〈2019 食通が惚れた店〉

平成から令和へと元号が変わった2019年。外食シーンにおいても、新しい時代の幕開けを感じさせる飲食店や、グルメにまつわるトピックスが盛りだくさん。そこで、グルメ情報を熟知した方々に、2019年に最も感動したお店について教えてもらいました。「2019年のNo.1」「2,000円以下のプチプラグルメ」「2020年の注目店」をそれぞれご紹介します。

 

今回は、モデルでライターでもある、食べログ グルメ著名人の斉藤アリスさんにお答えいただきました。

 

教えてくれる人


斉藤アリス
モデル、ライター。明治大学農学部を卒業後、ロンドンの美術大学院にてジャーナリズムを学ぶ。世界のカフェを巡るカフェマニアでもあり、著書に世界10カ国107軒を訪れてまとめた『斉藤アリスのときめきカフェめぐり』。最近では実家が超セレブなお嬢様系ハーフモデルとしてテレビ出演も多数。

2019年のNo.1飲食店

Q 2019年に行ったなかで、〈最も感動した飲食店〉はどこですか?

出典:俊太朗さん

A 「焼肉 いぶさな」です。

「ボニュ」の来栖さんが、ボニュの営業時間外にだけやっている焼肉屋さん。2018年5月オープン。1日3組限定で、来栖さん直直に一切れ一切れお肉を焼いてくれます。年間10頭しか出荷されない超希少和牛の「いぶさな牛」を、計算し尽くしたカットと焼きで提供。17種類の部位を1人1切れずつ、合計400gもいただくのに、食後の胃もたれが全くありません。焼肉食べた後と思えないくらいの爽快感は初体験。ブリスケ、シキンボ、トゥルヌドなど聞いたこともないような部位がたくさん出てきて楽しいです。焼肉の概念が変わります!

Q そのお店で〈印象に残った一皿〉は?

出典:俊太朗さん

A 「サラダ」です。

肉はもちろんおいしいのだけれど、サラダにかかっている自家製ドレッシングが忘れられないおいしさでした。砂糖や塩を使わず米麹とたまねぎだけで作ったらしく、シンプルだけどすごく深みのある味でした。

 

 

2,000円以下のプチプラグルメ

Q 2019年に行ったなかで、人におすすめしたい〈2,000円以内のプチプライスで食べられる幸せ〉は何ですか?

出典:Tk1S10さん

A 「七宝麻辣湯 恵比寿店」の「麻辣湯」です。

2019年6月オープン。週2ペースで通っているお店です。マー=山椒のしびれる辛さ、ラー=唐辛子の辛さ、タン=熱い、という意味で四川省発祥の料理です。入り口付近に並んでいる30種類くらいの具材から好きなものを選んで、店員さんに渡すと春雨と一緒に茹でてくれ、それを自家製スープに入れて完成。しびれる辛さが癖になります。マストで入れたいトッピングはフータマ(丸く揚げたお麩)、エビ団子、きくらげ。ヘルシーだから日常使いに最適。

 

麻辣湯 スープ+春雨 500円、トッピング(20g〜) 2.5円/1g(価格はすべて税抜)

※「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額を掲載しております。最新の情報はお店の方にご確認ください。

 

 

2020年 注目のお店

Q 2020年、〈注目したい飲食店〉はどこですか?

撮影:斉藤アリス
撮影:斉藤アリス

A 「スプラウトカフェ さくら坂」です。

2019年4月オープン。パリの「ラトリエ ドゥ ジョエル ロブション エトワール」の料理長として活躍していた須賀洋介シェフの運営するカフェ。須賀さんがレストラン「スガラボ(SUGALABO)」のお得意様のために用意したbar「S」を、昼は「スプラウトカフェ」として営業しています。ロブションでパティシエを務めていた方が手作りするスイーツや軽食が絶品です。季節ごとに旬のフルーツを使ったケーキやパフェを用意していて、今年の冬はリンゴを使ったケーキを提供。モンブランを食べましたが、和栗だけを使った贅沢な一品でした。ランチにはキッシュやクロックムッシュなど、フランスらしい軽食も。これからどんなメニューが登場するのか楽しみです。須賀さんが集めたアンティークの家具やコレクションで飾られている店内も素敵です。バイオリンとピアノをくっつけた100年前の珍しいオルゴールも。

 

 

文:斉藤アリス・食べログマガジン編集部