開運!氣になるレストラン
元銀座のホステス&開運アドバイザーの藤島佑雪が、かつての同伴その他の経験から選んだ、運気を上げるレストランやカフェ、食堂など食のパワースポットを紹介します!
vol.3 グランメゾンや料亭よりすごい!日本一高いレストラン。~山口屋
わたくし、銀座時代は本当にいろんなお客さま、そしてママやおねえさんにたくさんのお店に連れていっていただきました。月に最低4回はノルマとして課されていた同伴(20時30分までという早い時間にお客さまを導入すること。多くは食事を伴う)はもちろんのこと、営業が終わった24時過ぎてからの焼肉、カラオケ、ニューハーフショーに手品だなんだ。さらには大文字の送り火を見に京都やフランス3ツ星レストランへ。さまざまな場所のお相伴にあずかってまいりました。銀座を上がった今でも食い意地は止まず、あちこち飛び回っているわけですが、今回、ご紹介するのはまごうことなき日本一のお店。去年初めて訪れて以来、思い出すたびにいまだ冷めやらぬ感動が押し寄せる名店です。
その店構えは、お世辞にもきれいとは言えません。いえ、正直に申し上げれば、ボロい小屋です。でも、こちらこそが日本一のお店。日本最高峰のレストラン。富士山にある『山口屋』さんなのです。編集担当に「それって何合目にあるんですか?」と聞かれましたが、合目で申し上げれば、10合目。山頂です。3776.12mの富士山頂にあり、ベンチの上に座ろうもんなら、その数十cm分だけでも高いところで食事をいただけるという、文字通り最高峰の一軒。
富士登山を経験された方ならおわかりになるかと存じますが、8合目から空気が薄くなって、一歩一歩がかなり苦しくなってきます。ハァハァしながら頑張って、頂上到着。そこから御来光を待つときの寒いこと! 夏でも日によっちゃ最低気温1度以下になりますから、ダウンを着込み、毛糸の帽子をかぶってガクブル状態でかじかみながら待つんです。結構つらい。やがて雲海の彼方から真っ赤な朝日が昇ってきます。もうね、言葉にならないくらいの感動です。真っ白な雲の海に真っ赤な太陽。「日の丸って、コレなんだ!」とも思いましたし、国生み伝説を目の前で見ているような気持ちにもなります。“日出づる国”でこれ以上のパワースポットもないのではないでしょうか。
風水では、母なる高い山が川の流れる平地を抱き込むような土地を「山環水抱」の地と呼び、高い山を起点に尾根沿いによいエネルギーが流れるルート「龍脈」があると定義していますが、富士山は皇居に向かって強い氣を流す日本一の山。日本のパワーの源といってもいいような場所で食事をとる、水を飲む、空気を吸うというのはこれ以上ないほどの氣の充電となります。
よって、『山口屋』さんでいただくものすべてがパワーフード。豚汁、ラーメン、カレーライスに牛丼。何を食べても体に喜びが満ち溢れます。平地にいて正気で食べれば駅前の立ち食いレベルかもしれませんが、日本一の標高にあって、大興奮状態。味わいの感覚もまるで違っているのです。その理由は寒い体に温かいものは何よりのごちそう……登山のような激しい運動の後は……山頂まで運び込むのも貴重な水や食材を使っている……なんとでも言えますが、そんな理屈を超越した感動が湧き起こってくるんですよね。そんな感動も氣を呼び込む大事な要素でもありますし。
7月1日に山梨県側から登る吉田ルートが開山。2014年以降は静岡県側のルートも7月10日に山開きをしており、これからが富士登山、そして『山口屋』さんのベストシーズン! 日本最高峰のお店で、ぜひパワーチャージを。ひとにもよりますが、富士山クラスの登山では1登山につき、大体1ヶ月の氣の充電ができるでしょう。また、こういう名山のパワスポに行くと、氣への感度が高まって、平地でもどういうところに氣があるか、何が氣をもっているか、敏感にわかるようになりますから、そういう意味でもおすすめですね。