お酒好きを公言するモデル、村田倫子が呑み屋パトロールをする連載。ファッション誌『mer』や『mina』などで活躍するモデルでありながら、豪快な飲み方がなんとも男らしい! 大学生時代の居酒屋バイトで仲間と飲む楽しさを覚え、それからは食べログの「行きたい」を増やす日々が続いているのだとか。そのジャンルは主に呑み屋。
そんな飲み道楽だからこそ「同世代の人にもっと外食、外飲みを楽しんで欲しい!」と願っている彼女が紹介するお店とは? 本人が行ってみたいお店から行きつけのお店まで、さまざまな“呑み屋”が登場します。
呑み屋パトロール vol.4「恵比寿 角打ち じんべえ」
新年明けましておめでとうございます。村田倫子です。
今回お伺いしたのは、活気のある呑み屋からお洒落なバーやレストランまで、多くの飲⾷店が軒を連ねる⼤⼈の街・恵⽐寿にあるお店。
この地に、本場九州の味を堪能できる⾓打ちがあることをご存じでしょうか?
それが、デイリーに使える天然地⿂が⾃慢の⾓打ち酒場、「恵⽐寿 ⾓打ち じんべえ」。地⽅出張で⾷べた時の「あぁ、新鮮! 地⽅の産物は格別じゃ〜!」という⾄福のひとときを、ここ東京で味わえるのです!
駅近のビルを上がると、“角打ち”というワードからは想像できない明るくキレイな店内。昔ながらのごちゃっとした感じも好きなんですけどね。
オープンキッチンを中⼼とした広い間取りに、清潔感のあるテーブル席。なんと半個室まで⽤意されています。これなら若い⼥性の⽅も気兼ねなく⾓打ちデビューできそう。
さてと、⼀杯⽬のドリンクをどれにしようかとメニューを⾒てみると……、思わずフリーズ。選択肢が多すぎて決まらない!
私の頭を悩ませる⼀番の要因は「利き酒飲み放題 1時間1,850 円(焼酎&⽇本酒)」。時間内なら、好きなだけセルフでお酒を楽しめる魅⼒的すぎるプランです。
贅沢な悩みに顔を歪めていると、店長さんから「併⽤もできますよ!」と神レベルの⼀声。なんとっ! そんなのあり!?
通常ドリンクメニューを楽しんだ後でも飲み放題に切り替えられる素敵なシステムなんです。
そして、さらに驚いたのは、⼤⼈数で来店した場合。⼀⼈は飲み放題、他の⼈は通常オーダーという他店ではありえないコンボも可能なのだとか。なんて良⼼的なの……。
「純粋に楽しんでもらいたいんです。お客さんのこと信頼しているので」と話す店⻑のドンッと構えた男気と、お客さん愛に溢れる熱いパッションにあっぱれです!!!
というわけで、魅惑的な飲み放題は後半のお楽しみに取っておいて、まずはシュワっと乾杯! 店⻑おすすめの「じんべえハツラツハイボール(550円)」をオーダーしました。じんべえのハイボールはウイスキーではなく、焼酎と炭酸で割ったオリジナルの⼀杯。
「これはきっと初めての体験ですよ」とニヤリとした店長から運ばれてきたのは……。
どーん!!!! そのままオロナミンC が刺さってるやーーーーん! 思わずiPhoneのカメラを起動させてしまいます。
若い⼦に受けるメニューも提供したくてこの形になったそうです。今をときめくフォトジェニックなドリンク。
どうでしょう? ドリンクのビジュアル攻撃⼒が⾼すぎて、思わず「いいね」を押したくなりますよね。
写真撮影に夢中になっている間に運ばれてきたのは、「朝とった地⿂刺盛(⼀⼈前650 円)」。じんべえの定番⼈気の⼀品です。右上から時計回りに、⿊マグロの⼦「ヨコワ」「タチウオ」「メジナ」「カンパチ」。
何を隠そう、ここの推しはお店の名前通り“鮮度”。⿅児島近辺で朝取れたばかりの天然のお⿂を⾶⾏機で輸送し、その⽇の夜には私たちのお⼝に届けられるというスピード感!
本当に本当の取れたてなんです。
豊満で⾁厚な⾝はぷりっと健康的な弾⼒で、⼝の中で躍りだす。楽しい食感、滲み出る⽢い油。これぞ新鮮な魚ならではの旨味です!
続いてやってきたのは、同じくお店の看板メニュー「薩摩ヤブサメファーム地鶏刺⾝」。⼿前が「もも⾁タタキ 750 円」、奥は「むね⾁ 650 円」です。
もちろんこの⼦達も、鹿児島県産の鮮度ピチピチ優等⽣。ピンクにじゅわっと⾊づいた⾝を⾒れば、新鮮なのは⼀⽬瞭然。⼝の中でコリっと弾けます。鮮度ってこんなにも⼀⼝の喜びを左右するんですね。
海と⼭の幸を堪能し、お次はお野菜。「無農薬野菜盛 580円」。ころっと丸いお⽫の中に、クレソン、紅芯⼤根、ブロッコリーニ、わさび菜、イタリアンパセリ」⽔菜、そして、⿅児島の代名詞・さつまいもが入っています。
普通のサラダとは⼀味違う顔ぶれと、鮮度が際立つ鮮やかな⾊彩が眩しい。(夢中になりすぎて写真撮るのうっかり忘れちゃった! ……ごめんなさい(-.-))
シャキッとみずみずしく、素材の味をしっかり感じる味わい。野菜不⾜の私の⾝体に、良質なビタミンがぐんぐんと染み渡る感覚でした。
この間に頼んだドリンク達はこちら。
2杯目は「⽣トマトサワー 550 円」。ジュースではなく、新鮮なトマトを搾ったサワーは、清涼感のある⽢みと酸味がギュインと⾝体に染みる。ゴロッとした実がまた良い!
3杯目は期間限定の「プラムサワー 550 円」。リキュールではなく、店⻑⼿作りのジャムシロップがふんだんに使われた1杯は、まさしく愛の味。濃厚なプラムの味に驚きます。
そして、お待ちかね。あったら絶対頼んでしまう「出汁巻たまご 650 円」さ〜ん!(私の定番)
ころりと優しいフォルムに、じんわり⽕照る⻩⾊。写真に収めながら思わず「かわいい」と連呼してしまう愛しい⼦。
私随分と嬉しそうね……(笑)。
家庭的で素朴な⽢さに、チルアウトな気分に浸ってしまいました。持論ですが、出汁巻卵って、作り⼿の⼈柄が滲み出るような気がするんです。なので毎回、確かめたくなってついつい頼んでしまいます。ふふふ。
そろそろ⽇本酒が恋しくなってきたので、飲み放題をスタート。
セルフ式のカウンターに移動すると、焼酎がずらり。これ、本当に全部呑んでいいんです。
私は⽇本酒派なので、お隣の冷蔵庫にGO! こちらもたくさん銘柄があって悩んでしまいます。ここに来たからには絶対に飲んで欲しいお薦めは「福富」。
⼭⼝県萩の⽼舗である「澄川酒造」さんが「角打ちじんべえ」のためにこしらえた、オリジナルの⽇本酒なんです。
⾦⾊のラベルがその特別感と温かみを物語る。すっとクリアな喉越しとほのかな⽢みに、⽔のようにグイグイいけちゃう⼝あたり。すごいぞじんべえ。
そろそろガツンとお⾁を⾷べたくなって「⿊豚の⾓煮 850円」をオーダー。
おおお。マッチョ兄さんの弾けんばかりに輝く筋⾁かのごとく⾊っぽい照りです。すごい存在感! 見た目は強そうなのに箸でホロリと崩れるギャップに完全ノックアウト。
これはずるいに尽きる⼀品。じっくり煮込み、⼀晩寝かせた⿊豚さんのスペックは破壊的でした。
日本酒2杯目は「⼭形正宗」。とてもフルーティーで⼥性が好きそうなお味です。豪華な飲み放題ができた幸せと酔いにふわふわしてきました。
ということで、そろそろシメ。⿊板にラインナップされていてずっと気になっていた「うにぎり 480 円」を注文。
はい、美味しいです。まいりました。幸せな⾵味が⼝いっぱいに広がり、頰ばりながら思わず⽬尻が下がる……(あと10個⾷べたい)。
「うに」って⼆⽂字でみんなが笑顔になれるアイドルよね。
お酒と料理。良質な素材に、お店の愛情がかかるとこんなにもハッピーな気持ちに満たされるのですね。お酒もついついたくさん進んでしまいました!
⾓打ちとの新しい出会いが楽しめ、お客さんへの愛とエンターテイメント性あふれるお店。いやぁ、⾊々と概念を覆されましたよ。角打ちにハマリそうです。