〈New Open News〉

毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。早くもお店に訪問した食べログレビュアーのコメントも掲載！

鮨にし岡（東京・高輪ゲートウェイ）

2023年6月、経堂で愛されていた「経堂にし岡」が高輪ゲートウェイ駅から徒歩5分ほどの場所に移転し「鮨にし岡」と名前も新たにオープンしました。2020年に山手線の49年ぶりの新駅として開業した高輪ゲートウェイ駅周辺は、現在も再開発が進められていて、2025年3月から「TAKANAWA GATEWAY CITY」という5つの大型複合施設が順次開業を予定しています。この新しい街で、旬の食材を活かした、季節の恵みを感じる握りとつまみを楽しむことができます。

地下1階の店内は、静謐な和の空間。大人の隠れ家のような趣があり、プライベート感を重視しているため、大切な人と過ごすのにぴったりです。カウンターにはゆったりと間隔がとられた客席が6席あり、完全予約制です。18時半一斉スタートですが、1回転のみの営業のため、時間を気にせずくつろぐことができます。

メニューは、産地を回り厳選した素材を活かしたつまみ5～6種類・寿司10貫前後のコース「おまかせ」23,000円のみ。確かな目利きと全国各地の生産者を訪れ厳選した旬の食材を、腕によりをかけて丁寧に調理した、めぐる四季を感じる品々を堪能できます。

店主の西岡洋介氏は、幼少の頃から大の魚好き。和食店で働いていましたが、もっと色々な魚を扱いたいと寿司職人に転身し、26歳で自分の店を構えました。特筆すべきは、独学で研究を重ね生み出した魚の熟成の技術。魚それぞれの性質を見極めて、魚の酵素を利用し熟成、乾燥や当て塩などの技術で、最も食べ頃の状態に寿司ネタを育てます。中でも「メカジキ」は真空状態にして水分を取り除いた後、風を当て2カ月もの期間寝かし、旨味を凝縮。その食感と甘みは唸るほどのおいしさです。

赤酢と米酢を2種類ずつ使用しているというシャリは定期的に米と酢のバランスを見直し、粘り気が少なく、しっかりとした甘みと旨味が印象的で、ネタとの相性も抜群です。

和食を学んだ経験から生み出されるつまみにも西岡氏のセンスが光り、素材を活かした逸品が次から次へと楽しめます。妥協のない仕事で、魚のポテンシャルを引き出した最高の状態の寿司と、創意に溢れ、丁寧に作られるハイセンスなつまみを堪能できる寿司店。大切な人をアテンドするのにおすすめの新店です。

食べログレビュアーのコメント

『経堂時代から変わらずの地下とお店の雰囲気も引き続き安心感はあるものの天井の高さと客席側の広々とした空間ながらこの立地ながら変わらずの1部制6席というお客様ファーストぶりには本当に頭が下がります…
儲け先行の鮨店には是非見習っていただきたい。
経堂時代より単価は上がるものの仕入れのクオリティが限度なくなったのかピンのピン。
余計な事はせずとにかく素材を引き立たせる仕事ぶりにリミッターが外れたのかとにかく生き生きとしておられました。
相変わらずの腰の低さと笑顔の接客。
おしぼりやお箸など細部にこだわるホスピタリティがとても素敵です。
離れた場所にはなりましたがこれからも必ず通わせていただきます。
とはいえ予約困難に確実になると思うのでまだ予約ができる今のうちに沢山お伺いさせていただきたいと思います』（Y99さん）

『こちらでのスペシャリテはコースの大トリ、メカジキ。他店ではあまり見かける事は多くないメカジキ。このメカジキは衝撃的だった。長期熟成によるうまみが非常に濃く、他ではあまり扱わないというレア度も相まって多幸感に満たされる一品。コース全体を通して、手間のかかる渋い魚へのスポットライトの当て方は唯一無二の才能だと思う。
また、この日はオープン直後の訪問でオペレーション不足(そんな事はなかった)だったという事で酒代をオマケしてくれた。そんな気前の良い大将、もうファンになっちゃうに決まってる。3万円からが当たり前の鮨屋、高級店のカジュアルラインの立ち食い鮨、その中間に位置するが、この価格帯でこの高級感溢れる空間で寿司を食べてとても心が裕福になった。以下、コース内容。
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おまかせコース ¥23,000(税込、サ別10%)
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▪︎ 桑名の蛤茶碗蒸し
▪︎ 徳島鳴門の漁師、村公一のスズキ
▪︎ 千葉館山オオモンハタ
▪︎ 千葉竹岡太刀魚の酒蒸し
▪︎ 鱚の昆布締め
▪︎ 白烏賊
▪︎ 島根どんちっちアジ
▪︎ 伝助穴子の白焼き
▪︎ 宮城塩釜旋網 90.8.kg 赤身
▪︎ 中トロ
▪︎ 小肌
▪︎ 喉黒ご飯
▪︎ 銚子金目鯛
▪︎ 利尻馬糞雲丹
▪︎ メカジキ
▪︎ 干瓢巻き
▪︎ 鮪で出汁を取った赤だし味噌汁
▪︎ 日高見
▪︎ みむろ杉
▪︎ 日日』（ジョン照井さん）