小麦の品種を知らずしてうどんを語るべからず!

うどんを待つ間に読みたい「うどんサブスク」に同梱する小冊子

現在、うどんに使用される国産小麦で出回っている品種は20種類ほど。こちらではそのうちの18種類を取り扱っています。それぞれの味を知って欲しいと、ブレンドはせずシングルオリジン(単一品種)にこだわっています。「米の品種は言えるのに、小麦はあまり知られていないのが現実です。全国各地にあり、古いものは戦前から作られています。この店がきっかけで小麦のことを知ってもらえたら」と、店には品種ごとに特徴やおすすめレシピ、製粉会社のインタビューなどをまとめた手作りの小冊子が置いてあります。これを読んで小麦のことを知ると、うどんの味わいまで変わるので不思議!

ハイクオリティな手打ちうどんがなんと500円!!!

ミネラル分や製粉業者がどこまで挽くかによって色が違います

通常、店では2種類の小麦を用意しています。定番は岩手県産「ネバリゴシ」。都内はおろか岩手県内でもあまり使われていないレアな小麦で、「にゅる、もち、むにゅ」という食感が大好きなのだそう。もうひとつは「ネバリゴシ」以外の17種から選ぶ週替わり。1人前は160g、最初は2種類も食べられないと躊躇しても、1種類を味わうともう一方がどうしても気になり、結果、ほとんどの人が食べ比べすることになるそうです。

「冷」の「しょうゆうどん」500円

「とにかくそれぞれの品種の良さを伝えたいんです!」と、提供するのは最もシンプルな「冷」と「温」の2種類のみ。茹で時間は品種と気温と粉の状態によって微妙に変えていますが13分が基本。太さは3〜4mm幅で品種によってはより食感を楽しめるよう、平打ちにすることも。

定番の「ネバリゴシ」を「冷」で!

茹で上がったら「タモ」と呼ばれる大きな網でうどんをすくいあげ、冷水でもみ洗いして締めます。うどんを盛り、胡麻を振りかけネギをのせたらだし醤油を回しかけていただきます。手切りにこだわったうどんは太さが不揃いで、アルデンテのような噛みごたえを感じたかと思えばフニャッとやわらかくもある未知なる食感。そして噛んだ先にあるのは小麦の香りと甘み。食べるほどに口の中でうどんの世界観がどんどん広がっていくのです。こんな体験をしたらうどんの虜になるに違いありません。

好みで「生卵(100円)」「おぼろ昆布(100円)」「ちくわ天(300円)」など6種類のトッピングが可能ですが、初めての場合は「冷」で食べ比べをしてみて!