、湯気と共に香りがボワッと広がりワクワクします。
具材はチキン、豆、ビーツ、ココナッツ、インゲン、かぼちゃ、フルーツ、ゆで卵、などなど。
そのまま色んな部分の味を食べ比べしても楽しいと思いますが、最初からまんべんなく混ぜ混ぜ。全てが混ざり合って美味しいカレーの出来上がり。
時々甘ーい部分や辛い部分に当たったりしてまた楽しい。
バランスの良い食事で、お腹いっぱい元気いっぱいになりました。』(pokaoooooさん)

フロリダ亭(都電雑司ヶ谷)

池袋駅から徒歩6分、豊島区役所の近くにある「フロリダ亭」は、2020年7月にオープンしたバナナリーフカレーが話題のお店です。店内は広々とした空間にソファーが配置され、大きい家のリビングのような不思議な造りで、お客さんがリラックスできる空間を提供したいという店長の思いがあるそう。スパイスはスリランカから直輸入し、無農薬の有機野菜を取り寄せているとのことで、身体にも良いおいしいスリランカ料理がいただけます。

バナナリーフカレー
バナナリーフカレー   写真:お店から

毎日その日の分を仕込み、提供している「バナナリーフカレー」(1.000円)は、日替わりで6種類の具材が盛り付けられています。香り付けのために原価の高いバナナリーフを軽く炙ってカレーや香り米を包んでいるため、バナナの葉を開いたとたん、エキゾチックな香りが広がり、南国にトリップした気分に。くせになるスパイシーな味付けは絶妙な辛さで、リピーターが多いのも納得です。

写真:お店から

■食べログレビュアーのコメント

『そして、バナナリーフカレーの御開帳でつ!!  ヾ( ´ー`)/
中身は、バスマティライス、マトンのカレー、フライドエッグ、パリップ(豆カレー)、ポルサンボル(ココナッツ)、ポリヤル(炒め物)にパパダン(パパド)が添えられています。
これは現地の人が食べている定食的な食べ物という意味では、南インドの「ミールス」やネパールの「ダルバート」と近いかも知れません。ポルサンボルはココナッツとチリを混ぜた感じ!?
そして、ここでは主役であるだろうマトンの肉はスパイスで漬けこまれていてスパイシーで美味しいぃ~♪
ちなみに、具材に関してはその日によって変わるみたいですね。パパダンはそのまま食べるのではなく、細かく砕いてカレーに振りかけます。
よくネパール料理屋だとパパドをつまみにビールを飲んだりするけど、あの食べ方って合ってるの? 違うよね?(笑)で、マゼマゼして食べまーす!!  O(≧▽≦)O
これ、結構スパイシーで辛いけど、かなり美味しいね♪そして、見た目よりボリュームもある。』(koume_さん)

オカスバカレー(お花茶屋)

お花茶屋駅から徒歩5分ほどの場所にある「オカスバカレー」は、スリランカのお母さんが作るスリランカ家庭料理のテイクアウト専門店です。住宅街の中にある家族経営の可愛らしいお店で、日ごとに違う種類のカレーがお弁当で売られています。気取らない家庭の味がおいしいと評判で、リピーターも多いそう。天気の良い日は近くの公園でスリランカ料理のお弁当もいいですね。

*あんこ*
バナナの葉っぱに包まれたスリランカカレー弁当   出典:*あんこ*さん

1番人気は「バナナの葉っぱ包みカレー」(1,300円)で、風味豊かなスパイスで作られた7種類のおかずはそれぞれがしっかりとした味付けで、おいしいのはもちろん、色々な混ぜ合わせ方で味の変化を楽しめます。お店で食べる出来立てのお料理もいいですが、全体的に味が馴染んでから食べられるのもテイクアウトならではで、ランプライスの楽しみ方が広がりますね。

■食べログレビュアーのコメント

『ラップと紙包装の中にあるバナナリーフを開くとビーツカレー・パイナップル・ポルサンボル・じゃがいもニンジンカレー・キャベツマッルン・ポークカレー・パパダンとライス・玉子の構成。
ひとつづつは辛いのやマイルドなもの、食感のアクセントに甘さや酸味などがありこれを混ぜると抜群の美味しさになる。自宅で素晴らしいランプライスが味わえるのは貴重だし嬉しいなぁ。』(sakana_さん)

Stutea(市ヶ谷)

2022年3月に市ヶ谷にオープンした「Stutea」は、スリランカ紅茶の専門店です。店名の「Stutea」はスリランカでは「ありがとう」という意味。アジアに日本製機械を輸出している商社がオーナーで、スリランカ産の紅茶を扱うことになったのが出店のきっかけだそうです。センスの良い小さくて可愛いらしい店内では、手作りパウンドケーキやスリランカ産のクッキーとともに、セイロンティーやチャイなど、スリランカの紅茶が楽しめます。スパイスの効いた人気のスリランカ風ホットサンド(545円)はテイクアウトにも良さそうですね。

じょいっこ
ランプライス   出典:じょいっこさん

ダール(豆類のカレー)や骨付きチキンの入った「ランプライス」(1,600円)は、玉ねぎやスパイスで炒めたバスマティライスが、食欲を誘う香りです。スパイシーさや、甘酸っぱさ、色々な味を混ぜながら食べるとさらに奥深い味わいになります。辛さ控えめの香ばしいチリペーストが良いアクセントになっています。

■食べログレビュアーのコメント

『バナナの葉に包まれた、ホカホカのランプライスが登場。
八潮のパキスタン店のビリヤニのように、オレンジ色に染まったバスマティライス(高級長粒米)の上に、小ぶりな手羽元のチキンが載っているほか、揚げナスのモージュ、チリペースト(カッタサンボル?)、パリップ(豆カレー)、カボチャ?が取り囲んでいます。チリペーストはさほど辛くなく、おかかのように旨みがあり、全体に女子大周辺という場所柄ゆえか、お上品な腹七分目くらいのボリューム(少食の方や、女性なら丁度良いボリューム)で、汗を滴らせつつ、サクサク完食。』(tobimusさん)