【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレー#101】「酒とカレー 百人町スプーン」
今や日本一といっても差し支えない程の知名度と人気を誇るお店となった「魯珈」もある、JR大久保駅から西武新宿線西武新宿駅までを繋ぐエリアがカレー激戦区となっています。元々魯珈が開店する前からカレーのお店は点在していたのですが、魯珈の開店以降その数は倍増しているのみならず、おいしくて人気の高いお店が増えているレベルの高い激戦区となっているのです。
そんなエリアにまたレベルの高いお店がオープンしました。今回ご紹介する「酒とカレー 百人町スプーン」がそれ。
元々は間借りカレーの激戦区である新宿ゴールデン街で「RHiME」という名前で間借り営業していたのですが、場所を大久保に移し、お店のスタイルも昼はカレー夜はお酒とおつまみとカレーというスパイスバル的な形に変え、名前も新たに百人町スプーンとしてオープンしたのが2月頭のこと。まだ開店してから一カ月も経っていないのですが、既にカレー好きが集まるパワースポットになっています。
場所は魯珈の隣のビルの2階。扉から中は見えないので入りにくいかもしれませんが、入ってみれば人工芝が敷かれ、パラソルもある明るい雰囲気。室内なのにちょっと外な感じもある独特の空間です。
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まずは「レモンサワー」で乾杯。アテには「アチャール水餃子」を。アチャールというのはインド料理では定番のスパイスと油で漬けたピクルスのこと。これのアレンジで、水餃子にアチャール用のスパイスオイルをかけたアイディアメニューです。
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スパイスオイルが辣油のようでもあり、非常に相性が良くてお酒も進みますし、カレーのトッピングとしても機能するものでした。
カレーもシメ用のミニカレーがあるのがうれしいところ。看板メニューの「ポークカレー」をミニサイズでいただきました。
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ポークカレーはRHiME時代から変わらぬビンダルー(インド南西部ゴア地方の名物料理でマリネした肉を使用するカレー)仕立て。しかし、そのおいしさは確実にレベルアップしているのが素晴らしいです。マスターご本人もカレーマニアであり、今でも様々なお店を食べ歩いている方だからこそ、カレー界の流行を敏感に察知していて、それを自分のカレーの味にも活かすことができているのでしょう。
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マスターは数年前までサラリーマンでした。サラリーマン時代はほとんど休む暇もなく働きどおしで、いつのまにか精神のバランスを崩していたんだそうです。何を食べても味を感じられなくなり、どんどん元気がなくなっていた頃にたまたま出会ったカレーを食べて「味がする! おいしい!」と驚いたことからカレーにハマり、そのお店に通い詰めながらほかのお店も食べ歩き、遂にはカレー教室にも通うようになり、自分で作ることができるようになって間借りカレー店をスタート。さらにここで独立店舗を構えるという怒涛の流れがありました。つまりは、カレーに救われた男なのです。
かく言う僕も仕事での対人関係に苦しんで精神のバランスを崩していた頃、カレーを食べた日は元気があることに気づいてから毎日カレーを食べるようになったという、同じくカレーに救われた男。色々と共感してしまうわけです。そんな話もお酒が進めば自然とできるような空間。マスターの気さくな人柄の為せる業でしょう。
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そして、同じようにカレーに救われた老若男女が自然と集まるようなお店となりつつあります。もちろん最初から元気な人もいます。そして現状元気ではない人もいます。いずれにしても、ここに集まるみんながカレー好きなのです。カレーに救われたとまでは言わずとも、カレーによって人生が豊かになったと感じる同好の士が集うカレーパワースポットであることは確実ですね。
まだお店はオープンして間もないので、今後営業時間や定休日など、変わっていく可能性もあるとのことですが、詳しくはお店のSNSを参照で。夜のメニューは基本日替わりなので、それもSNSで投稿していますから。そういうフレキシブルなお店のスタイルと情報共有の仕方も今時感があって楽しいです。
そして何より印象的なのはマスターの楽しそうな笑顔。そしてここで食べたお客さんたちの満足そうな笑顔。カレーは人を元気にしますね!
※価格はすべて税込