美女には冷やし中華が似合う

とある夏の暑い日。美しい女性が長い艶のある髪の毛をキュッと縛って、一心不乱に「冷やし中華」をすする真剣な眼差し。想像するだけでそそりますよね。そんな美女が推薦する冷やし中華とは?

 

今回は、冷やし中華と美人の発祥の地、仙台出身でワインエキスパートとして活躍する、瀬川あずささんにオススメの冷やし中華3選を聞いて来ました。

美人ワインエキスパートオススメの冷やし中華3選

揚子江菜館(神保町)

昭和8年誕生の「元祖冷やし中華」が味わえる名店。仙台出身の私は「仙台が冷やし中華発祥の地だ!」と信じて疑わなかったのですが、聞くところによると、こちらのほうが誕生は数年早いのだとか。

 

「五色涼拌麺」と呼ばれる同店の冷やし中華の魅力は、何といっても、品がある美しい盛り付け。富士山をイメージしているとのことで、山がすっと空に向かって伸びゆく姿を連想させる、洗練された佇まいです。

 

具材は細く均等に切りそろえられ、頂上には黄金色の錦糸卵が覆いかぶさり、その奥にウズラの卵や肉団子が、控えめに隠れているところもまた、奥ゆかしい。麺は上品な細麺、タレは醤油ベースでバランスが良く、穏やかな清涼感を誘います。華美ではないけれど、どこか懐かしさを感じさせてくれる正統派冷やし中華、ここにあり。

慶楽(有楽町)

「冷やし中華の胡麻ダレは邪道……」と思っている方にこそオススメしたいのが、『慶楽』の冷やし中華です。胡麻と聞いただけで「コクがある」と思ってしまいがちですが、こちらの「芝麻冷麺」は、その概念を覆す、究極の爽やかさを体験できる逸品。

 

お皿はキンキンに冷やされていて、麺はつるんとコシのある細麺。そこに絡みつくのが凛とした酸が際立った極上胡麻ダレです。このタレ、余韻に胡麻の香ばしさを伴うのですが、甘味は仄かで、どこまでもサッパリと身体に染み渡り、クセになる味わい。

 

具は一般的で、チャーシューは旨みしっかり、蒸し鶏はさっぱり……と緩急ある味付けです。ちなみに蒸し鶏は、胡麻ダレが染みてゆくと、完成された棒棒鶏に進化するから楽しい!予想以上に清々しく堪能できてしまう、見た目とのギャップがたまらない冷やし中華です。

龍亭(仙台)

出典:ゆい‼︎‼︎さん

冷やし中華の「元祖」を謳う、仙台市内の老舗中華料理店。昭和12年に「涼拌麺」という名前で誕生したメニューが、今も長らく受け継がれています。こちら、海老以外は具がすべて別添えになっていて、自分で好きなように乗せて食べるというスタイルが魅力。

出典:moto984さん

まずはビール片手に具を「つまみ」としていただき、その後は麺とスープのコンビネーションをシンプルに味わい、そして最後に具をトッピングして堪能する……という3パターンの美味しさを楽しめます。ちなみにタレも醤油か胡麻かを選べるので、まさにカスタマイズし放題。個人的には、一度に全部の具をのせず、食べる分だけトッピングしながら味わうのがオススメ。

出典:ゆい‼︎‼︎さん

普段、冷やし中華を食べていると、後半戦で具材がスープに浸かり、かなりしょっぱくなってしまうことありませんか?

 

少しずつのせると、こうした事態も回避でき、最後まで新鮮な気分で堪能できます。創作意欲がムクムクと湧き上がる、仙台の元祖冷やし中華を、ぜひご堪能あれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

瀬川あずさ
施工会社の秘書を務め、多くの飲食店のリーシングや施工業務に携わる。その後、趣味が高じてワインエキスパート、日本酒利酒師の資格を取得。記者・ライター業、飲食コンサルティング業、ワイン講師など食やワインにまつわる仕事で活躍。食に特化したリレーションサービスを提供する(株)食レコの代表取締役を務めながら、食やワイン、ファッションを通して豊かなライフスタイルを発信している