【カレーおじさん＼(^o^)／の今週のカレーとスパイス#9】「松屋」「吉野家」「すき家」

何度も出される緊急事態宣言。それによって右往左往せざるを得ない飲食店の皆様には本当に頭の下がる思いです。都内では仕事後に飲食店で食事をしようと思ってもお店が開いていないということも増えてきてしまいましたが、そんなときに重宝するのがチェーン店のテイクアウトです。特にカレーはテイクアウトもしやすいということもあって需要が高まっているのですが、チェーン店でもカレー専門店ではなく、牛丼をメインとしたチェーン店のカレーがここのところ面白い盛り上がりを見せています。

まず最初にご紹介するのは牛丼屋カレーの王者的存在である松屋。カレーマニアにもファンが多いチェーン店であり、僕自身「おすすめのカレーチェーンはどこですか？」と聞かれると「松屋」と答えるくらい好きです。僕は昔から「松屋はカレー屋」と言い続けてきたのですが、その言葉も定着してきた感があります。

3月末に出した限定カレー「オマール海老ソースのクリームカレー」780円は、松屋の手掛けるカレー専門店「マイカリー食堂」のメニューだったものが松屋でも食べられるようになったという一品。海老のビスクを元にしたと思しきクリーミーなカレーであり、洋食としてクオリティが高い逸品と感じました。

このようにまたマイカリー食堂のカレーがメニューに加わっていく流れにも期待したいところですが、4月27日から松屋カレーファンの間でも特に人気の高い「ごろごろ煮込みチキンカレー」が期間限定で復活しました！

現在のレギュラーカレーである創業ビーフカレーとも違う、かつてのレギュラーカレーだったオリジナルカレーソースで作られた通称「ごろチキ」は松屋の古くからのカレーファンを喜ばせるメニューであり、牛丼屋のカレーの概念を変えたカレーでもあるので、未食の方はこの機会に是非食べてみてください。

続いて牛丼という点ではトップを走りながら、牛丼屋のカレーとしては後れを取ってきた感のある吉野家。こちらは現在、首都圏の店舗限定で、「カリガリ肉だく牛カレー」657円を展開しているのです。

カリガリとは、神田カレーグランプリで優勝した秋葉原の個性派カレー店「カリガリ秋葉原」のこと。最近ではメディアの露出も増えてきているのでご存じの方も多いかと思います。僕自身開店当時から好きなお店なのですが、そのカリガリという個人店が大手全国チェーンである吉野家のカレーを手掛けたというのは飲食業界においても事件と呼べる出来事だと思います。

クミン、カルダモン、クローブをしっかりと感じるスパイス感の強いカレーは確かに今までの吉野家のカレーとはかなり違うテイスト。肉の甘味と合わさることによって完成する味であり、牛カルビやから揚げとの組み合わせも可能なので色々な形で何度も楽しみたいカレーです。ちなみにこちらのカレーを出している店舗は以下の通り。

〈埼玉県〉17号線本庄若泉店、17号線上尾店、17号線与野店、和光笹目通り店、外環和光北インター通り店

〈千葉県〉行徳相之川店

〈東京都〉東新小岩店、JR神田駅店、秋葉原中央通り店、神保町店、尾久橋通り舎人店

〈神奈川県〉1号線川崎遠藤町店、港北ニュータウン店

お近くにあれば是非試してみてください。このメニューが好評の場合は全国展開する可能性に繋がるとのこと。全国にこの流れが広がっていったら、飲食業界も今までと違う盛り上がり方を見せていくように思います。