〈2020 食通が惚れた店〉

新型コロナウイルスの流行により、飲食店にとっては大きな危機を迎えた2020年。でも、外食シーンの火は消えない! こんなときこそ、おいしいものを食べて元気になり、飲食店を応援したいものです。

そこで、グルメ情報を熟知した有識者に、2020年に惚れ込んだお店や料理についてアンケートを実施。「最も印象に残った店」「2,000円以下のお手軽グルメ」「おすすめお取り寄せ」をうかがいました。

今回は、フードジャーナリストの岩谷貴美さんにお答えいただきます。

教えてくれる人

岩谷 貴美
フードとビューティーのジャーナリスト。雑誌、ラジオ、TVを中心に活躍するほか、企業のコンサルティングや商品開発、百貨店催事のプロデュース、食コンテストの審査員も行う。食のジャンルは、和食からフレンチ、イタリアン、中華にスイーツまで。1日にフルコースを3回、スイーツに関しては20~30品食べることも日常茶飯事。

今年のベストレストラン

Q. 2020年、最も印象に残った飲食店を教えてください

A. 帝国ホテル 東京「インペリアルバイキング サール」です

8月から安全・安心対策と共に、デジタルツールを活用した「オーダーバイキング」を導入。「オーダーバイキング」を導入したといっても、店内中央には料理にアクリルカバーを設置したビュッフェステージもあり、作り上げる料理の一部は、店内に設置したモニターでライブ中継を行い、その調理過程も楽しめる。

さらにディナータイムには、バーテンダーによるカクテルの創作や、デザートコーナーでの炎の演出など、味覚だけでなく、五感で楽しめる新たなサービスも!

「アスパラガスとトリュフのリゾット」や「エスカルゴのパイ包み焼き」など、杉本 雄 東京料理長 監修メニューを楽しめるのも魅力的。

撮影:岩谷貴美

また、席の間隔を確保するため、席数も半分(200席から100席)に減らし、入店に際しては人数と時間に制限を設けるなど、3密の回避ならびに飛沫・接触感染の防止に徹底して取り組んだ、ニューノーマル対応に脱帽。

アンダー2,000円のお手軽グルメ

Q. 今年食べた〈2,000円以内の感動の味〉を教えてください

A. 「BLT STEAK ROPPONGI」の「ランチ ステーキコース」(税抜1,900円)です

NY発ステーキハウスの超お値打ちランチ。USDA(アメリカ農務省)格付け最高位のプライムグレードを使用し、925度の高温で焼き上げている。

“トモサンカク”と呼ばれる赤身とサシのバランスの良い肉は、外側を高温で焼き上げているため、外はこんがり、中はジューシーな肉本来の旨さを楽しめる。

ランチ ステーキコース 写真:お店から

名物のポップオーバーやサラダ、プライム トライチップ、デザート、食後のドリンクまでついて、この価格は感動もの。

2020年のお取り寄せ

Q. 今年出会った、人におすすめしたいお取り寄せを教えてください

A. 「ふじ森」の「食パン プレミアムソフト」です

食パン専門店として人気の「ふじ森」は、2019年12月に都立大学駅から徒歩3分という立地にオープン。高額なラグジュアリー食パンがすぐに売り切れる大人気店。

その人気店が改良を重ね、今年5月からの新商品として発売した「プレミアム ソフト」は、贅沢なバターの風味とまろやかな味わいが絶妙な逸品。

撮影:岩谷貴美

柔らかく口どけのよい食感で、そのまま食べるとミルキーなまろやかさが広がるが、トーストするとバターリッチを感じられ、異なる味わいを楽しめるのが魅力的。

フードジャーナリストという仕事柄、食パンという定番アイテムは今までも沢山のお店で食べてきたが、この繊細な味わいは記憶に残り、何度もリピートしたくなる一品。

※アンケート内容と「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額を掲載しています。最新の情報はお店にご確認ください。

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

※外出される際は、感染症対策の実施と人混みの多い場所は避けるなど、十分にご留意ください。

文:岩谷 貴美・食べログマガジン編集部