【今これがキテる!】~フルーツ大福~

なんだか最近目にする機会が増えた気がする……そんな、“今まさにキテる”フードを紹介する不定期連載。今回は、近頃目にする機会が増えてきた「フルーツ大福」をフィーチャー。

断面がSNS映えする「萌え断」の代表選手として、若者たちから熱い視線が注がれているフルーツ大福は、その多くが冷やしても食感が損なわれにくいのもポイント。暑い夏に冷たいフルーツ大福を味わう、新しい和菓子の楽しみ方も定着しつつあります。そんな注目スイーツのおすすめ店を厳選して、4店舗紹介します!

餅切り糸で簡単に「萌え断」。人気爆発中のフルーツ大福専門店「覚王山フルーツ大福 弁才天」

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フルーツ大福「あまおう」   出典:VOLVO850Rさん

フルーツ大福人気の火付け役となったのが、2019年に名古屋で創業した「覚王山フルーツ大福 弁才天」。市場に出向いて目利きした季節のフルーツを主役に、味わいを活かす引き算の美学を取り入れ、黄金比を追求しているそうです。求肥に使用するのは、最高級の羽二重(はぶたえ)粉。最小限にまで甘さを抑えた白あんとともに、極薄に仕上げて果実を包み込んでいます。

その上質な味わいもさることながら、手軽に「萌え断」が楽しめるのも人気の理由。専用の餅切り糸と、その使い方を説明する紙が付いてくるため、軟らかなフルーツ大福であっても容易く、美しい断面に仕上げることができます。

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「フルーツ大福」各種   出典:tomomin826さん

またたく間に入手困難な行列店となったこともあり、より多くのファンに楽しんでほしいと独自の「のれん分け制度」もスタート。2020年には日本各地に20店舗以上のお店が誕生しました。東京でも、2020年8月の銀座店オープンを皮切りに、青山骨董通り、渋谷マークシティ、自由が丘デパートといった人気スポットに次々と進出。2021年、すでに全国20店舗以上がニューオープンしており、今後もフルーツ大福ブームを牽引するお店となりそうです。

元祖の味わいも必食! 1985年誕生のレジェンド的フルーツ大福「大角玉屋」

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出典:k846さん

一昔前までは、和菓子に果汁たっぷりのフルーツを使用するのはタブーとされていました。果実の水分により、お餅やあんの食感が損なわれる恐れがあったのです。そんな常識を打ち破ったのが、1912年創業という東京の老舗和菓子処「大角玉屋」の3代目店主。1985年にショートケーキからアイディアを得て、日本初となる「いちご大幅」を開発したと言われています。

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「いちご大幅」   出典:yume04さん

次々と模倣するお店が増え、大きなムーブメントにまで発展。「いちご大幅」によって当時の和菓子業界は売上が3割も増えたそうです。それは一過性の流行に留まらず、フルーツ大福の代表格として日本の食文化に根づくことになりました。

添加物を一切使用せずに独自の製法で仕上げる「大角玉屋」のいちご豆大福は、開発から30年以上を経た今もなお大人気の商品。もち米100%の皮は冷蔵保存に向いていないのですが、フルーツ大福を語る上では夏でも外せないレジェンド的な存在なのです。