“障害者がかっこよく働く”チョコレートショップ
「障害者がかっこよく仕事をして自立できる社会を」と願い、「ラ・バルカ」グループの代表、夏目浩次さんが「久遠チョコレート」を立ち上げたのは2014年。きっかけは、ショコラティエの野口和男さんとの出会いでした。
「チョコレートは、失敗してもまたやりなおせるなど、障害者に向くかもしれない」。そう気づいた夏目さんは、野口さんをリーダーに、レシピを開発。オペレーションを整えました。
現在、スタッフは全国で約500名。そのうち約300名が障害者です。さらに約100名は、子育て中のお母さんや、引きこもりの若者、LGBTQの方などです。障害を持つ子どものお母さんもいます。
そして、久遠チョコレートが評価される理由はこの社会的な取り組みもさることながら、確かな品質でもあります。お店で人気のチョコレートをレポートします。
人気のチョコ その1 「QUONテリーヌ」
ワクワクするほどたくさん並ぶチョコレートの中、売り上げの6割以上を占めるのが「QUON(くおん)テリーヌ」(249円)です。
テリーヌといっても、ねっとりしたタイプではなく、キュキュッ、サクッ、とした独自の食感。チョコレートを冷蔵して取り出し、決められた時間を守ってスライス、乾燥させて作るオリジナルスイーツです。
ベースとなるチョコレートに、日本各地のフルーツやナッツ、お茶などをミックス。バリエーションは無限大で、今では、全国で150種類も!
「1号店をオープンするとき、その場所の湿度が高く、それをなんとかクリアしようと、野口さんの工夫からうまれたレシピ。今は看板商品になりました」(夏目さん)
人気のチョコ その2 「QUONプレミアムテリーヌ」
ナッツやフルーツのきれいなシルエットをいかした、華やかな「QUONプレミアムテリーヌ」(411円)は、現在8種類あります。
ベースのチョコレートは、抹茶、ホワイト、ビター、ミルク、ベリーなど。それぞれに合うドライフルーツやナッツをのせ、見て楽しく、味わっておいしい、を目指して作られています。今後、12種類に増やす予定があるとのこと。
人気のチョコ その3 「QUONCIER」
オリジナルのフィナンシェ「QUONCIER(クオンシェ)」は、おやつにぴったり。私も気に入っています。
「2020年2月のデビュー以来、評判上々です。伝統的な型でしっかりめに焼き、金塊のような形にしています」(夏目さん)
北海道・紋別地方興部産の発酵バターを練りこみ、風味豊かに。ラインアップは「プレーン」(303円)、チョコレートをハーフディップした「オリジナルノアール コロンビア65.5% 」(378円)、「ストロベリー」「ピスタチオ」(各411円)など。
今年の秋、豊橋市内に「QUONCIER」専門店がオープン予定とのことで、その人気のほどがうかがえます。