3. 老舗ふぐ料理店が経営!「本格回転寿司 ぼて」
回転寿司の異業種参入は珍しくはないのだが、老舗ふぐ料理店となると話は別。最近、倒産した「寿し常」をとらふぐ亭が買収したが、冬だけ大繁盛のふぐ料理店からすると年中繁盛している回転寿司はうらやましく思っていると聞いたことがある。特に大阪を中心とした関西のふぐ愛は強く、ふぐの全国チェーンが展開する以前に来た時にふぐの安さに度肝を抜かれたことがあった。なにせ当時、ふぐのコースを1,000円台で提供する店がそこかしこにあり、こんなに気軽にふぐを食べられるところがあったとは、と関西のふぐ愛をまざまざと見せつけられたのだ。
こちらは創業六十余年のふぐ料理店が経営するとあって、ふぐ寿司をはじめ、さまざまな魚介が味わえる。

一番人気はもちろん「とらふぐ」!と思ったら、これがなんと「蒸し穴子」。そうきましたか……もちろん、ふっくらとした穴子はツメの味わい含めて満足感のある仕上がり。そうか、ふぐを抜き去る不動のナンバー1なのかと納得した。

おぉ、さすがにフレッシュなふぐ皮だ。オニオンと相まってサクサクといただける。これ、つまみでもかなりいける。

ふぐは身が硬いのでてっさのように薄造りにして食べるのが美味だが、寿司の場合だとある程度の厚みが必要となる。こちらはさすがにふぐを知り抜いているだけあって、絶妙の厚み。コリッとした食感もなんともよく、ふぐ寿司を堪能できる。
一品料理にはてっさやふぐ身湯引きなどふぐ専門店のメニューも並ぶ。ふぐ愛の強い、関西ならではの回転寿司店だ。